射鵰英雄伝 第41集~第42集(最終週)

何事も、始まりがあれば終わりがあるものですが、ついこの間始まった気がしていた『射英雄伝』、早くも最終回です。
と、そう思いながら、オープニング、エンディングのタイトルバックを見ると、ストーリー上永久退場されてしまった方も多々あり、なかなかに感慨深いものがあります。

ちなみにこの『射鵰英雄伝』と云うタイトル、毛沢東の詞『沁園春 雪』の一節のの、

一代の天驕てんきょう
成吉思汗ジンギスカン
只だ弓をいて大雕を射るをるのみ

から採られているそうです。
(で、そーゆー詞を書いたご本人のへ評価は、千年ほど後の人にお任せするとして)

母の命を救って売国奴となるか、宋の民としての信義を貫いて、親不孝者となるか。
大ハーンの野望の前に、究極の選択を迫られた郭靖ですが、
そんな彼を、自分の近くに呼び寄せた李萍(り・へい)母さん、決して道を誤ってはいけないと言い聞かせ、郭靖を縛った縄を断ち斬るや、その短剣を自分の胸に。

これまで、包惜弱(ほう・せきじゃく)と対照的な描かれ方をしてきた李萍母さんですが、そうして、郭靖をモンゴルから決別させ、コジンに無理なく身を引かせるための設定とはいえ、ちょっと、この最期はあんまりな……。
李萍母さん、散々苦労してきて、やっと息子が大人になったって、殆ど良い思いもしてないのに。

その母の遺骸を抱いてその場を逃れた郭靖に、大ハーンの追っ手が向けられますが、ジェベ師匠やトゥルイ・アンダ、先ごろまでの部下達の情けで、草原を逃れます。
が、それにしてもトゥルイ・アンダ、つくづくいい人ですよね~。
わざわざ赤馬と黄金を持って郭靖の後を追って、途中までも送って行ってくれるって。
そんな良い人を、郭靖ってば~
と云う話は、あとに譲るとして……

再び中原へ戻った郭靖でしたが、その心を占めるのは深い絶望と迷い。
で、行くあても、やることのあてもないまま、飲んだくれているところを、蒙古の服装のままだったので、モンゴル人と間違えられ、地域の住民に襲われて、フクロにされ、
そこを、店先で郭靖の赤馬を見て飛び込んできたQちゃんに助けられます。

そうして、お前は腕が立つのに、どうして黙ってボコられてたと問うQちゃんに、郭靖、一気に悩みをうちあけます。

いわく、自分は確かに武芸の腕を上げたが、肝心のときに母一人救うこともできなかった。
父の仇は討てたが、そのために多くの血を流した。
当世、武芸の第一人者といえば、東邪・西毒・南帝・北丐の4人だが、この4人の武芸が、何か世の中に益をもたらしたとも思えないし、逆に、欧陽鋒や裘千仞のような悪人が、大手を振って歩いていて、まるで正邪が逆転したようだ。
自分は、いっそのこと、武芸を捨て去ってしまいたい。
って、郭靖にしては、ずいぶん理路整然とまとめたものです。
原作読んだ時にゃ、「悩むな! 知恵熱が出るぞ!!」と思ったもんですが(笑)

そんな郭靖にQちゃん、他の3人はともかく、洪七公は、弱きを助け強きをくじく、当代随一の英雄だと説き、崋山論剣に来るはずだから、一緒に逢いに行こうといいます。

と云うところへ乱入して、また風のように去っていってしまったのは、裘千仞と追いかけっこ中の老玩童。
元気なのはいいケド、どんどん、やることが滅茶苦茶になってくる~と、呆れた2人  特に、ちょっと気が晴れたらしい郭靖、Qちゃんと一緒に崋山へ向かうことにします。

が、ついた途端、主家をなくして失業した趙王家の食客陣に襲われ    
4人を相手に奮戦するQちゃんが負傷し、危機に陥っても、まだ毒蛇の件を根に持っている梁子翁(りょうしおう)に血を吸われかけ、思わず崖下に投げ落としてしまっても、郭靖、まだ武芸を使うことへの迷いを捨てられません。
幸い、Qちゃんは危機を脱したからいいようなものの、そりゃ恩知らずってモノですよ、靖さん。
(あら。そういえば、この食客陣のその後って、有耶無耶になっちゃってますね、ドラマでは。実は老玩童に捕まって、Qちゃんに引き渡されて、しばらく重陽宮に閉じ込められるんですケド)

が、突如、それどころではない物体が、目の前を通過します。
欧陽鋒!?
けど、なんで逆立ちで、しかも時々バク転しながら移動してるんだ?

