秋水長天

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大唐游侠伝 第1集~第2集

前作『鹿鼎記』から2ヶ月の間(長かった……)を置いて、ようやく再開しました武侠ドラマ23。

1-0


今回は、(『武侠ドラマ23』としては)初の梁羽生作品なのですが  なんだかんだ云っても、結局は“あの”張P作品ですからねぇ。
いやぁ。アクション、のっけから飛ばしてくれました~。


さて。



時は盛唐。どうやら“あの”安禄山の乱の前夜。
主人公の鉄摩勒(てつ・まろく)は、故あって緑林の大物、飛虎山の塞主・竇令侃(とう・れいかん)の元で育てられた、腕に覚えのある若いものにありがちな、血の気が多くて無鉄砲で、でも義侠心に篤そうな青年。
(つまり、二昔ほど前の少年向けアニメの主人公に多そうなタイプですかな)

義父である竇令侃に連れられ、商人に身をやつして(と、当人たちは云ってますが、なんか、商人には見えない気が(^▽^;) の旅の途中、鶏鳴鎮の酒楼で、安禄山(あん・ろくざん)の手下が庶民に迷惑をかけるのを見て、義父が止めるのも聞かず、首を突っ込もうとします。

で、彼らが、ある男装の麗人を待ち伏せ、彼女の持つ密書を奪おうとしているのを知り、これ助けて、安禄山の配下である王龍客(おう・りゅうかく)と戦うんですが……

鶏鳴鎮で

これが、モノの見事に歯が立ちません。
(てか、娘さんの方が、まだ腕が立ちます (^▽^;)

おまけに、目下のところ敵役の、この王龍客と云うのが、白衣白装で武器に扇なんか使って、主人公よか格好いいんですよ~。
ちょっと、キャラに欧陽克が入ってるような気もするんですが(笑)

というのは、さておき、
咄嗟に、かつて江湖に聞こえた河間剣客を装った義父の機転で難を逃れますが、助けたはずの麗人は、名も名乗らずに去ってゆきます。

その河間剣客、名を段圭璋(だん・けいしょう)といい、摩勒の亡父の義兄弟で、摩勒たちがこれから訪ねる相手。

そうして、義父とともに段圭璋の住む村までやってきた摩勒ですが、
馬上から、段大侠のお住まいはどちらで? なんてやったもので、当人に、
「段大侠なんて人は知らんが、段家なら、この三軒先だよ」
なんて、からかわれたりしております(^m^)
まあ、たしかにねぇ、からかって遊ぶのに適した子ではあるようですが。
なんせ、熱血してる郭靖というか  って、どういう喩えだ (笑)

さて。
この摩勒たちが段圭璋を尋ねた理由ですが、
某日、飛虎山に精精児(せいせいじ)なる人物が現れ、飛虎山を明け渡すように要求。
竇令侃に立会いを挑んで打ち負かします。
で、1ヶ月の猶予と、再度の立会いの約束を取り付けた竇令侃、妹の夫でもある段圭璋に助けを求めに来たわけですが、
段圭璋、自分は江湖から引退した身だからと、竇令侃の頼みを断ってしまいます。

というのも  
これは、あとから夫人の竇線娘(とう・せんじょう)に話したことですが、精精児なる人物、段圭璋の見たところでは、どうやら安禄山の息がかかったものらしい。
ということは、表立って段が手を貸せば、逆に安禄山が軍勢を率いて直接介入してくる可能性が高い。
ならば、表向きは頼みを断ったことにして、裏からこっそり手助けをしようと思う。

夫のこの言葉を聞き、喜んだ夫人、絶対に竇令侃には話すなよという夫の言葉を了解しておきながら、兄を見送りに行って、結局、ポロッと話してしまい……
(大丈夫かな、この兄妹 (~_~;)

