秋水長天

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碧血剣 第11話、12話

武林の盟主を決める大会に参加するため、泰山へ向かう袁承志たち一向。
(かなりの大所帯になっておりますな)
が、その行く手――の方は、夏青青のロコツな承志LOVE行動以外、大したことも起こらなかったんですが、
肝心の大会はといいますと……
始まる前から、争いやら根回しやら、それぞれの思惑やら、何やらかやらが入り乱れ、
波乱含みの様相となっております。


さて。




その盟主の第一候補とみなされておりますのが、北方の雄(と言うべきなんでしょうな)で、武林の人望も厚い孟伯飛(もう・はくひ)。
武林の人望が厚けりゃ、放っておいても盟主に推されそうなものだし、承志というダークホースの存在などは夢にも知らないはずですが、息子の孟錚(もう・そう)と弟子の丁遊(てい・ゆう)が、せっせと根回しに励んでおります。
(で、途中でつかまって「お・ね・が・い」と言われて、儂ゃ武林の争いには関わりたくないと逃げる程青竹センセイ。遠からず、イヤって言うほど関わることになるんですけどねぇ)

一方の承志は、山宗のオジさんたちから盟主になるべきと言われ、武林の中での争いは避けたいしetc……と、かなり悩んでおります。
が――竹林でひとり剣を振るったあと、木の幹に『義』の一字を刻みつけたということは、自分なりに結論を出したということなんでしょう。

その後、宴席でのちょっとした揉め事を経て、程青竹を訪れた承志。
青青が極上のお茶を入れて待っているとは夢にも知らず、阿九が入れてくれた、こちらも超がつくような極上のお茶をご馳走になりながら、お話。
(ここで「あ~あ」とため息ついた人、手を上げて (^▽^;)ノ)

で、待てど暮らせど帰ってこない承志の様子を見に行った青青、間の悪いことに、承志がうっかり火傷をした(らしい)阿九の手を見ているところに行き合わせ、これはもう、猛烈なヤキモチ。
(気持ちはわかるケド)

で、締め出された承志は、部屋の外で青青が買ってきたお茶を入れなおして、健気にご機嫌取り。
結果は、青青がヒスを起こして割った土瓶のお茶が承志の手にかかって、
「火傷した!?」
青青がビックリして仲直り、という次第だったんですが……
承志にしてみれば、義弟が出来たと思ってたら義妹で、お母さんにも先行きを託されてるから大事にしてやって、仲良くしなきゃ――くらいの感覚なのかもしれませんな。
青青、報われない……。
いっそ原作(日本語訳版)みたいに、思い切って告っちゃえ!

と言うあれやこれやがありまして、大会当日。
……なんですが、あらかじめ腕比べが想定されているかのように、か~なり危険そうなリングが設置されていたのは、突っ込まないことにして、……って、しっかり突っ込んでますが(笑)
(床に剣を植えて、その上に網を張って……って、うっかりしたら死にますぜ、あれ)
(オープニングだかエンディングだかの映像で見たとき、何かの罠かと思いましたからね)

数々の根回しが効いて、妄伯飛があっさり武林の盟主に決まるかと思われた大会ですが、沙天広と焦公礼が、それぞれ承志を押した上に、游龍幇の彩栄までが、
「儂はこの御仁と戦って負けたが、そのときに情けをかけてもらった」
なんて云いだすものだから、その場の空気は急変。

それにしても、このおっちゃま、先の闖王(ちんおう)の軍資金強奪事件では承志に恥をかかせられたに等しい結果になってるんですが、さすがは江湖の男らしく潔い~と思ったら、
原作(日本語訳版。目下読み返し中)によると、その場の空気を読んで、ここは承志に味方しておいたほうが得だと判断した……って、
地の文があると無いとでは、キャラの人格が変わって見えてしまうあたり、非常に面白いです。
いずれにしても、温家五老よりは、はるかにマシな人みたいですが(笑)

しかも、承志の腕前がどれほどか見てやると闘技場――と言うべきなのかな、とにかく網の上――に飛び出した丁遊までが、結果として承志に命を救われ、一目置くことに。

……という次第で、盟主は承志に決定。
しかも、承志が抗清の名将、袁崇煥(えん・すうかん)の遺児だとわかり、会場はさらに大盛り上がり。

――の中で一人面白くないのは、孟伯飛の息子の孟錚。
(そりゃそうでしょう。あれだけ、せっせと根回しして回ったんだし)
恥をかかせておやりなさいと、横から要らんことを囁くヤツがいたせいで、止しゃぁいいのに出て行きまして、結果、自分の方が怪我をする羽目に。
(アレで障害が起きて、後日の揉め事~なんて展開にはならないのかな?)

