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大唐游侠伝 第13集~14集

鉄摩勒(てつ・まろく)さらに急速成長中。
でも、もうそろそろ完成型かな。

さて。


先週末のところでは、夏凌霜(か・りょうそう)に重傷を負わせたことに気付いていなさそうな空空児でしたが、実は、そうじゃなかったんですね。
というか、自分の掌打の威力は、しっかり心得ていたみたい。
で、
「お~い。哥舒翰(かじょ・かん)は、まだ暗殺できないのか?」
と、様子を見にやってきた精精児から、秘薬を掏り取って、摩勒経由で夏凌霜に渡します。
んで、このあたりの遣り取りがね、
「毒だとは思わないのか?」
「お前は敵だが、悪人じゃない」
「お前も、腕はイマイチだが、好漢だ」
てな具合で、なかなか良い感じです。

で、薬を飲んだ夏凌霜が発作を起こし、しまった! 毒だったのか!! なんてコトもありましたが、これは、この薬を飲むと起こる、いわば副作用のようなものと云うことがわかり、凌霜姐さんも無事回復。
摩勒に、薬を飲むことに不安は感じなかったのかと聞かれ、空空児を信じてたものと答え、
「空空児に特別な感情を?」
よりにもよっての摩勒に訊かれ、否定しながらさすがに照れくさそう?

それにしても、そういう方面には疎そうな“あの”摩勒クンがねぇ。
ホント、大人になりました(しみじみ)

が。
助けられた恩は恩、私情は私情。国のため  ひいては民のための行動とは別物と、実に割り切りのいい凌霜姐さん、軍旗を元の場所に戻し、これが空空児でなかったら死んでるぞ! な仕掛けまで用意して待ち受けますが、ついに空空児に旗を奪われてしまいます。

約束により哥舒翰(かじょ・かん)将軍の暗殺を阻止できなくなった2人。
ですが摩勒によって哥舒将軍に引き合わされた空空児、剣を手に将軍に襲い掛かるものの、寸前で刃を止め、「また今度」と引き上げてしまいます。
それは、安禄山による謀反が長引けば、また自分達のような孤児が増える。それをさせないために将軍は必要な人だとの摩勒の言葉を聞いていたためでした。
(ここのシーン、寸前まで剣が迫っても、全く動じない哥舒将軍が見事)

その夜、互いの身の上話をして酒を酌み交わし、意気投合する摩勒と空空児。
お互いに両親はいないけれど、自分には義父も師匠夫婦も友人もいて、幸せだったという摩勒に対し、自分には師匠と師兄だけだったという空空児。
「今、友達が一人で来た」
「いや、2人だ。夏さんも、俺の友達だ」
うふふ……。こういうシーンって好き♪(^m^)

と云うか、この前に「俺は話し相手が欲しいだけなのに」と空空児がポツリと呟くシーンがあって、あらまあ、この子、意外に寂しがりやなんだわ、と思ったもので、
つい、友達ができてよかったねぇ、と(^^)

そうして、木の上のねぐらに戻った空空児、哥舒将軍の暗殺を説気にやってきた精精児に、暗殺は止めたと宣言。
そのかわりに皇帝の暗殺を  といわれても、人殺しだけはしないと断固拒否します。
安禄山が天下を取って自分達も出世すれば、なんでもやりたいことが出来ると精精児は口説きますが、今の空空児に思い通りにならないモノってば、天下国家が我が身より大事な夏凌霜の心と、イヤだというのに厄介ごとを持ち込んでくる、この師兄ぐらいですものねぇ。

さらには、掌門の印の指輪を持ち出し、権威を持って師弟を従わせようとする精精児でしたが、いともあっさり、その指輪を奪い取った空空児、
「掌門として命じる。俺を眠らせてくれ」d( ̄  ̄) ヾ(^o^;オイオイ・・・
この子には、掌門の権威も、何者でもないのか~と思ったら、これには理由があったんですが、それはまた後で。

