秋水長天

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雪山飛狐 第19話、20話

下記の理由で、今回は忙しかったので、ざっくり参ります。
では……


掌門人大会を邪魔されないため、罠を仕掛けて袁紫衣を捕らえた福康安ですが、彼女の美貌と武芸の腕に魅かれ、心を入れ替え、今後は朝廷のために働くように(その実、自分の愛人になるように)と口説きますが、無論、紫衣が肯うはずはなく、それどころか、
何でも望みを叶えようといえば、「あなたを殴らせてくれる?」
何でも欲しい者を与えようといえば、「欲しいのはあなたの首」
という、つれない(見ているほうにとっては、小気味の良い)返事。

よほど自分の魅力に自信があるのか、はたまた、これまで望んで手に入らないものはなかったせいか、そんな袁紫衣に、ますます執着する福康安、
自分の過去の例を持ち出しての乾隆帝の忠告にも耳を貸さず、結果は、捕らえた袁紫衣をあずま屋に連れ出して口説いている真っ最中に、自分が人質にされるという醜態を演じた挙句、逃げられてしまいます。

にもかかわらず、殺そうと思えた殺せたのに、手加減してくれたのは、少しは自分のことを思ってくれたからか――って、あんたな……(-_-;)

そんな福康安のもとには、かつて商家堡で胡斐たちとかかわりを持った馬春花がいましたが、「妻ですらない」という福康安の正妻言葉からすると、正式の側室ですらない様子。
しかも、産んだ子供は取り上げられるわ、正妻には憎まれ、罠にかけられて牢にブチ込まれるわと、あまり幸福ではない様子です。

で、福康安の元を逃れた袁紫衣、
「胡兄さん。こんなときこそ、あなたに側にいて欲しいのに」
……って、ちょっと、お嬢さん。
あなたが勝手に胡斐を二股男とか心変わりとか誤解して、勝手に三石荘をおん出てきたんでしょうが。
そこで胡斐を責めるというのは、いくらなんでも筋違いというものですぞ。

というところで、話は変わって三石荘。
ようやく包帯も取れ、視力の戻った苗人鳳、三石荘を辞去するという胡斐と程霊素のために、送別の席を設けます。

が、その席上で、あなたはこれまでの人生で、己れに恥じることはなかったかと胡斐に問われ、胡斐(ここでは平斐と名乗っています)が胡一刀に関わりがあるものと悟った苗人鳳、
胡斐一人を胡一刀夫妻の位牌の祀ってある部屋へ連れて行き、これまでの経緯――胡家と苗家の過去の因縁から、五日間にわたる二人の戦いと、その間に生まれた友情、知らぬ間に苗人鳳の剣に毒が塗られており、その毒のせいで胡一刀が死んだこと。胡夫人は、おそらく官兵の手にかかったこと――を語り、無抵抗のまま、胡斐に討たれようとします。

あらためて聞いた両親の最後に、苗人鳳に悲憤の刃を向けようとする胡斐。
ですが、苗人鳳への尊敬の念もあってか、どうにも刃を振るうことが出来ず、又、まだ幼い若蘭を孤児にすることは出来ないからと、七年後の再会を約し、三石荘から立ち去ります。

おそらくは苗人鳳、この時点で胡斐が胡一刀の遺児だと気付いていたと思われるのですが、
あえて「平兄弟」と呼び続け「胡斐か?」と問うことをしなかったのは、
本名を明かすことをせずに去った胡斐に事情があると思い遣ったから。
そうして、七年後にはあらためて“胡斐”を名乗って、彼の前に現れると信じたからだと思われます。
(このあたりは、さすがに大人だ、苗人鳳)
(というか、ここで気付かなかったら、アホ呼ばわりされても仕方がないかも(^▽^;)

が、しかし……
この手の腹芸(お互いに、知ってるけど知らないふりってヤツね)が好きなのは、日本人ばかりだと思ってたんですが~
こちらも、やっぱり中国の方が本場だったかな~

