雪山飛狐 第17話、18話

え~
原作を読んでると、胡斐(こ・ひ)のあまりのニブさに、思わず殴りたくなりエピソードがあるんですが、
今回、ドラマ見てたら、なんだか後ろから行って蹴飛ばしたくなってきたなぁ。

もっとも、あの手の好意って、抱かれてる方は案外気付かないものなのかもしれませんが。

さて、


娘の声色を使った無相人の罠にかかり、田帰農(でん・きのう)からの刺客、北斗七星に取り囲まれた苗人鳳(びょう・じんほう)ですが、胡斐の投げた刀で胡家刀法を振るい、北斗七星を敗退させて危機を脱します。

そうして、胡斐もまた、無相人の苗人鳳への挑戦を代わって受け、胡家刀法を披露することに。
刃音から胡斐の技量が相当なものであることを知った苗人鳳、無相人を追い払った後の食事の席で、胡斐に胡一刀との関わりを質します。
(内心は、胡一刀の縁者かと期待したんでしょうね)

しかし胡斐は、胡家との関わりは一切なく、胡家刀法は育ての親である叔父が偶然手に入れた刀譜で学んだもの、武芸は趙半山の計らいで天山へ送られて身につけたものと誤魔化してしまいます。
天池怪侠・袁士霄(えん・ししょう)の弟子ならば、その若さでその武功なのもうなずけると納得してしまう苗人鳳。
……って苗人鳳、この素直さで、よくまあ、生き馬の目を抜くといわれた江湖を渡って行けたものですね。
まあ、それだけ(どんな敵でも真っ向から粉砕できるくらいに)腕が立ったからなんでしょうが。

そんな苗人鳳の、胡一刀を親友と呼ぶ言葉にこもった真心を感じながらも、
「ひょっとして、俺が胡一刀の息子と見抜いていて、騙しているんだろうか?」
疑念を捨てられない胡斐……って、苗大侠に、そこまでの裏表――っていうか、アタマ、ありませんからぁ(^▽^;)
そこまで人を疑ってかかるって、ったくこの子も、江湖を渡ってる間に、どれだけ苦労をしてきたんでしょうね?
(……の割りには、妙に気が良いんですが)

一方、苗人鳳のほうは、長年の疑問。胡一刀を死に至らしめた毒について、程霊素に質しておりました。
その毒の症状を聞き、それはあまりの強力さに師匠に使用を禁じられたものであり、あえて使うとすれば姉弟子の薛萼(せつ・がく)くらいだろうと答える程霊素。
(つまり、薛萼と田帰農のかかわり、こんな頃から出来てきたのかな)
程霊素の答えに、目が治ったら薬王谷を訪ねたいという苗人鳳。
……ということは、もしかして、主人公の胡斐をそっちのけにして、何か一波乱が設定されているんでしょうかね。

というのは置いておいて、

無相人たちから失敗の報告を受けた田帰農、そういうことならと、今度は別の策略を巡らします。
それは、妻の南蘭が病死したという噂を江湖に広めること。
それによって苗人鳳をおびき出そうというのですが、自分のせいで死んだヨメまで利用するか、この男は!? 

第1話で、目を見張るほどの悪辣さでワタクシを注目させた田帰農、居直ったといえば格好もつくんですが、どうやら、どんどんと“しょーもない男”になってゆくようです。

それにしても、前々回の苗人鳳失明の噂、早い割りには正確に伝わったもんだと驚いていたら、ひょっとしてこれも田帰農が流させたのかもしれませんな。
江湖には敵も多いだろう苗人鳳が失明したら、これはチャンスと命を狙う人間もいるかもしれないと。
その割りにゃ、噂に引っかかってきたの、義侠心に溢れる気の毒な鐘氏三兄弟くらいだったけど(^▽^;)

という次第で田帰農から流された噂、案の定、趙常山から苗人鳳へともたらされ、
思いもかけぬ元・妻の早世を悲しんだ苗人鳳、せめて線香を上げに行こうとしますが、
母を失ったばかりの若蘭(じゃくらん)に、また父の心配をさせるのかとの霊素の説得で思いとどまります。