……と云う次第で、玄宗の暗殺どころか哥舒将軍の暗殺も出来なくなって怒り狂う精精児。
屋敷(ってことは、洛陽から毎度出張してたのかな?)へ戻って、いつか仕返ししてやると息巻いていると、いつかで良いのかと、どこかの悪魔よろしく、囁きかける王龍客。
このままでは、自分たちまで安禄山に疑われかねないからと、精精児に授けた一計は、

風上から空空児に向けて毒を流してやることでした。
って、かなりアバウトな作戦ですが、ひょっとして、かなりの猛毒なんでしょうか。

そうして、毒が回って身動きの取れない空空児に向かい、
師匠はお前ばかりを可愛がり、食べ物も着るものも武芸も、いつも最上のものを与えて、最期には掌門の指輪まで譲ろうとした。そんなお前が、ずっと憎かったと、これまでの恨みつらみをぶちまける精精児。
(その掌門の地位を受けなかった空空児だから、掌門の権威なんて何とも思ってなかったわけなんですな)

で、勝ち誇って近づいた精精児の顔に向かい、空空児、口から毒血をぶぱ! ヾ(^o^;オイオイ・・・
でもって、七転八倒する精精児に、俺は師匠から奥義を伝授されていて、毒を体外に排出できるんだ、と。

まあ、欧陽鋒とか楊過とかは、指先から毒を排出してましたし、前に読んだ柳残陽の『梟覇』の主人公、燕鉄衣(えん・てつい)なんかは、蒸気にして体の毛穴からデトックスしてたし~だから、別にいいんですケド。
それにしても、やれ秘薬がなければ助からない重傷だとか、数時間で死に至る毒薬だとか言っておいて、次のシーンでは何の苦労もなく解決されてしまうのを、ちょっと拍子抜け~と思ってしまうのアナタ……
まだ、脳が金庸化されたままです(笑)

と、いうところへ来合わせた摩勒、精精児を斬り捨てようとしますが、
空空児、子供の俺には優しい師兄だったと精精児を庇い、逃してやります。

で、何だって都合よく摩勒がやってきたのかな~と不思議に感じたら、哥舒将軍のお使いで長安へ行くことになったんで、友達になった空空児に別れを言いに来たんですな。
一杯飲んでゆかない? と誘って断られた空空児の顔が、なんだか寂しそうでした。

そうして長安へやってきた摩勒でしたが、楊国忠には戦果が上がっていないと散々イヤミを言われ、要求した十万本の矢は却下。諸事節約を言い渡されてしまいます。
(ったく、自分で自分の首を絞めてることにも気がつかないで、この小人は……(-″-)

で、その場は大人しく引き下がった摩勒、兄貴分の秦襄将軍を相手に、以前の俺なら、とっくに成敗してましたよと、酒を飲みながら愚痴。
成長したな~と感心されて、怪訝な顔になります。
(でも、ほ~んと、大人になったよね~)

一方、空空児に玄宗を暗殺させる目論見に失敗した王龍客は、自分達の手で玄宗を暗殺することを計画。
そんな兄を、燕羽(えんう)は、もう危ないことは止めて、どこか田舎に土地を買って引っ込もうと諌めますが、
「お前も年頃だな。嫁にでも行きたくなったか?」
安禄山が天下を取れば、自分は武林の盟主になれる。そうすれば燕羽も意中の男のところへ嫁げる……って、ちょっと、お兄ちゃん、そういうコトじゃないって。
それに、燕羽ちゃんの意中の相手って、摩勒だよ~

ともあれ、そんなお兄ちゃんを放っておけない燕羽ちゃん、長安についていって、お兄ちゃんに協力。新規採用の宮女になり済まして宮中へ入り込みます。
しかも、燕羽ちゃんが怪しまれないで宮中へ入れるため  と云うよりは、視聴者に燕羽ちゃんが宮中へ入ったことをわからせるために(ですよねー、あれは)黒装束を着て、門前でひと暴れしていったという、おまけまでついて(^▽^;)