思わず後をつければ、その欧陽鋒に『九陰ニセ経』を教えているのは、
「阿蓉!!」
「靖さん!?」
一瞬、顔を輝かせた黄蓉でしたが、即座に、
「あんたダレ? 何の用?」
冷たい態度。

いや~、怒ってますなぁ、阿蓉。深~く、冷た~く。
が、それにしても、あんたなんかとは、出合わなかったことにするだけよってのは……
本っ気で怒ってますなぁ……。
まあ、無理もないですが。

あれだけ尽くしたのに、あれだけ約束を破り倒されて、
モンゴルを後にした時だって、追いかけてきてくれなかったし、
(これは、欧陽鋒に捕まってたからなんですが)
桃花島へ帰る途中で病気になった時も、欧陽鋒に捕まったときも来てくれなかったし   一気に恨みをぶちまける黄蓉。
郭靖が、お母さんが死んじゃったし、もうモンゴルへは帰らないといえば、
「ああ、そう。コジン姫に振られたから、私のところへ来たってわけね。バカにしないで頂戴」
ずっとお前と一緒にいるといえば、
「そんなコトを言ったって、明日になってまた、コジン姫だかコジン姐さんだかが来れば、そちらへ行っちゃうんでしょう」
(いやぁ、言ってくれますなぁ、阿蓉。でも、もっと言ってやって(笑)

さらに、郭靖が、どうすれば許してくれるかといえば、ここで死んで見せなさいよ。
でも、郭靖が本気で崖から飛び降りようとすると、慌てて止めます。
しかも、現れた老玩童が、阿蓉を苛めるとはけしからんと、郭靖の頬をぺちぺちすれば、なにするのよと、追い払ってしまうし。

結局、なんだかんだといっても、郭靖が好きで好きで仕様がないのね。
これは、本当に、穆姉さんのことを言えませんw…… (^▽^;)

で、ようやく仲直りして、これまでのことを話し合って、折角いい雰囲気になったところへ、追いかけっこ中の老玩童と裘千仞、一灯大師とその弟子達、さらには瑛姑までがやってます。
四面楚歌状態になった裘千仞、ついに開き直って、
「今までに、一度も罪を犯したことのない者がおったら、殺されてやるわい!」
(アンタは、イエス・キリストか(^▽^;)
これには一同、思わず反省モード。

唯一、息子の仇なんだから殺しなさいよと瑛姑にせっつかれた老玩童は、人殺しはイヤじゃ~と逃げ出しちゃうし。
(あ。ここと神侠侶とで、老玩童が瑛姑との間に子供が出来てたことを知るエピソードがダブりになってますが、これはドラマの方だけみたいですね)

と云うところに現れたのが洪七公。
「儂はこれまで231人のものを殺したが、みな極悪人ばかり。やましいことなど何もない。お前が232人目じゃ。覚悟せい!!」
いよっ! 待ってました、九指神丐!!

忠義の士だった先代の鉄掌党党首に比し、金国と結んで国を売ろうとした売国奴と糾弾された裘千仞、罪を悔いて命乞いをするふりをして、卑怯にも洪七公に不意打ち。
が、身を挺した一灯大師に妨げられた上、自分は崖から転落してしまいます。
それを一灯大師に救われ、ようやく我が身の非を悟り、仏弟子となります。

その裘千仞と弟子たちを引き連れ、一灯大師は飄然と崋山を立ち去り、
直後に乱入した欧陽鋒は、洪七公の武芸と黄蓉の機転で追い払われ、
崋山論剣は結局、洪七公と、遅れてやってきた黄薬師、郭靖の3人で争われることとなります。

