秋水長天

 遊子帰客 夢断故郷雲水之間    西風古道 回首一片秋水長天

Category [神鵰侠侶二次小説 ] 記事一覧

神鵰伴侶

 番つがいの相手    もとい、伴侶を有するということは、何やら大変に良いことらしい。そう感じるようになったのは、つい最近    人の時間にして一月ばかりの間のことである。 それまでは、我が侠侶ともにして異類の兄弟の、遠く離れた伴侶を恋い、時に悲嘆にくれる有様を見るにつけ、あまり良いものとは思えなかった。 我々鳥類のうちにも、番の相手は生涯にただ一羽。時に伴侶とした相手の死に殉ずるものもあるため、その...

神鵰侠侶 SS  永遠を願う

「こんな岩屋の中でも、埃ってのは溜まるもんなんだな。すっかり忘れていたよ」 しかも、十六年分だ。云う楊過に手には、木の枝を束ねた箒が握られていて、慣れた手つきで岩室の床に分厚く積もった埃を掃き取ってゆく。 それは、かつて古墓派に弟子入りした二十数年前には、ごく当たり前の行為だったはずだが   、「どうかしたか?」 布を手に、石造りの卓を拭きかけたまま、じっと自分を見ている小龍女に、楊過は怪訝な視線...

神鵰侠侶二次小説  黒白 (後編)

前編より「どうした、阿飛?」 楚家から半里あまり。幾たびも邸を振り返りながら道を辿る少年に、楊過は問いかける。そういえば、最初に董氏の顔を見たときから、何やら様子がおかしかったが  。...

神鵰侠侶二次小説  黒白 (前編)

    過児。 闇の中、細く優しい声が呼ぶ。 過児    と。...

神鵰侠侶二次小説 元宵節夜話 夢灯篭

 夢のようね。 その人は口にしたけれど、わたくしにはその人のほうが    いいえ、その人たちのほうが、美しい夢のように見えた。 氷雪の化身か、人界に天下った女仙かと思えるほどの白衣の佳人と、その夫らしい黒衣の美丈夫。 元宵節の夜の中、無数に吊るされた贅と粋を凝らした燈籠よりも、綺羅を飾った見物の誰彼よりも、その二人は美しく輝いて、わたくしの目に映った。...

神鵰侠侶二次小説  星光

 夜遅くに目が覚めてしまったのは、父さんと母さんのせいだ。楊鴻ようこうは思う。 いや。“せい”というのは正しくはないかもしれないが、それでも、原因は両親にあると思う。 なぜなら、夜遅くに目が覚めててしまうほど喉が渇いたのは、母さんが作ったご飯が、やけに塩辛かったせいだし、母さんがご飯の味付けを間違えたのは、外から帰ってきてからずっと、父さんの様子がおかしかったせいだ。 そうして、父さんの様子が変だっ...

神鵰侠侶二次小説 香風

どうして違えたりしたのだろう  。 絶情谷の谷底深くの茅屋。 初めて愛を交わしたあと、楊過の腕に抱かれたまま、小龍女は思う。 運命のあの日。終南山のあの木の下。 視界を閉ざされていたとはいえ、自分にふれた、あの道士の手を、この世の誰よりも愛しい夫のものだなどと、なぜ、思い込むことが出来たのだろう。 優しく力強い手も、心臓の鼓動も、何もかもがこんなにも違うのに。 どうして……。...

神鵰侠侶二次小説 帰還

「すっかり変わってしまったのね」 深緑に覆われた谷と山を眺め、小龍女は呟く。 あの日、蒙古の襲撃と猛火にさらされた終南山と、それに連なる古墓の周辺の谷は、十六年の歳月に新たに繁った草木で、その眺めを一変させていた。...

神雕侠侶二次小説 無題

「なんて不釣合いな夫婦なんだ」 韓由は声に出して、それでも、当人たちの耳には届かない程度の声で呟いた。 数間向こうの宿屋から出てきた夫婦者の夫の方は、どうやら江湖者。今の言葉が耳に入れば、些かどころでなく不愉快なことになりそうなのは、韓由にでも察しがつく。 が、しかし、それにしても、...

めぐり逢う日

「過児。あなたなのね!」 そう口にした、自身の声で覚醒した。「夢……」 呟いて、小龍女は床に上に半身を起こし、ほう     と、ひとつ、ため息を洩らす。 茅屋の壁の隙間から洩れる光を眺め、もう一度、重く嘆息した。...

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プロフィール

rei★azumi

Author:rei★azumi
ヒト属ネコ科 コタツ猫亜種 読書ネコ
『神鵰侠侶』で金庸にハマった、金庸初心者。
とりあえず、金庸の小説全作品読破を目指すも、突如神鵰侠侶二次小説にハマる。
さて、この先、どうなりますことやら。

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