秋水長天

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古剣奇譚 第49集~第50集(最終週)

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少恭に飲まされた毒が効いてきたようだ。尹千觴の言葉に驚いた晴雪は、取り敢えず水を汲みに。
ところがその間に少恭が姿を現して千觴は操り人形にし、そのために、戻って来た晴雪も捕らわれてしまいます。

残された屠蘇たち3人は少恭の待つ宮殿へ向かいますが、その前現れたのは焦冥にされた琴川の民。呉叔が、呉嫂が、何より如沁が、狂暴な表情になって襲いってくるのに(どちらかと言えば無表情の方が怖かったけど)屠蘇も蘭生も立ち向かうことができません。
ここで動いたのが、琴川の民への個人的な思い入れの一番少ない襄鈴――と言うよりは、屠蘇と蘭生を守りたい想いの方が強かったんでしょうね。
襄鈴の動きと、あれはもう人間じゃないという言葉に励まされた屠蘇と蘭生は、ためらいを断ち切り焦冥を葬ります。

しかし……屠蘇クンの怒りをかき立てて邪気を強め、長琴の半霊を吸収しやすくするつもりなのかもしれませんが、こういうところを見ても、少恭が自分以外の人間はどうでもいいと思っているの、ありありとわかりますよね。
なんか、巽芳さんを愛しているというのも、愛と云うよりはむしろ自分勝手な執着のような気がする。

もっとも、そこまでして巽芳さんに執着するほどに、これまでの自分の人生(人生?)は孤独で過酷だったのだと、苦痛に満ちた長い長い暗黒の年月の中の、巽芳はただ一点の光輝だったのだと、少恭は晴雪に語りますが……。
これまでの何千年だか、ず~~~っと人の体を乗っ取って、要するに人に取り憑いて、その相手を取り殺して生きて来たのかい、少恭は💢
しかも、人間の体は仙霊を宿すと消耗が激しくて早く老いると言いますから、多分、恐ろしい数の人間の体を乗っ取ってきたわけで――そりゃあ歪むし、人の命や人格なんてどうでもよくなるわけですねぇ。言い方は悪いけど、人は一種の捕食の対象みたいなもので、自分は擬態してその中に雑じってるわけだし。
なんか、孤独なエイリアンって感じだなぁ……って、いかん、いろいろ想像したら、文章にする前に少恭に同情してきてしまった(^^;)
(だからと言って、少恭のやったことは許せることじゃないんだけどね)

一方、宮殿への道を進む屠蘇たちの前に、雪容丹を飲んで元の姿に戻った巽芳が姿を現します。
巽芳2f
彼女が仮面をつけて寂桐と名乗っていた理由、蓬莱が滅亡した時に顔に酷い傷を負ったからだけではなく、その時に国を守ろうとして霊力を消耗し、白髪となった上に体も置いてしまった感の女を見れば、少恭は彼女を直そうと、他人の命を奪って霊力を注ぎ込むに違いない。それを避けるためだった――って、さすがは巽芳さん、よく少恭と云うものを把握してる。
どうしてもっと早く現れなかったのかと非難する蘭生に、雪容丹は劇薬であり、飲めば元の容貌は取り戻せるけれど、その毒性で24時間後には命を落とす。一旦取り戻した巽芳を再び失うことになれば、少恭はさらに深い絶望に陥ることになるからで、今、こうして現れたのは、自分で決着をつけて、少恭と最後をともにするためだと語った巽芳、少恭は確かに冷酷非情な男だが、また、優しくて孤独な男でもあった。もし、彼が悔い改めるようなら、長年のよしみで受け入れてやってほしいと頼み、少恭のいる宮殿への道を開きます。
……全部承知で、それでも丸ごと愛してるのね、巽芳さん。
まあ、思い切り歪んではいるけど、それも自分への愛ゆえと思えば……見放せんか……。
巽芳さんと出会ったころの少恭は、荒んだ様子ではあったけど優しさも持ってたし、一緒になってからは、人助けもし、人生やり直そうとしてましたしね。

