コミック版『射英雄伝』 一気読み 2

射雕英雄伝(しゃちょうえいゆうでん) (12) (トクマコミックス) (コミック)射雕英雄伝(しゃちょうえいゆうでん) (12) (トクマコミックス) (コミック)
(2009/07/30)
金庸李志清

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↑から完結巻までを、
阿吉さんから貸していただきました。

物語は、浄衣派の長老たちに捕らえられて丐幇の集会に連れてこられた郭靖と黄蓉が、楊康から打狗棒を取り戻し、金国の企みを打ち砕くところから、鉄掌峰での黄蓉の不肖、瑛姑、一灯大師との出会いを経て、桃花島の惨劇から雨煙楼のたたかいと~、もう、話がこのあたりまで来ていると、さらに止められない、止まらないのかっぱえびせん状態。
正月休み中どころか、年越しの準備(と云っても、対してやることもなかったんですが)を済ませた段階で、一気読みをしてしまいました(^^ゞ

で~、
表紙を見てもわかる通り、黄蓉がどんどん奇麗になってゆきますな。
あと、黄薬師おとーさまが、相変わらずのいい男振りで(笑)
桃花島に引き取った曲ねえやに、なんとか自分の知識やら武芸やらを仕込もうとするんですが、曲ねえやは、頭がアレになっちゃってるので、自分の父親の名前も覚えられない。
お習字をさせられてる途中でイヤになって、黄薬師おとーさまが、ふと見てみると、紙におとーさまの似顔絵なんかを書いて、寝ちゃってるんでね。、
(これが、絵は上手いんだよね~曲ねえや(^m^)
で、その方に上着をかけてやるおとーさまの、ちょっと寂しそうな、でも慈しむような表情が絶品でございました。

それと、これは李志清さんオリジナルなのか、原作の日本語訳版ではカットされてた部分なのかはわかりませんが、楊康が鉄槍廟で命を落とす、その臨終間際に穆念慈(ぼく・ねんじ)が駆けつける、そこでの楊康の、穆念慈に対する真情の吐露  
実父である楊鉄心に対する恨みと、これまでしてきたことに悔いはないけれど、ただ一つ、鉄掌峰で穆念慈を去らせてしまったことだけが、唯一の過ちだったと告げる  
が良かったです。

一見不実でいい加減(作者の金庸先生にまで、軽薄と書かれてしまっている)な楊康も、穆念慈に対する想いだけは本物だったんだなぁと。
(欧陽鋒、楊康による江南六怪殺しの真相を暴く小道具となる玉の鞋が、ここでも小道具として登場しますし)
(そういえば、あの鞋、楊康が結納として穆念慈に渡すために作らせたものだったんですな)

それと、人物像にも、多少脚色が加わってたのかな? それぞれが、原作(日本語訳版)より深みを増してた感じでしたし、アクションシーンは、どんどん迫力を増してますし、物語の順序が多少入れ替えてあったりするのも、話のテンポが良くなってたり、より余韻を深いものにしていたりで、GOOD。
欧陽鋒とーちゃんの、まっぱでの岩間からの落下傘降下も、ちゃんと描かれてましたし(^m^)
(それにしても、壮年男子の体重を支えるって、丈夫なズボンだわ(笑)
その他色々、大変読み応えがありました。
(で、これなら続けて『神雕侠侶』をコミック化してもらってもいいかな、と(笑)

でもって、そろそろドラマの方の『射英雄伝』が、ちょっと恋しいかな……
なんて、思い始めた矢先、

なんと、『大唐游侠伝』の後番組が、『射英雄伝』なんですってね!
これは、なんか嬉しー、というか、
『射~』を初めて見たのは、武侠にも中国にも、ほとんど知識がなかったときだったので、今度、改めて見てみて、どんな感想を抱くか、自分でも楽しみです。
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きわめつき武侠小説指南 金庸ワールドを読み解く