そうして、まずは黄薬師VS郭靖は、あれは、内功を競ってるんでしょうかね。
なかなか奇麗な画面でしたが。

  というところへ、またもや逆立ち状態の欧陽鋒が乱入。
勝負に集中していた4人、それを中断され、一気になぎ倒されます。

この欧陽鋒、九陰ニセ経のおかげで脳に異常をきたしてしまったものの、各段に強くなってしまったんですねぇ。
原作の方では、もうちょっとバタバタ戦ってたんですが、逆立ちのおかげで全身の経脈が逆になっちゃってるわ、噛み付くわ、蹴飛ばすわで、誰も叶わなくなってたとあります。

が、正気をなくしてるおかげで欧陽鋒、郭靖をコックンと思い込んだ上、コックンが実は自分の息子だって、自分でバラしちゃってますよ。
この状態では、誰がそれに気付いたかは疑問  少なくとも、郭靖だけは、事態を理解してないでしょけど(笑)

で、やむなく、欧陽鋒の「俺が最強」宣言に、全員が同意し始めたところで、
「なーにが天下一なものですか。欧陽鋒はお前なんかより、ずっと強いわよ」
影を指差しての黄蓉の一言で、それじゃぁ、俺は一体誰なんだと、思い切り混乱。
それ以降、欧陽鋒、自分を探して、延々、江湖をさすらう羽目に陥ってしまいます。
いとあわれ……(-人-)

kazanronken


直後、郭靖は漸く、正式に黄薬師に婿として認められ、黄蓉は約束通りにご馳走を作ったんでしょうね。
その翌朝、洪七公が「我去也儂ゃ行くよ」の書置きを残して、こっそり去ってしまった後、桃花島に柯鎮悪を招いての婚礼の話が出たところで、コジンの手紙をつけた白ワシがやってきます。

郭靖が開いてみると、そこには、大ハーンが大軍を率いて襄陽を攻めようとしていること、郭靖の母を死に追いやったのは、自分の責任であることが書かれていました。
郭靖と李萍母さんが大ハーンの命令書を盗み見していたとき、天幕の外にコジンが来ていて、郭靖を去らせたくない一心で、大ハーンに告げ口をしちゃったんですな~。
これと云うのも郭靖が  いや、もう、止めとこう(^▽^;)

さて、どうしましょうと舅の指示を仰いだ郭靖、襄陽の守将に蒙古の来週を告げ、守りを固めさせるべく、黄蓉と共に出発します。
が、それにしても、将軍が言うことを聞かないようなら、殺してしまってお前が指揮を取れって、相変わらず果断というか、過激なおとーさまです(^▽^;)

そうして、途中で2人、草むらに置き去りにされている(?)赤ちゃんと、近くで倒れている穆姐さんを発見。
えー、実はこれ原作では、丐幇の大会で郭靖と黄蓉を殺そうとした例の長老が、穆姐さんの美貌を見て悪心を起こし、抵抗できなかった穆姐さんは、憤激のあまり気絶してしまったと云う次第なんですが、ドラマ、そこを省略したら、訳が分らないじゃん。

youkato


ともあれ、穆姐さんを助けた郭靖、名付け親になって欲しいと頼まれ、父親とは違って、過ちを犯してもそれを改められる人間になってくれるよう、名前を『過』字を『改之』とつけます。

その後、襄陽に着いた2人、何やら頼りなげな将軍に、無理矢理襄陽の守備を約束させると、襄陽攻めの主将を暗殺するために、蒙古陣の天幕へ。
そうして、そっと天幕を切って様子を見てみれば、何と、主将はトゥルイ・アンダ。

ですが(郭靖たちにとっては運のいいことに)そこへ、大ハーンの負傷と危篤を知らせる使者が入ってきます。
その使者の口から、大ハーンが自分に会いたがっていることを聞き、思わず天幕を切り裂いて中に入る郭靖。
「郭靖アンダ、どうしてここへ?
「お前を殺しに来たんだよ~」
なんていわれながら、まだ抱き合って再会を喜べるトゥルイって、どこまでいい人なんだ~
というか、もう、いい人の底が突き抜けて、向こう側へ行っちゃってますな(^▽^;)

ともあれ、トゥルイとの感激の再会の後、
(また戻ってこないんだったら、靖さんだって殺しちゃうからねと、阿蓉に太~い釘を刺されて)
黄蓉を伴い、トゥルイと共に蒙古へ赴いた郭靖、最後の狩に出た大ハーンの供をし、そして、問いかけます。