ともあれ、こうして巽芳に道を開いてもらった屠蘇たちが、少恭の待つ宮殿に到着したのは、少恭が晴雪に焦冥を飲ませようとした、まさにその瞬間(危なかった~(^^;)
少恭は、晴雪を助けたければ焚寂剣で自害するよう、屠蘇に要求します。
が、そこで千觴が正気を取り戻した(というか、少恭の呪縛を断ち切った)ため、屠蘇と千觴、少恭の3人は激しくぶつかり合います。

さらにそこに、晴雪、蘭生、襄鈴の3人が参戦しますが、少恭が相手では歯の立つ様子がなく(で、壊れるのは周辺の建物ばかりで(^▽^;)
しかし少恭の方も、屠蘇の持つ仙霊を吸い取ることができず、ともに守護獣に身を変え戦いでは、屠蘇と同様の傷を負います。
ふたりは元々同じ仙霊。どちらも相手に勝つことはできない。という屠蘇の言葉を受け入れられない少恭、偶然その場に落ちた慳臾(かんゆ)の鱗から、彼との友情を自分の犯した罪を思い出て惑乱しますが――って、忘れとったんかい!?ヾ(一一”)
まあ、数千年も生きとりゃ、取りこぼす記憶も多々あるだろうケド……なんか、一番大事な記憶と一番厭な記憶、まとめて心の中の“ごみ箱”に出も放り込んでたか?

ともあれ、ここに至っては、今更引くことも出来ず、少恭は再び屠蘇をねじ伏せようとし、屠蘇は焚寂剣で応戦。で、少恭のあれは力を具象化したものなんでしょうが、琴をああいう風に使うってねぇ。
という、その両者の力の拮抗の最中に、ようやく巽芳が姿を現します。
巽芳

信じないという少恭に、交した誓いの言葉と寂桐という言葉の意味を告げた巽芳――ということは、『寂桐』の意味を解していれば、少恭、巽芳さんがずっと一緒にいてくれたと気付くことができたわけなんだよね。
いや。そうじゃなくても最愛の女性なら、姿かたちは変わっても、ちょっとした仕種やまなざしや、そう言ったもので「あれ?」と気付いても良かったんじゃないか――って、多分、一番後悔してるの、少恭本人でしょうね。

雪容丹を飲んできたという巽芳の言葉にすべてを察しただろう少恭、彼女に詫び、彼女の胸に抱かれ、
「こんな終わり方も悪くない」
安らいだ表情で息を引き取ります。
直後、巽芳の時間も尽き、2人の遺骸は炎に包まれて消滅。
途端、玉横が力を失い、蓬莱が再び崩壊を始めます。

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そんな中、屠蘇は最後の力を振り絞り、焚寂剣を千觴に託し、彼と蘭生、襄鈴を向天笑の船に転移。
さらに、屠蘇と離れないと泣く晴雪を死なせないため、慳臾を召喚。その背に乗って不周山の龍塚へ向かう途中、待っているから必ず自分の魂魄を見つけてくれと晴雪との誓いを確認、自分の人生に悔いはないと微笑んで消滅します。

同時に、散った魂魄は師尊に別れを告げに言ったんでしょうかね。
ああ、今、屠蘇が逝ったな――と、悟った様子の紫胤真人。
そうして、同城に船は戻って来たのに、焚寂剣は千觴の手にあって、屠蘇と晴雪の姿はない――と言う事実に屠蘇の死を悟っただろう陵越と芙蕖の姿が、切なくも余韻深かったです。
(28集の屠蘇が船に乗り込むところと言い、こういう余韻の作り方は上手いのね)

さて。
焚寂剣を託された尹千觴は、そのまま幽都へ戻り罰を願い出ます。それに対し女媧(じょか)から下された罰は、幽都の巫咸に戻り、今後人界に足を踏み入れないことでした。
十年余――と言うより、この1年ほどで、人の世の哀歓を見尽くした感のある千觴大哥――風広陌(ふう・こうはく)には適切な罰かも知れませんな。

蘭生は琴川に戻って孫月言と再会。晋磊(しん・らい)の時の記憶がふっとよぎったのを見ると、自分が生涯守ってゆくのは彼女だという認識を新たにしたのかもしれませんな――彼女と祝言を挙ます。
そうして襄鈴は、両親を探すために向天笑と延枚の船で青丘之国へ。
(道中、延枚に付きまとわれて鬱陶しい思いをしそうですが(笑)
辛い別れを経験したことで、彼女もまた少し大人になったようです。