で、主人公の宿命として、それに係わることとなった摩勒、黒装束の一人の額にアバタがあったという門衛の証言から、それは精精児に違いないと推測。
(空空児から浴びせられた毒血が、痕になっちゃってたわけです)
王龍客と精精児の人相書きを作って長安中にばらまいた上、さらに一日かけて長安中を探し回り、結果、2人はすでに宮中に潜んでいると推理します。
……って、性格、武芸の腕と共に、頭脳の冴えまでアップしてきたんだねぇ、摩勒クン。
それにしても、最初に長安に来たときは、安禄山の屋敷の場所さえ知らなかった子が、どうやって短期間に長安中を調べたのやら(爆)

ともあれ、その摩勒の推理(推測かな~)は大当たりで、一旦、宮中に入った燕羽と接触して、皇帝の書斎に2振りの剣を隠させた王龍客、宮中で芸を披露することとなった芸人の一座を脅して、中に紛れ込み、すでに宮中に入り込んでおりました。

それをまた、門を通った人間を控えた名簿を見て、人数が多いから、この芸人の一座に紛れ込んでいるかもと見破る摩勒。
一座を調べにきた衛士たちの気配を察知し、寸前で逃げる王龍客たち。
(いやぁ、なかなか手に汗握る展開だわ(笑)

で、一旦は上手く逃れたかに見えた王龍客たちでしたが、燕羽と合流して玄宗皇帝の居場所へ向かう途中で、摩勒・秦襄とバッタリ  と云うよりは、この2人が待ち伏せしてたんでしょうな。進路を予測して。

と云うことで、弓兵に囲まれた王龍客たち3人と、摩勒たちとの間でアクション開始!
ですが、燕羽あやうしと見た摩勒、彼女と戦う振りをして、わざと傷を負い、彼女達を逃がしてやります。
(けど、あんな大きな声で「逃げろ!」って……(^▽^;)

そうして隠れ家(なにやら、べたべたと差し押さえの紙みたいなのが貼ってあると思ってたら、安禄山の屋敷だったのね)に戻った王龍客、また摩勒に邪魔されたと怒り狂いますが  そりゃぁ、敵対関係にありゃあ、邪魔もしますって(^_^;)
で、それでも摩勒は自分を助けてくれたという燕羽と、口争いに。
(たしか燕羽ちゃんの「ぶったわね」っての、ここのシーンでしたよね?)

で、なんとか摩勒を取り除きたい王龍客、摩勒を誘い出すため精精児に策を授け、妓楼で妓楼で暴れさせます。
で、また、都合よくそれに引っかかった摩勒、逃げ出した精精児を追いかけ、たどり着いたのは、安禄山の屋敷。
そこで偶然、酒に紛らせて。摩勒への想いと、兄との板ばさみの辛い心情を吐露する王燕羽の姿を見てしまいます。
そうして、酔って倒れた燕羽に、思わず駆け寄る摩勒。
(あそこ、手すりの向こう側へ落ちたかと思った(^▽^;)
(で、摩勒を見て「なんで私の夢にまで出てくるのよ~」って、文句を言う燕羽ちゃんが可愛かった)

が、そこへ王龍客が来合わせ、2人の争いを止めようと、咄嗟に自分の首に小刀をあてがう燕羽。それを止めようとした精精児に、何やら薬をかけられ、掌打を受けて倒れてしまいます。
(しかも、摩勒の様子を見ると、燕羽は死んでしまったらしい?)

よくも大事な妹を  と、激怒して精精児に襲い掛かる王龍客。
というところへ、秦襄が指揮する兵たちがなだれ込み(よく、この場所がわかったもんだ)互いの技を封じた形のまま膠着した2人を捕らえます。
(こっ……、これは一体、どこまでが作戦なんだ?)

