水滸伝三昧

と云っても、偶々図書館で4冊借りた本のうち、3冊までが水滸伝関連だったというだけで~
って、普通は、まあ、こういう本の借り方はしないか(笑) 

……となった、そもそもの発端は、阿吉さんが貸して下さったこれ。

水滸伝 伏龍たちの凱歌 (歴史キャラクターノベルズ)水滸伝 伏龍たちの凱歌 (歴史キャラクターノベルズ)
(1995/04)
吉岡 平

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それにしても、面白い本って、いいですね。読むと、元気が出ます。
って、ここしばらく、辛気臭ぁ~~い本を無理して読んでただけなんですケド(笑)

で、内容はと言いますと、こう云うのも二次小説と云うのかしら?
百八星の好漢の内の何人かがの、梁山泊に加わる以前(と、以後もちょこっと)の話を書いた短編集で、

史進が九紋龍の刺青の代償として引き受けた仕事と、その顛末を描いた『彫師』

実は、黒旋風の李逵りきとともにもっとも戦闘で活躍したといわれる八臂那咤はっぴなた項充こうじゅうと飛天大聖の李袞りこんの若き日を描いた『銀の魚(いお)』

性格が似通っているせいで犬猿の中だった火神将軍・魏定国と聖水将軍・単廷珪ぜんていけいが、仲良く喧嘩(トムとジェリーかっ(笑)できるようになるまでを描いた『火攻水守』

百八星最後の大物(なんと、対梁山泊戦闘で、名だたる大物を次々と負傷させている)といわれながら、あまり名を知られていない没羽箭ぼつうせんの張清が礫(つぶて)の名手となり、梁山泊に入るまでを描いた『智将巧将』

と云うことで、史進以外は、かなりのマイナーキャラなんじゃないの? なんですが、
そうして、作品中には、馬鹿ではないとか、馬鹿には程遠いとか書いてあるにもかかわらず、ちょっとおバカ? といいたくなるくらいストレートで真っ直ぐで一直線(て、全部意味一緒ですか(^▽^;) な男たちが、何とも愛おしくも可愛らしく、かつ、吉岡さんの彼らへの深~い愛が感じられて、非常に楽しく読めました。

で、どれが一番面白かったかと云うと    
何と言っても、後書き(爆) なんですな、これが。
これがもう、水滸伝     と云うより、日テレでやったドラマ版『水滸伝』
(中村敦夫が林冲を演じたアレです)
への愛が縷々るる書き連ねてあって、
ED化されたら、ワシゃマジで3本くらい買うぞ、には、マジで笑わされました。
でも、DVD化されてもいいと思うんですけどねぇ、あれも。
(それにしても、あの作品、よくあれだけの役者をそろえたというか、
 現代では、アレに匹敵するだけの格と実力のある役者って、いなくなったよなぁ……)


で、続けて読んだのが

ものがたり水滸伝 (中公文庫)ものがたり水滸伝 (中公文庫)
(2008/08)
陳 舜臣

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ですが、読み始めてまず感じたのは「懐かしぃ~」でした。
なんで懐かしかったのかと言いますと、
私が初めて『水滸伝』なるものを読んだのは、小学校の5年か6年。
(なんだってそんな頃に、児童向けとはいえ『水滸伝』を読んだのかは、長くなるから省略)
まぁ、当然、小学生のことだから、途中で挫折しちゃったんですが、その本が、こういう要約の仕方をしてあったんですね~。

でもって、こちら、陳舜臣先生の版は、ご本人の解説とうか感想と云うかコメントと云うか、突っ込みと云うか~

今日の出来事で、彼の頭の中は、逆上しやすい血の回路が作られている。
                                        (怒りの林冲)

この遣り取りを聞いた李逵は堪忍袋の緒を切って     いや、この男の堪忍袋には緒などはない
                                       (困った暴れ者)