それから3年。
陵越は天墉城の新掌門となり、芙蕖は彼への想いを胸に抱いたまま、傍らに留まります。
百度とこちらの動画によりますと、十二代妙法長老に就任。昇仙することなく、人としての寿命を終えた模様です。
(ゲームでは屠蘇クンの方が師兄になってるんですねぇ)

蘭生と月言は沁児という娘を得、琴川は元の賑わいを取り戻しておりました。
(茶小乖の姿もチラッと見えると、万全だったけど(笑)
穏やかな日々の中、屠蘇を探し求める晴雪に思いをはせ、いつかまた集える日が来ることを願う2人。
皆と

そして晴雪は、地上に留まったはずの屠蘇の魂を求めて各地をさまよい続けます。
幽都の巫女が人より長い寿命を与えられていることを女媧神に感謝し、屠蘇が生きていたらそうしたように各地で人助けをし、あちこちの賢者を訪ね――
いつか、屠蘇と巡り合い、添い遂げる日の来ることを願って。

ということで、悲恋になってしまいました。
まあ、フラグ立ちまくってた? というか、46集あたりから悲壮感盛り上げてきましたからね~。これで屠蘇クン助かりましたぁ~(^^♪ は――いや、別にそれでもいいんだけど(由香さん喜ぶし)。

私は、作り方が上手くて納得のゆく展開なら、悲恋も可、という方なんですが、それでも晴雪の放浪はやるせなくって(;_;)
(屠蘇たちと滞在した江都の宿屋を眺める晴雪には“ズキッ”ときたし)

で、晴雪のその後と言いますと、こちらの動画によりますと、無事に転生した屠蘇クンを見つけたようですね。

ちょっと不思議な展開で、あまり「良かったね~」と手放しで喜べる感じじゃないんですが(^^;)

それにしても、恋は尽く成就しない――と云う、その面ではなんか不思議な話でしたね。
月言だけは恋を実らせましたけど、蘭生からすると恋じゃない。この人を守って大切にしてゆこうという、それは将来愛に育つものだろうけど、恋愛とはやはり違う。
(ちなみにこれ、清代とか明代に書かれた話だったりしたら、蘭生は襄鈴と月言、2人をヨメにすることになってたんじゃないかな(笑)
どうやら、恋愛を成就させられそうなのは襄鈴のとーちゃんかーちゃんだけ――どういうコンセプトだ(^▽^;)

そのほかの部分は、話の展開やらキャラの性格付けやら、とにかく面白かったです。
(ああ。やれやれ。終わった、終わった(笑)
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Comment

 

レビューお疲れ様でした。(^-^)全50話は長いなと思ってましたが、あっという間に終わってしまった様に感じます。

>襄鈴は、両親を探すために向天笑と延枚の船で青丘之国へ。
(道中、延枚に付きまとわれて鬱陶しい思いをしそうですが(笑)

付きまとわれてる襄鈴の姿が目に浮かびます(笑)
けど、延枚のお陰で旅は退屈はしないし寂しさは紛れるかな?と思ってしまいますが………(^_^;

>十二代妙法長老に就任。昇仙することなく、人としての寿命を終えた模様です。

へぇ~昇仙しなかったんですね。昇仙してしまうと弟、蘭生を始め色々な人をあの世へ見送る事になったり、悲しむ事が多くなるからでしょうか?
けど、蘭生と月言の娘、沁児が陵越に『法術を教えて!』とか『天墉城に行きたい!』とか言いそうですよね。

>ということで、悲恋になってしまいました。
まあ、フラグ立ちまくってた? というか、46集あたりから悲壮感盛り上げてきましたからね~。これで屠蘇クン助かりましたぁ~(^^♪ は――いや、別にそれでもいいんだけど(由香さん喜ぶし)。

最後は、やっぱりHAPPYENDOが良いですね(笑)
しかし終盤から悲壮感たっぷりで胸が痛い痛い(つд`)
けどreiさんが教えて下さった動画のお陰でホッとした気持ちです(´ー`)