というのは、置いておいて。

そんな胡斐を追って三石荘を出た程霊素。
全く自分の気持ちを察してくれない胡斐に腹を立て、ついに決別を宣言。
胡斐の前を去ってしまいます。
が、途中、三人のごろつきに襲われかけたところを、案じて追ってきた胡斐に救われ、ますが、何かとスネたり、あてこすったり、色々云ってくれてますねぇ、このお嬢さんも。

でも、胡斐が自分を案じてくれてはいることを知り、結局は一緒に旅をすることに。
ですが、若い男女が一緒に旅をするには名目が必要と言い出した程霊素に対して、胡斐、
「それなら、義兄妹の契りを結ぼう♪」
……って、胡斐、鈍すぎ  ε-( ̄ヘ ̄)┌ ダミダコリャ…

で、実は、これが、私が胡斐を殴ってやりたいと思ったエピソードなんですが、

原作の方では、程霊素は綺麗な目をしているけれど、痩せっぽっちの貧相な娘。
聡明で思い遣り深い娘だけど自分の容姿にコンプレックスを持っていて、胡斐を想っているけれど、そのことはおくびにも出していません。
で、確か、盛んに自分を卑下する程霊素に、そんなことを思わなくてもいいのにと感じた胡斐が、
「高望みだと思うけど、俺の願いを聞いてくれるかな?」
程霊素を期待させておいて、義兄妹の契りを~と言い出し、程霊素がガッカリする――読んでるほうは、いい加減娘心に気付いてやれよ、この鈍感男がと腹を立てる――というシーンだったわけなんですが……

なんかもう、書いてるうちに疲れてきたので、次へ行きます(笑)

というところで、見た瞬間、いきなり呆れたのが袁紫衣と、福康安の部下たちの追いかけっこ。
アンタ、軽功が使えるはずでしょうが――と、思わず紫衣に向かって突っ込みを入れちゃいました。

というところを福康安と供に望遠虚で見ている田帰農、福康安の袁紫衣への執着を知り、さらには、自分の庇護を求めてやってきた鳳天南が偶々袁紫衣と関わりがあったことを知り、庇護者として福康安を引き合わせてやることを条件に、袁紫衣の全てを調べ上げることを命じます。

で、早速、胡斐と袁紫衣を捕らえかけた街へ戻った鳳天南、これまた早々と、近くの尼寺にいる尼僧の一人が、かつて自分が妾にした銀姑であり、袁紫衣が自分の娘であることを調べ上げ、銀娘以外の尼僧の殺害を命じた上で、偶然にも、母を訪ねてきた袁紫衣と父娘の名乗りを――って、ご都合主義もここまで来ると、ちょっと度が過ぎるんじゃないかと思いますが。

袁紫衣が、母を訪ねないで、当初の目的通り、掌門人大会を妨害しに北京へ行っちゃってたら、どうするつもりだったんでしょ?

――は、ともあれ、父娘の名乗りをした鳳天南、娘が福康安になびく気がないと知るや、隙を見て点穴。待ち受けていた福康安の配下に引き渡してしまいます。
って、まったくとんでもない最低親父だわ (-""-;)

もっとも、殺さないように命じた銀姑までが殺害されてしまっていたのには、さすがにショックを受けた様子でしたが。

……というところへ、これまたご都合主義的に来合わせたのが、胡斐と程霊素。
鉄花会の関係者としては、その鉄花会つぶしの罠が仕掛けられてるという掌門人大会を放っては置けない~とか言ってたのに、結局は袁紫衣のことが気になるんですね、胡斐クン。
(程霊素にも突っ込まれてたけど)
福康安の部下たちの話から袁紫衣が捕らえられたことを知り、彼女を助けに向かいます。
が……
気の毒なのは、この、部下AとB(勝手に命名しちゃいました(笑)
胡斐に殴り倒されてから、そのまま大人しく寝てればいいものを、隙を見つけたと思って打ちかかったりするものだから、結局命を落とす羽目に。
雉も鳴かずば撃たれまいとは、まさにこのことですw。
(中国にも同じ意味のことわざがあるのかな?)