まずは、18号台風の被害に遭われた方々にお見舞いを申し上げると共に、一刻も早い復旧をお祈り申し上げます。

……てな時に、こういうことを書いてて良いのかしら~と云う気も、ちらっとは、いたしますが……

きわめつき武侠小説指南―金庸ワールドを読み解くきわめつき武侠小説指南―金庸ワールドを読み解く
(1998/04)
岡崎 由美

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……というタイトルですが、これ、指南書と云うよりは、金庸迷  と言えるのは、岡崎、土屋量先生くらいかな。この本の発行が1998年、やっと『書剣恩仇録』『碧血剣』『侠客行』の3作品が翻訳、出版されたところのようですから。
なので、その3作を読んで、金庸好きになった人たちが、ああだこうだと、感想やら、好き勝手を言い合ってる本と云う感じ。
で、対談なんかも、幾つかありますのでね、
読む方も、その感想etc……に対して、

「金庸作品は、ジジババが可愛い、と」

そう、そう。そうなのよね~。特に老玩童とか、『書剣恩仇録』の天山双鷹とか。

「だいたいね、金庸の書く爺いっていうのはロクでもないのが多いじゃないですか(中略)なんか、老人に含むところがあるんじゃないかっていうくらい(笑)」
んなわけないでしょーが。てか、含むところなんてあったら、あんな面白いジジババが書けるわけ無いでしょ。

「金庸の作品では、いわゆる壮年、中年が精彩を欠くんだよね」
たった3作しか読んでないで、なにをほざくか、このオッサンは。
そういう意見は、全作精読してから言いなさいよね~。
(『倚天屠龍記』では、オジさんたちが活躍してたじゃないか~。あと『笑傲江湖』の不戒大師とか、田兄ぃでんにぃとか、どうしてくれるわけ?)

などと、自分も対談に参加した気分で、突っ込みを入れながら読むのが正しい気がいたします(笑)

あと、この本の最大のウリというか、ご馳走は、何といっても、岡崎・土屋両先生の金庸先生へのロング・インタビューなんですが、
そのほか、私的に読んでて面白かったのは、金庸作品の歴史的背景の解説と、
岡崎由美先生と評論家の平岡正明さんの特別対談。

特に、こちらの対談は、『三国志演義』『水滸伝』から『座頭市』『眠狂四郎』、中国の周辺国の話しから香港の出版会~と云うか、漫画の話まで、話題が多岐に渡り、
その話の持って行き方も、くだけていて、なかなか面白く、非常に楽しく読めました。
(一部引用しようかな~と思ったんですが、長くなりそうだし、面白い箇所が多すぎるし(^▽^;)

でも、ここだけでも面白かったので、興味の出た方は、お近くの図書館ででも~

あと、臘八粥(ろうはちがゆ)って、『侠客行』に登場した“あの”物凄い緑色の不気味なお粥ですが、アレの類似品(笑)の作り方も載っていて、なかなか面白かったです。
(作る気はありませんケドね~(^▽^;)

ああ、そう、そう。金庸先生は、やはり少女時代の黄蓉のようなおハネさんが好みだそうです。


コミック版 『射英雄伝』 一気読み

射雕英雄伝(しゃちょうえいゆうでん) (4) (トクマコミックス)射雕英雄伝(しゃちょうえいゆうでん) (4) (トクマコミックス)
(2009/03/30)
金 庸李 志清

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阿吉さんからお借りした、コミック版の『射英雄伝』④から⑨を~
もう、何回読み返したかなぁ。
これ、読み出すと1冊で止まらなくて、ズルズル行っちゃうんですよ。
(まるで、かっぱええびせんか、ポテトチップスですな (^^ゞ

あ! 金庸作品をご存じないお客様に、ざっと説明させていただきますと、
これ、『神雕侠侶』の楊過の養い親の郭靖・郭伯父さんと、黄蓉・郭伯母さん、両親である楊康と僕念慈(ぼく・ねんじ)の若い頃の話です~~って、本当に“ざっと”した説明だな(^▽^;)

で、常に悲壮感さえ漂わせていた楊・龍カップルの恋愛に比べると、
郭靖・黄蓉組の恋愛、かなり“ほのぼの”としております。
対照的に両親のほうが~ありゃ、ひとえに楊康が悪いんですが。