しかも、自分達の企みを妨げたのは、本当に河間剣客だと思い込んだ王龍客に捕らえられてしまいます。

妻を救い出すために、一度は捨てた剣を、再び手にする覚悟を決めた段圭璋、
摩勒に、自分達と安との因縁  
かつて、彼、段圭璋と摩勒の父・鉄崑崙(てつ・こんろん)、史逸如(し・いつじょ)の三人は、河間三侠と呼ばれた義兄弟の間柄。
二十年前、民を苦しめる安禄山を懲らしめるため、一夜、眠っている安の寝所に忍び込み、彼の髭を切って、鏡に警告文を書き残しますが、かえってそれが恨みを買うこととなり、
段と史の子供達の誕生祝いの席に大軍を差し向けられ、
鉄夫妻と史夫妻は討たれ、まだ赤子だった段圭璋の息子の克邪と史逸如の娘の紅梅は行方不明に。
(どうも、それぞれが自分の子供じゃなくて、義兄弟の子供を守ろうとしたみたいですね~)
かろうじて生き延びた段夫妻は、何とか助けた摩勒を、妻の兄である竇令侃に預け、
剣一振りでは、時の権力と軍勢には抗する力はないからと、江湖からの引退を決めた  
を語って聞かせ、
妻を救い出すために、単身、長安の安禄山の屋敷へと向かってしまいます。

で。
義父が眠っている間に、こっそり、自分も後を追う摩勒。
(ったく、この子は~、というか、このお義父さんは~ (~_~;)
  二十年も一緒に暮らしてるんだから、養い子の行動パターンくらい把握しときなさいよ)

そうして、長安へついた摩勒、安禄山の屋敷を訪ね歩く途中で立ち寄った酒楼で、件の男装の麗人・夏凌霜(か・りょうそう)と再会。
龍騎将軍・秦襄(しん・じょう)なる人物に引き合わされます。

この秦将軍と云う人、のちに安の乱で大功を立てることとなる  ということは、現在は安禄山の政敵  では無さそうですな、ともあれ、敵対関係にあるらしい郭子儀(かく・しぎ)と、義兄弟とか言ってたかな。
(最近は、短期記憶も長期記憶もヤバくて……(^▽^;)

で、凌霜の持っていた密書は、安禄山の謀反を証拠立てるもので、ここで秦襄にそれを渡してたんですな。

と、そんなこんながあって、夏凌霜から安禄山の屋敷の場所を教えてもらった摩勒、
夜を待って屋敷に忍び込みますが、そこで“飛賊”を名乗る王燕羽(おう・えんう)という少女に遭遇。

最初は摩勒を同業と思った燕羽、『お宝を見た者は、分け前にあずかれる』という江湖の掟にしたがって摩勒に分け前を渡そうとしますが、
(って、壷とか置物とか、かさばって足のつきそうなものばかり盗んでどうするのって思いますが(^▽^;)
そうではないと聞いて、いきなり“夜這い”と勘違い(この子は、もう~ ヾ(--;)
(摩勒も、仮にそうでも、絶対にお前にだけは手を出さん! って言ってましたが(笑)

それも違うと聞くと、今度は摩勒に付きまとって、なんとか、彼の目的を聞きだそうとします。
そうして、彼女に乗せられて、ついに力比べをすることになってしまった摩勒ですが  

と云うことで、冒頭にも描きましたが、初の梁羽生作品で、背景となる時代は唐の爛熟期。
主人公は未熟ながらも熱血青年と、初めてづくしのハズだったんですが、
結局、張P作品は、どこまでも張P作品なんですね~。

宋だろうが清だろうが唐だろうが、街のつくりは変わらないのね~と云うのと、
なんだって皆、剣を腰に吊らずに、手に持ってるかな?(父指摘)
というのは、ひとまず置いておくとして、

相変わらず、モノの破壊率はすごいです(笑)
(特に、摩勒と夏凌霜、王龍客が戦った酒楼)

が、その分、アクションには見ごたえがあるし、実在、架空入り交じった人物配置も面白そうだし、
現在のところは、先に期待の持てそうなドラマです。


ところで、最初に「おや?」と思ったのは、主人公の名前。
摩勒というの、中国モノの小説等がお好きな人なら、一度は目にしたことがあると思いますが、これは唐代『伝奇』の『崑崙奴』に登場する、主人公を助ける不思議な能力を持った黒人(インド人かな?)の奴僕と同じ名前。
で、なんで、この名前? と思っていたら、父親の名前が鉄“崑崙”。

梁羽生センセイも、どうやらネーミングで遊んでおられたということでしょうか?