さて、一方では福康安。
点穴して動けなくされた袁紫衣を相手に、あれやこれやと口説き文句を並べるのですが、結局は埒が明かず(当たり前ですよねぇ)ついに、田帰農から渡された、毒手薬王謹製~かと思ってたら、実はペルシャ渡り~の『桃花霧(とうかむ)』という毒薬を取り出します。
この毒薬、一旦体内に入ると体中の血が熱くなって、無性に異性が欲しくなる。
(と言う、実に控えめな表現をしてましたな、袁紫衣は。しかし……どうでも異性じゃなきゃいけないのか? って、今、ふっと思ってしまった(笑)
で、物凄く平たい言い方をすると、エッチしなかった場合には、体中の血が沸騰して死んでしまうという――なんか、『天龍八部』の方に登場してましたよね、こんな毒薬。
あと、山田風太郎氏の『妖説金瓶梅』にも、この手の毒薬が登場してたし――中国の物語には、よく登場するのものなのかなぁ、この手の毒薬?

――というところへ飛び込んできた胡斐、
(こういう場合、主人公は大抵間に合うように出来ているものらしい?)
福康安を殴り倒して、袁紫衣を救い出しますが、薬瓶の蓋が開けてあったものだから、『桃花霧』の毒を吸ってしまいます。
しかも、福康安の「くせものだ!」の声で、程霊素と合流できずに屋敷から逃げ出す羽目に。

これが袁承志あたりだったら、声も上げさせずに鮮やかに点穴して、悠然と屋敷を退去したでしょうに(^▽^;)
年齢は一緒くらいだし、どっちも良い師匠についたのに……このへんはひょっとして、性格の差?

ともあれ、袁紫衣を抱いて、何とか無事に逃げおおせた胡斐ですが、二人でたどり着いた小屋(こういうドラマでは、なぜかいい都合に、無人の小屋があることになってるんですね)で、毒の発作を起こしてしまいます。

発作の症状から、毒の正体に思い当たった袁紫衣、
「胡兄さん、私を抱いて!」
胡斐にしがみつきますが、
君を愛しているけれど、この状況で君を抱いてしまったら、自分で自分を軽蔑することになるという胡斐の言葉に、取り敢えずは胡斐を点穴。
(これで血の流れが遅くなって、しばらくは命がつなげるということだそうです)
毒消しを探しに飛び出してゆきます。

一方、こちらは、胡斐に置いてけぼりを食らった形の程霊素。
二人を探して歩くうちに、ふと、どちらかが怪我をしたのでは。そうした場合、二人の取りそうな手段は――と思い当たり、そうして、探し当てた小屋で、毒の発作に苦しみ、何とか点穴をとこうと足掻く胡斐を見つけます。

で、毒の種類を見極めるのは、こちらは毒手薬王の弟子ですから、お手の物ですが、
自分では点穴は解けないし、毒消しの持ち合わせもない。
(七心海棠はどうしちゃったんだろう?)
胡斐が自力で無理に点穴を解けば、血を吐いて死んでしまうことになる。

思いあぐねた程霊素、胡斐の服を緩め、自分の服を脱ぎ――というところで、次週に続く……なんですが。

ワタクシ、ドラマなんかが原作と違ってきてても、それでテンポが良くなったり、面白くなってればノープロブレム(むしろ歓迎)な口なんですが、
それにしても、これはねぇ。
原作から話を逸脱させるにも、程っちゅうもんがあるでしょうに~
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Comment