で~
以前に①から③を貸していただいた時には、作画が“あの”李志清さんでしょ、
細密すぎる絵に、ちょっと違和感を感じたりしたんですが、
(なんせ、アクションシーンにまで、細かく背景が描き込んであったり
 幼児期の郭靖の顔が、あまり幼児っぽくなかったり~)
④ともなると、描く方がこなれてきたのか、読むほうが慣れてきたのか、
はたまた、黄蓉が登場して、話をどんどん引っ掻き回してくれるせいか、
(郭靖が成長したってのも大きいとは思います。相変わらず、点目になっちゃうと、可愛いんですが(笑)
さらには、内容がどんどんとドラマチックになってゆくせいもあってか、
ぐんぐん物語の中に引き込まれていって、もう、読み出したら一気です。一気(笑)

それにしても、つくづく黄蓉ってのは、話の牽引役なんですな。
小悪魔~とかとか云われてて、“あの”東邪・黄薬師の娘だけあって、か~なり無茶なところもありますケド。
(また、作画がいかにも黄蓉“らしい”と言うか。で、ちょっと崩れた顔になったほうが、より可愛いのは、コミックならではですが (笑)

あと、五絶のうちの4人までとか(とっくに亡くなっている王重陽も回想シーンで登場)老玩童・周伯通とか、次々大物が登場するのも大きいかなぁ。
で、特筆すべきは~
黄薬師おとーさまが、めっちゃ男前です
特に、最初の顔見せのシーンと、奥さんと一緒になって老玩童から九陰真経の下巻を騙し取る(^m^)ププッ 若い頃のお顔。
楊康や欧陽克が、そこそこいい男に描いてあるな~と思ってたんですが、
もう、目じゃない、目じゃない。
この、黄薬師おとーさまのお顔が拝めただけでも、貸していただいた甲斐がありました。

(で、そのあと、どんどん老けてっちゃうんですが、これは黄蓉が心配をかけまくってるせいだな(^▽^;)

それと、洪七公師匠が大柄だったのと、欧陽鋒とーちゃんが髷を結ってたのが、ちょっと意外な感じがしたんですが、これは多分、ドラマでキャラが刷り込まれてたせいで、
そうしてみると、ドラマの影響とか、第一印象って大きいんですね~

あと、ですね~
最初に原作を読んだときは、楊過って、気の短いところとか、祖父の楊鉄心に似たんだなと思ってたんですが、
それと、『神~』の方では、容姿は父親の楊康に生き写しで、性格も、父の軽薄なところを受け継いでいて~なんて、煙幕が張ってあるんで、気づかなかったんですが、
このコミック版を読んでると、
気性の激しいところや一途なところ、プライドの高いところなんて、殆ど母親の僕念慈のそれを受け継いでるんだな、というのがわかりました。
(……って、結局楊過の話になっちゃうんだわ (^▽^;)
 なんせ、Dさんに、筋金入りの楊過迷って云われちゃったくらいだし)

こういう面でも、原作だけじゃなく、色々な人が色々な方面からアプローチしてる作品、見たり読んだりしてみるのも、大切なんですね。

連城訣 

連城訣〈1〉菊花散る窓連城訣〈1〉菊花散る窓
(2000/01)
岡崎 由美、金 庸 他

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連城訣〈2〉雪華舞う谷


『連城訣』キャッチアップ放送、今日(5月3日)と来週の土曜日(5月10日)なんですよね~。
途中からでも見ようかどうしようか、目下思案中。
血刀老祖サマの勇姿は見たいんですけどねぇ……

ということで、記事にしようかなと数日前に原作を読み返しかけたんですが……
ダメだ、これ。悲惨すぎるもん。

それでも上巻、なんとか半分くらいは読んだんですが~
結局、丁典さんが死んだところで、本を閉じちゃいました。

で、どれくらい悲惨な目にあっているかというと~


以下、ネタバレになりますので、これからこの本を読もうかという方はご注意下さい。

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雪山飛狐

雪山飛狐 雪山飛狐
岡崎 由美、金 庸 他 (1999/02)
徳間書店

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し……しんどかったぁ(^▽^;)
金庸作品の中では、一番読むのに苦労しました。
……って、多分、ワタシの脳が機能低下起こしてただけなんでしょうが。