が、危険だの罠だのという大人の理屈が通じないのが若蘭。
父を心配させてくれるなと説得されれば、
「一人で行かなければ大丈夫よね」
胡斐に同行を頼み、それが断られれば、書置きを残して家出。
しかも、途中で物乞いの女の子と衣服を取り替えた上、後から追いかけてくるだろう胡斐と霊素にわかるような通信(でもないか。何と言えばいいんだろう?)を残しておく周到さ。

で、あわや田帰農の手の者に捕まりそうなところを胡斐たちに救われますが、その胡斐たちの前ら逃げ出し、追いつかれた崖っぷちで、天龍門へ連れて行ってくれなければ、ここから飛び降りると胡斐を脅します。
やむなく諾った胡斐に、今度は若蘭、この先は決して自分を叱らない、自分の言うことを利くetc……次々と要求。
若蘭が落とした人形を拾って追いついてきた程霊素に、その先の台詞を言われ、
(なんか、南蘭が苗人鳳に言わせた求婚の口上にそっくりでしたケド(^▽^;)
逆に、言うことを利かないなら人形を捨てるわよと脅されて、やむなく戻ってくるのですが……

あんな具合じゃ、この先ずっと女の子に振り回されるわよと、胡斐に言う程霊素ですが、
うっかり「じゃあ、勝手にしろ」と背中を向けた場合、意地になって崖から飛び降りかねないからなぁ、あのお嬢さんの場合。
この場合は、やむをえないでしょう。

ところが、その直後、目の前で鉢合わせした貴人と葬式の行列との争い、子供を引っ掛けそうになった暴れ馬と、急に苦しみ出した妊婦、というトラブルに巻き込まれた隙に、若蘭がさらわれてしまいます。
で、棺おけの中に放り込まれていたから、行列のハチ合わせは紛れもなく田帰農が仕組んだものだったけど、あとの混乱は……“あの”田帰農に、昔の『スパイ大作戦』並みの、あんなきっちりとした作戦が立てられるはずはない、と思うんですがねぇ。
それとも、あそこまでの綿密な作戦で、本日分の頭脳は使い果たしたかな?
だって、あとが穴だらけですもん(笑)

なんたって、さらった若蘭を、素直に天龍門へ連れてくるし、苗人鳳の隠れ場所は無相人たちから報告を受けてわかってるはずなのに、なんとか若蘭から聞き出そうとするし――
それにしても、女の子を篭絡する方法、お菓子か宝石しか思いつかないって、いくらなんでも、少々情けなくはないでしょうか?
それとも、“あの”南蘭の娘だから、これであっさり篭絡されると思ったのかな?

いずれにしても、この場面、若蘭の若年ながらの気概を示したかったんでしょうが、
むしろ、ローティーンの少女に言い負かされそうになり、キレかけては、ギリギリで自制する田帰農の姿ってモノが……
あそこは、笑っていい場面だったのかなぁ……って、ちょっとフクザツです(笑)

……と言うところへ、案の定胡斐と程霊素が乱入。
(だから、さらった若蘭を素直に天龍門へ連れてくるもんだから(^▽^;)
それでも、人質を取るなんて卑怯だぞという胡斐の言葉に、
「では、そうさせてもらおうか」
若蘭を人質にしようとする田帰農ですが、その若蘭にあっさり逃げられ、手まで噛まれ、程霊素に毒まで撒かれて、結局敗北。
(ここでの若蘭が、実際の毒の効果は知らないんでしょうに、霊その尻馬に乗って田帰農たちを脅す、脅す♪)
「毒消しを出せ!」
言う田帰農に対し、「ないわ」と冷たく言い捨て、胡斐を促してかえろうとする程霊素ですが、
どうしても母様に会いたいという若蘭の言葉を聞きいれ、それを条件に毒消しを渡すことにします。

南蘭の位牌に礼拝を済ませた若蘭に、
「お参り、ありがとう」
若蘭に当てた南蘭の遺書と、形見の釵を渡す田帰農。
この男にも良心は残っていたか、と思わせたシーンでした。

が、その帰路、田帰農の送り出した天龍門の追っ手たちに襲われる胡斐たち。

と、偶然にもそこへ来合わせたのが、断ち切れない胡斐への思いに悩む袁紫衣。
当然のことながら、胡斐の助太刀に入り、一緒に天龍門の弟子を追い払います。
(しかし、無相人が報告に来たときも思ったモンですが……
 この連中、どれだけ狭いところでゴチャゴチャやってるんだっ!? あの広い中国大陸のっ!)