今回の話は 

違和感ありますね。
胡斐が霊素と義兄弟を結ぶシーン、これは
①胡斐の鈍感さを表現したかった。
②胡斐なりの優しさを表現したかった。
このドラマでは、○である事が後に解ります。
ドラマの霊素は、一途で積極的と描かれてますからね。
所で私は、周潤發の上海灘のDVDを見てます。硬派な作りでこれも面白いノワール作品です。reiさんは御覧になった事ありますか?
  • posted by 新龍 
  • URL 
  • 2008.11/16 18:58分 
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今回も「アナタ、何故そこに?」な場面が多かったですね(笑)
ほんとに広い中国であんなにニアミスやら鉢合わせが多いって、すごいことですわ。

やはり苗人鳳は、胡斐だと気づいていたのですね。ナルホド、胡斐を気遣った大人な対応だったのか。そこまで見抜けない私は、まだまだ修行が足りませんね(^^;ゞ

程霊素は、事あるごとに「誰も私を愛してくれない」と拗ねる風でしたが、あんなに可愛い女優さんが演じてしまっては、容姿にコンプレックスを持たせるわけにいかず、それでも何か卑下する要素がなければってことで、「愛されない」を強調してたんですね。
それにしても、ずいぶん原作を逸脱しているのですね。
今回は、私も「コレってどこまで原作通りなのかな?」って思いながら見てしまいましたが(^_^;)
  • posted by ふく*たま 
  • URL 
  • 2008.11/17 15:33分 
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新龍さんへ 

今回の話の持ってゆき方、外伝部分の結末を見てみないと何とも言えないんですが、
で、より、悲劇性を強調したいのかな~とも、思うんですが、
原作の、哀切さを感じさせる余韻と違って、何やら後味が悪いものになりそうな気もしています。
最後まで見なきゃ、何とも言えませんけどね~。

周潤發の上海灘、残念ながら~
というか、我が家の方のレンタルDVD店は、ものの見事に華流不毛地帯んなんですよ~(T_T)
でも、そのうち、機会があったら見てみたいと思います。
教えてくださって、ありがとうございました。
  • posted by rei☆azumi 
  • URL 
  • 2008.11/17 18:37分 
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  • [Res]

ふく*たま さんへ 

>今回も「アナタ、何故そこに?」な場面が多かったですね(笑)
ですよね~
しかも全員、本当に狭い範囲で行動してる感じで。
今週分も含めて、一度、どなたか、全員の移動経路を地図にしてくれないかなって思ってしまいます。

>そこまで見抜けない私は、まだまだ修行が足りませんね(^^;ゞ
いえ、いえ。
私の場合、子供のときから時代劇好きで(^▽^;)
時代劇って、あの手の腹芸が見せ場のひとつになってるものですから。
(……といっておいて、本当に苗人鳳が胡斐だって気付いてなかったら、これはもう、大笑いですよね)

>程霊素
本当に、可愛らしい女優さんですものね。
私的には、袁紫衣役の女優さんより好みなくらい。

折角、あんな可愛い人を使ってるんだから、妙に卑下させるより、もっと純で初心で、むしろ引っ込み思案なくらいにして、
胡斐の方は、もっと、袁紫衣一筋を強調したほうがスッキリするかなと、
そんな気もしてきました。

>それにしても、ずいぶん原作を逸脱しているのですね。
特に最近のものは、人物名と基本設定だけを借りた別の話?
という感じがしてきています。

一度、原作との相違点と言うのも、まとめてみたいなぁとは思っているんですが、多分、時間と体力が~(~_~;)

  • posted by rei☆azumi 
  • URL 
  • 2008.11/17 18:57分 
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rei★azumi

Author:rei★azumi
ヒト属ネコ科 コタツ猫亜種 読書ネコ
『神鵰侠侶』で金庸にハマった、金庸初心者。
とりあえず、金庸の小説全作品読破を目指すも、突如神鵰侠侶二次小説にハマる。
さて、この先、どうなりますことやら。

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