ともあれ、ここで盟主決定。
と、思われたところへ、屋根をぶち破って、なんと玉真子が降ってまいります。
(なんか、久々の器物損壊シーン?)

この人、木桑道人の弟弟子なんですが、目下清国のワンちゃんをやっておりまして、ドルゴンの命を受けて武林の盟主の座を乗っ取りにきた――展開というか発想が『神侠侶』で、命令者があの方って云うんで、ちょっと笑いました(^m^)
(????? という方に解説して置きますと、『神侠侶』の方で第1回英雄大宴に乗り込んで武林の盟主の座を乗っ取ろうとした金輪国師と、この『壁血剣』のドルゴンの役、同じ役者さんが演じておられます。念のため)

で、何やらかやらともっともらしいことを云っておった玉真子ですが、結局は、
「強いものが盟主になればいいのだ。腕づくで来い!」
というような意味のことを云いまして、結果、承志と対決。

ですが、さすがに強いですね、玉真子。
足元の網を切られたというのもあるんですが、珍しく承志が不利。
なりたての盟主としては、ここで恥をかくわけには行かないし、どうなるのかな~と、ハラハラ気味に見ていたら――

木桑道人が登場して、勝負は一個の碁石で引き分けられます。
(毎度、いいところへ登城しますな~。このジイさま)

この木桑道人、弟弟子の不行跡が目に余るので、対峙してやろうと追いかけていた~んだったかな?

ともあれ、ここで一旦水が入って、仕切りなおし。

gyokusinsisen


で、第2回戦は承志が互角以上の戦いぶりを見せ、結局玉真子、柱に打ち付けられた上着(なんて呼ぶんだろう?)を残して逃走。
逃げっぷりも鮮やかですな。
しかし……上着を着ていなかった場合、帯を解いて、下着姿で逃げ出すハメに――いや、それはないか(笑)
原作(日本語訳版)三巻で、ストリップを演じさせられたんですものね、この方。
ドラマの方は、なかなか渋いキャラだから、それはないかな。

で、任務に失敗しましたと報告する玉真子を、清国皇帝のホンタイジ、鷹揚な態度でねぎらいます。
民の皇帝みたいに、失敗した家臣やら疑わしい家臣を端から処分してたら、人材がいなくなっちゃうからって……ごもっともです。
さすが勃興期にある国のトップは違う。
(それにしても、ドルゴンはまだ登場しないのか…… (~-~;)ヾ(-_-;) オイオイ...)


さて、その頃。
別の場所でも、一つの事件が起こっておりました。

で、こちらの中心となるのは安大娘――ですが、変わった着物を着てますね、この人。
黒地に友禅柄風の枝垂桜って、えらく日本的な。
(スミマセン。着物と千代紙には目がないんで。鑑賞だけですが)

その安大娘、町で買い物中に、何やら不穏な視線を感じます。
でもって、その視線の主は錦衣衛の一員で、もと夫の安剣清の配下の胡老三。
まだ妻子に未練たっぷりの安剣清が、二人を探しに出してたんですね。

「わたしの夫なら、とっくの昔に死んじゃいました!!」
言い切った安大娘、彼女を捕まえようとする胡老三の後ろを指差して
「安剣清!」
えっ!? と気がそれたところへ、卵をぶつけて逃げてくるって……元ダンナが承志を崖から落としたときと同じ手を~(^▽^;)

そうして逃げてきた先には、娘のほかに李岩と劉芳亮。…………と、崔希敏もいたっけ? ヽ(´~`; ォィォィ
錦衣衛に見つかりました。急いで逃げなくては、という安大娘。卓子の上の大きな土瓶を見て、何やら思いついた様子。

そうして、安剣清が部下を引き連れて駆けつけた時には、当然隠れ家はもぬけのから。
この役立たずが! と胡老三を叱りつけた安剣清、かつて自分が妻に送った釵(かんざし)が置き忘れてあったことを知り、もう縁は切れたのかと暗澹(あんたん)たる表情。
妻子への思いは変わってないんだなあ。
というか、この人としては、出世して良い暮らしをさせてやったら、母ちゃんと娘は喜ぶかなと役人になって、上司の言いつけに忠実に(盲目的に)従ってるだけなのに、何だってその大事なヨメは自分を嫌って逃げ回るのか、さっぱり判らない――というところかもしれませんね。
なかなか悪役――というか、敵役として格好が良いだけに、気の毒かも。