(なんせ、意識の7割くらいが『笑傲江湖』DVDの方に向いてる……って、よく本が読めたなァ(~_~;)

さて。

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倚天屠龍記5 選ばれし者

倚天屠龍記 (第5巻) 選ばれし者 倚天屠龍記 (第5巻) 選ばれし者
金 庸、岡崎 由美 他 (2001/04)
徳間書店

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いよいよ完結巻! である本巻でようやく、私が登場を待ち望んでいたあの方が登場します。
いや~。かっこよかったなぁ。

(楊龍の子孫なら、女でもいいのかぁ!? と言われそうですが、
 いいんです、何でも。
 あの二人が、ちゃんとした結婚生活を送ってたとわかれば(笑)

しかし……ご先祖よりパワーアップしてないか、この人?


さて。

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倚天屠龍記4 魔女と魔剣と

倚天屠龍記〈第4巻〉魔女と魔剣と 倚天屠龍記〈第4巻〉魔女と魔剣と
岡崎 由美、金 庸 他 (2001/03)
徳間書店

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行方不明になっていた人、中原から去っていた人が、次々登場する第4巻。
同時に、あの倚天剣と屠龍刀の秘密も、読者の前に明らかにされます。
が……
よりによって、その原材料がねぇ……
ああ、驚いた(^▽^;)

さて。

(以下には、例によってネタバレが含まれております)

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倚天屠龍記3 盟主の条件

倚天屠龍記〈第3巻〉盟主の条件 倚天屠龍記〈第3巻〉盟主の条件
岡崎 由美、金 庸 他 (2001/02)
徳間書店

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無事に成人した張無忌。至純の内功とともに、超絶の武芸も身につけてゆきます。が、彼に襲い掛かる運命も、さらに数奇で波乱に満ちたものに~という第3巻ですが、

同時に、早くも“タラシ”の兆候も(^▽^;)

……ったく。この時代のこの時期ですからねぇ。できることならタラすのは“漢(おとこ)”だけにしておいて欲しいものですが……。

さて。

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倚天屠龍記2 黒い刻印

倚天屠龍記〈第2巻〉黒い刻印 倚天屠龍記〈第2巻〉黒い刻印
岡崎 由美、金 庸 他 (2001/01)
徳間書店

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両親に連れられて人界デビュー……もとい、中華の地に戻ってきた張無忌に、次々と悲劇と過酷な試練が襲い掛かります。

それにしても金庸センセイ、主人公が十歳だろうが二十歳過ぎてようが三十近かろうが、取り扱いは一向に変わらないんですねぇ(^_^;)


さて。

(以下はネタばらしになっておりますので、ご注意くださいませ)

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倚天屠龍記1 呪われた宝刀

倚天屠龍記〈1〉呪われた宝刀 (金庸武侠小説集) 倚天屠龍記〈1〉呪われた宝刀 (金庸武侠小説集)
岡崎 由美、金 庸 他 (2000/12)
徳間書店

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武林ノ至尊、宝刀モテ龍ヲ屠リ、天下ニ号令セバ、敢ヘテ従ハザル莫シ
倚天出デズンバ、誰カ与ニ鋒ヲ争ハン

これを手に入れたものは、武林の尽くを従えることが出来ると伝えられる至尊の宝刀『屠龍刀』の争奪に巻き込まれた人々の物語。
で、神侠侶より約百年後の物語~

ということなので、なんでこれが『射三部作』やねん? と思って読み始めたら~~
しっかり『射三部作』のひとつ。結末に相応しい物語でございました。

それにしても金庸センセイってば、
作品ごとに主人公の登場は遅くなる気がするし、たかが(といってはナンですが)導入部にまで、面白キャラを惜しみなく投入してくださるし……
全く、読者の意表をつくことに命かけてるんじゃないかな、このお人は(^▽^;)

さて。

(以下の部分には、ネタバレが含まれております。というか、まるっきりネタバレです(^▽^;)

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