 
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Comment

 

始まりましたね!
武侠ドラマらしい演出で、
特にアクション部分が爽快で嬉しい限りです!

原作の邦訳が出てない事もあり、
全くの未知数な展開ながら、期待しております!

>つまり、二昔ほど前の少年向けアニメの主人公に多そうなタイプですかな
言えてる~!(笑)
金庸作品にはこの手の主人公いないですよね~。

>王龍客と云うのが、白衣白装で武器に扇なんか使って、主人公よか格好いいんですよ~。

私も今のところ、彼に注目中ですw

>梁羽生センセイも、どうやらネーミングで遊んでおられたということでしょうか?
へぇ~!
黒人の奴僕、ですか!
日本語読みして”まろく”だと
なんか不思議な響きですよね。
勉強になります~!
  • posted by 阿吉 
  • URL 
  • 2009.10/17 16:23分 
  • [Edit]
  • [Res]

 

アクションシーンもずいぶん派手だし、登場人物もクセモノ揃いのようで、面白そうですよね!
『鹿鼎記』にはあまりアクションシーンがなかったし、武侠ドラマらしいドラマ、久々って感じです。

やはり王龍客、欧陽克のニオイ(?)がしますよねぇ(笑)

摩勒って変わった名前だなぁと思ってましたが、そんなところから引用されていたとは。何か含むところがあるのかしら。
  • posted by ふく*たま 
  • URL 
  • 2009.10/17 16:34分 
  • [Edit]
  • [Res]

阿吉さんへ 

> 武侠ドラマらしい演出で、
> 特にアクション部分が爽快で嬉しい限りです!
本当に!
先の展開が楽しみです (^_^)

> 金庸作品にはこの手の主人公いないですよね~。
なんか、すごく新鮮でした。
意外に抜けてて(と云うか、娘さん達の方が賢くて)笑っちゃうことも多いですが(^▽^;)

> 私も今のところ、彼に注目中ですw
あ。やっぱり?
なんか、気になりますよね、彼。途中で、大化けしそうで。

> へぇ~!
> 黒人の奴僕、ですか!
はい。短い話で、
私は駒田信二さんの『中国怪奇物語』と云うので読んだんですが、
陳舜臣先生の『小説・唐代伝奇』にも収録されているかもしれません。

> 日本語読みして”まろく”だと
> なんか不思議な響きですよね。
ちょっとエキゾチックな感じがしますよね。
このネーミング、はたして主人公の出自に係わってくるのかどうか……
ちょっと、気になってます。
  • posted by rei★azumi 
  • URL 
  • 2009.10/18 18:15分 
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  • [Res]

ふく*たま さんへ 

本当に、アクションも、モノの壊れ方も(爆)どんどん派手になって、
さらには、当面の敵~と云うか、ライバルらしき存在もいて、テンポもいい感じだし、
先の展開が楽しみです ♪

> やはり王龍客、欧陽克のニオイ(?)がしますよねぇ(笑)
します、します(笑)
もう、しっかり(笑)

> 摩勒って変わった名前だなぁと思ってましたが、そんなところから引用されていたとは。何か含むところがあるのかしら。
実際に、そこから引用されたかは不明なんですが (^^ゞ
わざわざこういう名前ってことは、意味があるのかなぁと、思ったりしてまいす。
  • posted by rei★azumi 
  • URL 
  • 2009.10/18 18:21分 
  • [Edit]
  • [Res]

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rei★azumi

Author:rei★azumi
ヒト属ネコ科 コタツ猫亜種 読書ネコ
『神鵰侠侶』で金庸にハマった、金庸初心者。
とりあえず、金庸の小説全作品読破を目指すも、突如神鵰侠侶二次小説にハマる。
さて、この先、どうなりますことやら。

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