最後は寂しかったけど、魔法系・アクション・冒険と、私自身嫌いじゃない内容だったんで面白く見れました(^_^)b
  • posted by 矢神由香 
  • URL 
  • 2015.08/30 22:36分 
  • [Edit]
  • [Res]

Re由香さん へ 

> レビューお疲れ様でした。(^-^)

ありがとうございます。

> 全50話は長いなと思ってましたが、あっという間に終わってしまった様に感じます。

でしたね。特に終盤は怒涛の展開でしたし。

> けど、延枚のお陰で旅は退屈はしないし寂しさは紛れるかな?と思ってしまいますが………(^_^;

う~ん。どうでしょうねぇ(^^;)
ただ賑やかしてくれるだけならいいんでしょうが、センチメンタルジャーニーの最中にモーションをかけられるというのは……
(ちょっとビミョーですね)

> へぇ~昇仙しなかったんですね。昇仙してしまうと弟、蘭生を始め色々な人をあの世へ見送る事になったり、悲しむ事が多くなるからでしょうか?

いやぁ。百歳までも生きれば、昇仙しなくても多くの知己を見送ることになるでしょう。
むしろ、敢えて”人”であることに意義を見出していたんじゃないかと。

> 最後は、やっぱりHAPPYENDOが良いですね(笑)

う~ん。まあ、世の中には悲恋ものが好きという人も結構いますけどね。
だから『ロミオとジュリエット』とか『梁山伯と祝英台』とかが現代まで読み継がれ、繰り返し舞台化、映像化されるわけなんですよね。
(私個人的には、後味が悪く感じるかどうかで評価してます)

> しかし終盤から悲壮感たっぷりで胸が痛い痛い(つд`)
> けどreiさんが教えて下さった動画のお陰でホッとした気持ちです(´ー`)

それは良かったです(^^)

> 最後は寂しかったけど、魔法系・アクション・冒険と、私自身嫌いじゃない内容だったんで面白く見れました(^_^)b

特に中国のドラマって、何でもアリな感じなので、こういうファンタジー系の作品は、面白く作れますよね。
私も、色々な面でしっかり楽しみました♪
  • posted by rei★azumi 
  • URL 
  • 2015.08/31 18:00分 
  • [Edit]
  • [Res]

 

お久しぶりです。

たまにブログを拝見していたのですが
家族がチャンネルを独占するのでなかなか
ドラマ自体を見ることができず
コメントするに至りませんでした。

このドラマはとびとびですが見ることができました。

襄鈴は、両親を探すために向天笑と延枚の船で青丘之国へ
の部分が納得できなかったです。あれだけ惚れてたのに????みたいな

最後の屠蘇を探し求める晴雪・・・の部分は
ロードオブザリングの妖精姫とアルゴラン?王のエピソードをみるようで悲しかったです。
  • posted by ドイツ好き 
  • URL 
  • 2015.09/01 15:43分 
  • [Edit]
  • [Res]

Re: ドイツ好きさんへ 

> お久しぶりです。

ようこそ(^^)

> このドラマはとびとびですが見ることができました。

それは良かったです。
飛び飛びでも、楽しんでいただけましたか?
>
> 襄鈴は、両親を探すために向天笑と延枚の船で青丘之国へ
> の部分が納得できなかったです。あれだけ惚れてたのに????みたいな

自分たちの想いだけで無理を通せば、周囲を不幸にすることもある、と、蘭生も襄鈴も気付いて、少し大人になった、ということでしょうか。
(実は単に、ここのカップルも悲恋にしたいだけだったりして(^^;)

> 最後の屠蘇を探し求める晴雪・・・の部分は
> ロードオブザリングの妖精姫とアルゴラン?王のエピソードをみるようで悲しかったです。

映画のあのシーンですね。
あれもまた、切なく、やるせなかったですね。
  • posted by rei★azumi 
  • URL 
  • 2015.09/01 17:07分 
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rei★azumi

Author:rei★azumi
ヒト属ネコ科 コタツ猫亜種 読書ネコ
『神鵰侠侶』で金庸にハマった、金庸初心者。
とりあえず、金庸の小説全作品読破を目指すも、突如神鵰侠侶二次小説にハマる。
さて、この先、どうなりますことやら。

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