と思っちゃったので、うっかり書き忘れるところでした。
安大娘の仕掛け!
腹を立てた安剣清が叩き落した土瓶(急須?)にしてあったんですが、中には蜂が一杯(よく短時間で仕掛けたもんだ)
で、ああいう時って、どんな武芸の達人でも、うっかり払っちゃうものなんでしょうか?
…………皆さん、さぞかし痛い思いをなさったことでしょう(^m^)


さて、一方、阿九ですが。
泰山の大会で、想いも余らなかった父帝の過ち――忠臣であり国の守りの要でもあった袁崇煥に冤罪をかけた上に極刑に処してしまった――と、想いを寄せる承志がその遺児であることを知って、思い悩みます。

「皇帝が過ちを認めて、袁督師の名誉を回復すれば、袁さまは謀反など起こさなくてよくなりますわよね」
万が一にもありえない可能性にすがりたい、切ない娘心です。

が、それは叶わない夢と知り、承志たちの陣営を去る決意をする阿九。
奇しくも承志が『義』の一文字を刻んだ幹の真裏、刻んだ『情』の文字に打ち込んだ剣は、自らの恋情を断ち斬る意味か。
切ないシーンでした。

一方――
その阿九の師である程青竹から、彼の兄が父の袁崇煥と縁の深い人物――袁崇煥を尊敬するあまりにその部下となり、彼に殉ずるかたちで命を落としたことを聞かされ、その人の残した父をたたえる文章を読んで涙する承志。
さらに、売国奴と誤解した北京の市民から肉を噛み千切られるという父の無残な最期を聞かされ、
「皇帝ばかりか、北京の民がそこまで愚かだったとは!」
今度は悲憤の涙を流します。

そうして、打倒崇禎帝(すうていてい)の決意をさらに固くした承志の元へ、李岩、安大娘たちが合流します。

安小慧に焼き餅を焼くかと思いきや、まめまめしく安大娘の世話をする青青。
承志もこんなに良い娘さんを見つけて、とか、貴女と承志は本当にお似合いよ、とか言われ、
しかも、小慧と崔希敏が母親公認の仲らしいと知って、ゴキゲン。
…………緊張感があるのやら、ないのやら。
(さらに、状況がつかめてないらしい承志の表情が、笑えました)

ともあれ、組織としての名前を決め、さらに軍としての訓練を――などと会議で取り決めた途端に、清軍襲来の報。
かくなる上はと軍を組織し、戦いに挑む承志たち。

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(清軍の戦装束の色が赤白黄色でえらく派手だなと思っていたら、あれって、八旗の色から取ってるんですね。実際にあんな装束を着たのかな?)

その戦いの有様を、密かに見守る阿九……というところで、以下次週。

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Comment

 

こんにちは!
今回はドラマオリジナルエピソード満載でしたが、なんか好きな回でした!
デンジャラスリングは私もOPで気になってましたが、これぞオリジナル!でしたね。
大仁田厚とかが、ここでデスマッチやりそうです。

阿九が父帝と承志の間で悩む、という描写を入れてくれた事で、
深味が増したと思います。
  • posted by 阿吉 
  • URL 
  • 2008.07/02 19:04分 
  • [Edit]
  • [Res]

阿吉さんへ 

ようこそ! \(^o^)/

>今回はドラマオリジナルエピソード満載でしたが

あ! そういえば。(スミマセン。おボケな私です(^▽^;)
ドラマなので見た目を派手に、ということもあるんでしょうが、アクションシーンが多くて。
承志と阿九の動き(演舞と言うのでしょうか?)も奇麗でよかったです。

で、おっしゃるところのデンジャラスリング。
オープニングを見るたびに「ひえぇぇぇ!」と思ってたんですが、
アクションがどんどんグレードアップ、は見ていて嬉しいですが、
同時に、よくまあ、あんなに怖いことを思いつくと、感心するやら呆れるやらです。

>阿九が父帝と承志の間で悩む、という描写を入れてくれた事で、
>深味が増したと思います。

丁度今、原作(日本語訳版)を読み返しているんですが、あちらの阿九は、本当に世間知らずのお姫様。
それはそれで可愛いですが、仰るとおり、ドラマの方が人格にもないようにも深みが増して、
ずっと良くなっていると思います。
(というか、ドラマの阿九の方が好みです)
  • posted by rei☆azumi 
  • URL 
  • 2008.07/03 09:35分 
  • [Edit]
  • [Res]

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rei★azumi

Author:rei★azumi
ヒト属ネコ科 コタツ猫亜種 読書ネコ
『神鵰侠侶』で金庸にハマった、金庸初心者。
とりあえず、金庸の小説全作品読破を目指すも、突如神鵰侠侶二次小説にハマる。
さて、この先、どうなりますことやら。

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