みたいな記述があって、読みやすく、面白く、
ついでに、今気がついたんですが、各章のタイトルにも、ニヤリとさせられるものが幾つかあるんですよ。

「罠にかかった爆竹男」(誰のことだ、これは?)とか、
「親孝行は伝染する」(これも李逵の話です)みたいな。

あと、百八星、それぞれに格好の良い二つ名(綽合しゃくごうというそうです)が付いてますが、
そのうちの何人かの意味     旱地忽律かんちこつりつ=砂漠のワニ(ワニは秋に化して虎になると信じられていた)とか、没遮闌ぼつしゃらん=止めて止まらぬ、なんてのも書いてありまして、
これは、入門編には最適だと思います。

ついでに……
私が『水滸伝』何回読んでも、途中で挫折する理由、わかりました。
好漢たちが梁山泊に加わるまでの経緯の多くが、理由はさまざまですが、官に追われる立場になる→捕まる→流刑になる→殺されかかる→梁山泊のメンバーに救われ、一党に加わる、と云うものなので、どうやら途中で厭きてくるんですな。私の場合。
(李逵がブチ込まれた所で、「またか」って思っちゃいましたもん)
(本来、水滸伝の面白みは、そこのところらしいんですが(^▽^;)

その点でも、これは、私には適当な短さでした。
(でもって、ある程度マイナーキャラにもお馴染みさんが出来てくると、思い切って本編を読んでみようかなって気にもなりますし)


で……
後2冊、図書館で借りたのが


水滸伝〈12〉炳乎の章

水滸伝〈18〉乾坤の章

よくやるんですよ、こういう変則読み。
そもそもが私の場合、『楊令伝』の壮大なプロローグのつもりで読んでますし。

で……
やっぱり、重たいし、シンドイ。
で、(「で」ばっかりですが)なんで重たいのかな~と、つらつら考えたら、
あまりブッ飛んだ人物、ブチ切れた人物、飄々とした人物が登場しないこと、
というか、各章で、それぞれの人物(梁山泊側だけじゃなくて、敵方の青蓮寺の誰彼とか童貫とか)の心情が、例の淡々と乾いた文体で書き込まれてるんで、そりゃぁ、重たくもなりますって(^▽^;)
(しかも、方臘の乱以前なのに、百八星、死にまくりだし(~_~;)

それでも18巻、林冲の死のシーンは見事(なんと、扈三娘を助けての戦死です、北方版では)だったし、
百八星のプロフィール、ざっと頭に入れたら、もう一回読み直してみるかなー。





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コメント

水滸伝祭りですね!

凄い!水滸伝だらけですね!(^^)

>何と言っても、後書き
面白かったですよね~!
ご自分で考えられた配役表に”愛”があって、
作家さんでもそんな妄想するんだ~と嬉しかったですw
日テレドラマ版「水滸伝」、
見てないんですが、あれだけ力説されたら見たくなります!

陳舜臣先生版は、ほんと流石、と言うべきですよね。
適度な距離感とウイットと愛情を感じます(^^)

しかし、おっしゃる通り、水滸伝のパターンは同じですね!
たまには違う事もすれば…と思うので、
武松の虎退治とか李逵の親孝行とかが際立ってくるのかも?

北方先生版は…文体から見ても、
長くなると重たさに耐えかねるかもしれないですね~。

>百八星、死にまくりだし(~_~;)
うぅ…!死に場は見せ場なのでしょうが・・・
そうなってくると元々の話の意味が変わってくるような?
王晶版「雪山飛狐」並みですね(爆)

阿吉さんへ

> 凄い!水滸伝だらけですね!(^^)
あと、『水滸後伝』も~と思ったんですが、ちょっと根性がなくて(笑)
でも、そのうちに挑戦の予定です。

> 面白かったですよね~!
> ご自分で考えられた配役表に”愛”があって、
本当に。
『妖世紀水滸伝』の頃から、吉岡さんの水滸伝好きは相当なものだと思っていましたが、
水滸伝に対する愛、ますます拍車がかかってますね~。

> 作家さんでもそんな妄想するんだ~と嬉しかったですw
いや~。作家さんの方が、妄想力は豊富かも、ですよ(^m^)
でも、そうすると、あの小説は、ご自分で考えた配役のイメージで書かれたのかも?