人が死んだとき、必要とする土地はどれくらいでしょうか?
あまたの国を征服し、多くの金銀財宝を得ても、人が最期に必要とするのは、遺骸を埋める数尺の土地だけ。
だとしたら、それまでに流された血は、何のためなのでしょうか。

古来から英雄とされる君主は、民を慈しむものだったと。大ハーンは、善行も行ったけれど、流した血の多さからすれば、功罪は何とも判じがたい。
郭靖の言葉が胸にこたえたのか、大ハーンの臨終のときの言葉は、
「英雄。英雄……」
と云うものだったといいます。
ときに1227年。



では、以後の話は、来週からの『神鵰侠侶』にて (^_^)





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コメント

>ちょっと、この最期はあんまりな……。
ホントですね。お墓も夫のそばに作って欲しかっただろうに…。
せめて祖国に埋めてあげられたらよかったのにね。

>それにしてもトゥルイ・アンダ、つくづくいい人ですよね~。
同感です。大ハーンの息子だからある程度の無理は利くとしても、赤馬やら黄金やらを用意するなんて、心遣いが細やかですよねぇ。

>そりゃ恩知らずってモノですよ、靖さん。
ですよねぇ。悩むのは後でいいから!とりあえず、Qちゃんの危機を救うのが先だろ!と画面に向かって叫んでしまいました(^^;)

>いやぁ、言ってくれますなぁ、阿蓉。でも、もっと言ってやって(笑)
うんうん、私もここはお蓉を応援してました(笑)
郭靖はもっとお蓉の気持ちを考えるべきです。・・・でも、それが上手くできないのが郭靖かもしれないけど(^^;)

>相変わらず果断というか、過激なおとーさまです(^▽^;)
ですねー(^^;)
「殺して云々」と言った時には、ギョッとしてしまいました。邪魔者は消すのが当然なのですね。。。

>ドラマ、そこを省略したら、訳が分らないじゃん。
はいー、原作をすっかり忘れていたので、訳が分かりませんでした(^^;ゞ
せめてセリフで説明とかしてくれたらいいのに…。

長いようで、終わってみれば、あっという間だったですね。
今回も楽しませてもらいました。
次回からの『神侠侶』も楽しみですね。

ふく*たま さんへ

>ホントですね。お墓も夫のそばに作って欲しかっただろうに…。
>せめて祖国に埋めてあげられたらよかったのにね。

ねぇ。郭靖もせめて、髪の毛だけでも――あ、ジェベ師匠に捕まって行く気だったから、それは出来ませんでしたか。
元々、気の回る子じゃないし。

>ですよねぇ。悩むのは後でいいから!とりあえず、Qちゃんの危機を救うのが先だろ!と画面に向かって叫んでしまいました(^^;)

あ、やっぱり。
しかし、普段ものを考えない人間が悩みだすと、こうなっちゃうわけですかね~(^_^;)

>郭靖はもっとお蓉の気持ちを考えるべきです。・・・でも、それが上手くできないのが郭靖かもしれないけど(^^;)

でも、やっぱり、そちら方面でも、いい加減に成長して欲しいものです。

>「殺して云々」と言った時には、ギョッとしてしまいました。邪魔者は消すのが当然なのですね。。。

優柔不断なだけで消されてしまう宋のお役人には、気の毒な話ですが。
そういえば作品冒頭Qちゃんも、悪徳役人を退治して回ってたし、つまりは、そういう価値観のまかり通る世界名わけなんですね(^▽^;)

>はいー、原作をすっかり忘れていたので、訳が分かりませんでした(^^;ゞ
>せめてセリフで説明とかしてくれたらいいのに…。

ですよね!
初見のときは、原作を読む前だったので、穆姐さん、何か病気? と思ってしまいましたもの。

>長いようで、終わってみれば、あっという間だったですね。

ですねー。本当に、あっという間に終ってしまって……。

>次回からの『神侠侶』も楽しみですね。

はい! 特に3話目の後半から後が d( ̄  ̄) ヾ(^o^;オイオイ・・・
で、前にも書いたように1から4話のレビューはすでに書いちゃってますので、
とりあえず、第一週分は、ちょっと形を変えて遊んでみようと思っています(^^ゞ

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