そうして、皇宮の牢に繋がれた王龍客、摩勒に向かい、燕羽を氾陽の屋敷へ送り届けてくれるように頼むのでした。
それを承諾した摩勒でしたが、燕羽を失った痛手に  と云うところで、次週に続きです。

それにしても、本当にしみじみと、“お兄ちゃん”な王龍客がよかった回でした。


omake


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コメント

阿吉 #pSYVpAvU

>でも、もうそろそろ完成型かな。
伸び代、ここまでですかね~(笑)
でも充分、頑張った!!

>次のシーンでは何の苦労もなく解決されてしまうのを、ちょっと拍子抜け~と思ってしまうのアナタ……
まだ、脳が金庸化されたままです(笑)
金庸作品だったら、毒をあおった所、
あら不思議、更に武効がパワーアップ!
とかが定番だったんですが、
こっちの世界じゃ違うんですね(^^;

>「お前も年頃だな。嫁にでも行きたくなったか?」
なんか…王龍客、いくつなんだろう…って!
父親代わりだからなんでしょうけど、
こうシミジミこんなセリフ言うあたりがですね~、
良いですね~!(爆)

2009年12月02日(水) 22時55分 | URL | 編集

ふく*たま #maBIPWaU

お兄ちゃんな王龍客、いいですよね~、好きです~(笑)
しかし、板ばさみの燕羽ちゃんが選ぶのは、やっぱり、摩勒?

>なにやら、べたべたと差し押さえの紙みたいなのが貼ってあると思ってたら、安禄山の屋敷だったのね

私も、これは一体どこなんだ、王兄妹の昔の家なのか?何か謂れでもあるのか?とか思っちゃいました(^^;)
封鎖してても、塀を乗り越えて簡単に入れちゃうのね。

>あんな大きな声で「逃げろ!」って……(^▽^;)

ほんとに。おいおい、みんなに聞こえるやろ、とびっくりしました。

しかし、摩勒、お頭の方もずいぶんと成長しましたねぇ!勘のいいこと(笑)
今後は苦悩する表情ばかりになりそうですが……

2009年12月02日(水) 23時16分 | URL | 編集

rei★azumi #1t.FV5WQ

阿吉さんへ

>伸び代、ここまでですかね~(笑)
>でも充分、頑張った!!
本当に、短期間に、よくあそこまで成長したものです。
あとは、武功のPUに期待を~(^_^)

>金庸作品だったら、毒をあおった所、
>あら不思議、更に武効がパワーアップ!
>とかが定番だったんですが、
そう、そう。それまで滞っていた気の流れがつながったりとか、内力が急送にアップしたりとか、でしたね。

>こっちの世界じゃ違うんですね(^^;
そうですね。ジミチに修行しなきゃいけない世界のようです。

>なんか…王龍客、いくつなんだろう…って!
三十過ぎ……に、思えてしまいますよね。
でも、当時の人は精神年齢が高かったから(笑)

こういう“お兄ちゃん”な部分が、目下のところ、王龍客の最大の魅力ですね~(^m^)

2009年12月03日(木) 19時43分 | URL | 編集

rei★azumi #1t.FV5WQ

ふく*たま さんへ

>お兄ちゃんな王龍客、いいですよね~、好きです~(笑)
はい。同感です~(^_^)

>しかし、板ばさみの燕羽ちゃんが選ぶのは、やっぱり、摩勒?
なんでしょうね。お兄ちゃん、ちょっと切ないかも(笑)

> 封鎖してても、塀を乗り越えて簡単に入れちゃうのね。
そう、そう。あれじゃ、封鎖の意味ないやろって(笑)
でも、潜伏場所としては最適かもしれません。

>ほんとに。おいおい、みんなに聞こえるやろ、とびっくりしました。
でしょ。
あれはもっと、顔を近寄せて、囁いて欲しかったりして(笑)

>しかし、摩勒、お頭の方もずいぶんと成長しましたねぇ!勘のいいこと(笑)
もしかして、毒のせいで、武功じゃなくて頭脳の働きがパワーアップしたとか。

>今後は苦悩する表情ばかりになりそうですが……
ですね。
それにしても、あの摩勒が、三角関係に悩むことになるとは……

2009年12月03日(木) 19時50分 | URL | 編集


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