ちなみに、日テレ版水滸伝、2004年くらいにNECOさんで放送された記憶です。
もう1回、やってくれればいいのに~。

> 陳舜臣先生版
実はあのあと、『水滸伝百八星プロフィール』と云う本を借りたんですが、
読み比べて、改めて陳舜臣先生の力量に感じ入りました。
面白さは無論ですが、読みやすさが段違いなんです。

陳先生も、かなり水滸伝、お好きなんでしょうね。

>しかし、おっしゃる通り、水滸伝のパターンは同じですね!
講談などで語られたものをまとめたせいかな、とも思うんですが、
もうちょっと、何か変わった動きが欲しいです。

> 武松の虎退治とか李逵の親孝行とかが際立ってくるのかも?
ですよね。折角、個々のキャラは面白いのに。

> うぅ…!死に場は見せ場なのでしょうが・・・
> そうなってくると元々の話の意味が変わってくるような?
> 王晶版「雪山飛狐」並みですね(爆)
そうなんです。
あれはもう、『水滸伝』のキャラ名と時代設定を借りた、別の物語として読んだ方がいいと思います。
魯智深なんて、キャラが変わっちゃってますし。
宋江にせよ魯智深にせよ、当時の人間が考えそうにないモノの考え方をしてますし。

いっそ、北方さんがSF作家で、パラレル水滸伝と云う形で書いておられるのなら、もっと違和感を感じるに読めるんですけどねぇ。

No title

水滸伝かぁ~、私は、昔姉からかりた、ちょっと別物の水滸伝?
ファンタジー系な・・?ちょっと恐ろしいかんじの話しを思い出しましたが・・あれは、なんだったんでしょ?
 すみません・・・最近、自分外の予定に振り回され
頭に蜘蛛の巣がはってるかんじで・・
自分でも何をいってるんだか・・・

reiさんの文章が・・子守唄ならぬ
子守文字になってるぅ~・・・
もう・・読めてない・・見て・・る・・って

か・・ん・・じ・・・(´-ω-`)))コックリコックリ スー


おやすみなさいzzzzz・・・・・・

届きました!

今日、荷物届きました!素敵なプレゼント沢山、ありがとうございます!!なんだか申し訳ないです(^-^;感想聞けただけでも十分だったのに!でも嬉しいです!(^-^)/
いなっぴ、可愛いですね!お菓子もお香もありがとうございました!m(__)m

No title

『水滸伝』は、途中まで読んで挫折しました。いまだ読破できていません・・・(^^;ゞ
でも、中村敦夫のテレビドラマは見た記憶があります。
ホントに、今思えば豪華キャストですねぇ(笑)
DVD化もされてるみたいですよ。

氷無月さんへ

> 水滸伝かぁ~、私は、昔姉からかりた、ちょっと別物の水滸伝?
> ファンタジー系な・・?ちょっと恐ろしいかんじの話しを思い出しましたが・・あれは、なんだったんでしょ?
う~ん。色々な人が、色々な形の水滸伝を書いてますからねぇ。
ひょっとして、幻想水滸伝かな?

ともあれ………
忙しくて、しかも体調の悪い時に、無理しないでね~。
私のブログは逃げませんから(多分……)
そういうときは、ゆ~~っくり、休んでくださいね。


阿吉さんへ

いえ、いえ。ほんの気持ちですので。
でも、喜んでいただけて、私も嬉しいです。

いなッピーは、最近出来た地元のゆるキャラ。可愛がってやって下さいね。
(って、バッチをどうやって可愛がるんだろう(^▽^;)

ふく*たま さんへ

> 『水滸伝』は、途中まで読んで挫折しました。いまだ読破できていません・・・(^^;ゞ
おお。ここにもお仲間が……って、喜んで、安心してどーする、ワタシ(^▽^;)
でも、あれを読みきるには、根性と忍耐力が要りそうですよねぇ。

> ホントに、今思えば豪華キャストですねぇ(笑)
ですよねぇ。本当に、よくまあ、あれだけ集めたものです。
(の割には、肝心のはずの宋江が、全く知られてない俳優さんで)

> DVD化もされてるみたいですよ。
あ! ホントに!?
と思って、調べてみたらありました!
これは……吉岡さん、本当に3部くらい買ってるのかな(笑)

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