そうして、すぐに立ち去ろうとしたのですが、結局は胡斐と若蘭の誘いにしたがって、三石荘へ同行することとなります。

で、これ以降の袁紫衣に対する若蘭の態度を見てると――
何をおいても程霊素への嫌がらせが第一目的になってるのがありあり(笑)
本来は、彼女が最大の恋のライバルなんですケドねぇ。
散々程霊素に頭を押さえら得てきたから、この機会に意趣晴らしを――ってことなんでしょう。
このあたり、子供なんだなぁと思うべきなんでしょうが……可愛くないお嬢さんだ(笑)
というか、この場合は、鈍感な胡斐が一番悪いんですが。
だって、苗人鳳でさえ(多分)気がついて、程霊素を慰めてるっていうのに。

さて。その鈍感な胡斐、袁紫衣を相手に、不器用ながら恋の告白。
……っていうか、告るなら、思い切り良く一直線に行けばいいものを、「好きな人はいるの?」なんて訊いて、「いるわ」と答えられて、思い切りの落ち込み。
(袁紫衣の好きな相手って、アンタだよ、この鈍チンが!)

結局は、袁紫衣から母の形見という対の玉の蝶の一方を送られて(とりあえず、2人の仲に関しては)めでたし、めでたしとなりかけるんですが、
程霊素の胡斐に対する想いをほのめかしかけた袁紫衣に対し、そんなコトは無いと、力一杯否定。誓ってもいいよといいかけたところを、偶然、当の程霊素に聞かれる間の悪さ。

しかも、翌日、苗人鳳のために薬草を植えようとしている程霊素を手伝おうとして、思いっきりすねられた上、大切な玉の蝶を落として、それに気付かずに趙常山と一緒に買い物に行ってしまいます。

しかも、さらに、さらに間の悪いことに、それを拾った程霊素、なんとなく胡斐に返しそびれた上に、
「何を隠したの?」
気軽に問いかけてきた袁紫衣に、胡斐の落し物だといいそびれ、つい、胡斐から送られたものだという返事を~(>o<)

これは胡斐が心変わりをしたか、自分と程霊素の二股をかけたか~
どちらに誤解をしたのかはわかりませんが、ショックを受けた袁紫衣、早々に苗人鳳に別れを告げ、三石荘を去ってしまいます。
(お互いの心は確かめあったはずなのに、袁紫衣の目には、胡斐はそこまで信用に値しない男に映ってるのかな)

そんなコトとは夢にも思わない胡斐、3人に土産の釵を買い、趙常山に冷やかされつつの、早々の帰宅。
ですが、程霊素と若蘭に向かって、
この紫の釵は袁紫衣に。後の赤と黄色、どちらでも好きなほうを取れって、
会社の同僚に、旅行土産を渡すんじゃないんだからね!
自分に恋してくれてる娘さんたちに、それは、いくらなんでも失礼でしょ!
(つまりは、それくらい自覚がないのね、2人に恋されてるっていう(-_-;)

そこで、袁紫衣が苗家荘を去ってしまったことを知らされ、そもそもの原因が、うかつにも自分が落とした玉の蝶だと聞かされ、こちらもショック。

自分にも女心は一生わからないだろうという苗人鳳に、誤解は早い内に解いておいたほうがいいと諭されます。

さて、その頃の袁紫衣は~
掌門人大会を邪魔さ狭いとする福康安と田帰農、曾鉄鴎(そ・てつおう)らの策略にかかり、福康安に捕らえられてしまっておりました。


……と言うところで、以下次週。

……次回は、もうちょっと爽快な話だといいんですケド ( -.-) =зフウー
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コメント

>程霊素への嫌がらせが第一目的になってるのがありあり
そうですね!1位がムリならビリにはなりたくない…
って事でしょうか?
いや、やはり薬王谷でこき使われた事への意趣返し?(^^)
袁紫衣は胡斐に好かれているとはいえ、
ガツガツしてないんで、
若蘭的には同じ土俵で戦ってる感じじゃないのかも、
とも思いました。


>自分にも女心は一生わからないだろうという苗人鳳
ここは、見ていて爆笑してしまいました(^▽^)
「女ごころ」が解らなくて悩み続ける、腕の立つ男達の図、
というのがなんとも…
結構その後も何度かこの図が出てくるので、余計に!

何と言うか

ここらあたりの展開は・・・。外伝部分の結末を強調したい為の香港流の場あたり脚本変更で作っている感じがします。しかし、何か悪くなってる部分もありますな。
>若蘭に言い負かされる
いゃーっ。男は年齢によらず、口では女性に敵いませんよ。女性は、言語に”パトス脳”、”ロゴス脳”の二つ使っていると言われてますしね。

>この連中、どれだけ狭いところでゴチャゴチャやってるんだっ!? あの広い中国大陸のっ!
同感です(笑)
噂が正確に早く広まるのもそのせい?!

玉の蝶、程霊素はハッキリと「胡斐からもらった」とは言わなかったと思います。でも、「胡斐が落としたのを拾った」とも言わなかったんですよね。
やっぱり「このコ、言葉足らずだわ」って思っちゃいました。
話し手と聞き手、双方の言葉の捉え方の違いが誤解を生んでて、それって、このドラマ全般に言えること?とも思いました。

>この紫の釵は袁紫衣に。後の赤と黄色、どちらでも好きなほうを取れって、
このシーン、笑っちゃいました。
でも、胡斐が、袁紫衣だけでなく、一応、程霊素と若蘭にも土産を買ってくる辺りは、それなりに気が利くのね、と思ってみました。中途半端な気の利き方だけど。

阿吉さんへ

>やはり薬王谷でこき使われた事への意趣返し?(^^)
……が、一番大きいでしょうかね。
あそこで、程霊素=大嫌い と言う図式が、若蘭の脳の中で出来てしまったのかもしれませんね。

>若蘭的には同じ土俵で戦ってる感じじゃないのかも、
なるほど~。
程霊素はライバルだけど、袁紫衣は別世界の人、みたいな。
そういう感じなのかもしれませんね。

>「女ごころ」が解らなくて悩み続ける、腕の立つ男達の図、
>というのがなんとも…
見ようによっては~というか、考えようによっては可愛らしいのかもしれませんが、本当に、何ともはや……
「女ごころ」、そんなにフクザツなものじゃないと思うんですが(^▽^;)

新龍さんへ

矛盾とか穴とか、色々出てきてますものね。
これで、外伝部分の結末がどうなって、本編のほうへどう繋がってゆくのか、本編の結末はどうなるのか、
先が読めない文、楽しみといえば楽しみですが。
(ただ、少年少女の四角関係は、あそこまでやらなくても良かったんじゃないか、とも)

>男は年齢によらず、口では女性に敵いませんよ。
あら。そういうものなのですか? (^m^)
そういえば、何かに書いてあったかな。
今度、『話を聞かない男、地図が読めない女』でも、本棚から発掘してみましょ。

ふく*たま さんへ

>噂が正確に早く広まるのもそのせい?!
そうなんでしょうね、きっと。
そういえば、時間経過etc……を考えると、若蘭たち、天龍門へ日帰りしえ居たような気がしますし。

>玉の蝶、程霊素はハッキリと「胡斐からもらった」とは言わなかったと思います。
あ! そうでした。袁紫衣に「どこで買ったの?」と訊かれて、胡兄さんのよと言ったんだったか、
とにかく、胡斐が落とたんだと言わなかったのと、なにやら曖昧な受け答えで、袁紫衣が誤解したんでしたね。
すぐに「落し物よ」と胡斐に渡せなくて、背中に隠してしまった、小さな罪悪感とか、色々と複雑な思いもあったんでしょうが、本当に、言葉足らず。

>話し手と聞き手、双方の言葉の捉え方の違いが誤解を生んでて、それって、このドラマ全般に言えること?とも思いました。
そうして、それが悲劇につながって行ってしまう、というあたりが、何ともやりきれないところです。

>中途半端な気の利き方だけど。
あはは……。そうですね。
でも、まったく気が訊かないよりは、マシなのかなぁ。
いや、どちらにしても若蘭も程霊素も怒りそうだから、五十歩百歩でしょうか。

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