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モノレールねこ

モノレールねこ (文春文庫)モノレールねこ (文春文庫)
(2009/06/10)
加納 朋子

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『ななつのこ』の加納朋子さんの短編集です。
(そういえばこの人、短編連作が多そうだけど、長編ってあるのかな? こんど探してみよう)

収録されているのは、

ある日、僕(サトル)の家に闖入したブスでデブの野良猫。
お客さん用座布団に爪を立て、洗濯物や食卓の上で昼寝をし、その体重でお母さんの花を圧死させ、上等の絨毯を汚し  というネコの傍若無人ぶりにキレたお母さんに命じられ、サトルとお父さんは、壮絶なバトルの末ダンボール箱に押し込んだネコを捨てに行きます。
が、それから一週間後、きっちり戻ってきてしまったネコの首には、赤い首輪がついていました。
ひょっとして、飼い主がいるの?
ふと思いついたサトルは、このねこのなまえはなんですか? と書いた紙を、ネコの首輪に挟み込みます。
すると、それに返事が来て……

ネコを通した文通の呆気ない幕切れと、十数年後の嬉しいサプライズを描いた表題作のほか、

・ パズルの中の犬
・ マイ・フーリッシュ・アンクル
・ シンデレラのお城
・ セイムタイム・ネクストイヤー
・ ちょうちょう
・ ポトスの樹
・ バルタン最期の日
の8編。
(タイトルを見ただけでも、どんな話? どんな話? って、興味が出てきません?)

それぞれ、『ほのぼの』『しみじみ』『くすっ(笑)』(あと、『ニヤニヤ』と『おいおいヾ(^o^;)』『ぷっ(^m^)』もかな(笑)と云う感じの、いい味の短編集で、どちらかと言えば、うららか~な春の日か、爽やかの秋の休日に、クッキーと紅茶でも手許に詠むのが相応しい本かな~
(といいながら、出勤前に読んどったんだ、私は(笑)

ほぼ、すべての話にどんでん返しがあるのは、さすがミステリー作家さんの本で、
内容的にも、結婚したくないのに周囲にあれこれいわれる男女が、それをシャットアウトするために偽装結婚をしますが、男性には婚約者の幽霊がついていて  という、ロマンチックホラーといおうか、限りなく優しい怪談といおうか  の『シンデレラのお城』が、結末が切なくて、「う~ん、ちょっと……」なんですが、幸福は人それぞれと云う見方からすれば、これもありかな~なので、
(でも、好きな話のひとつでもあるんですよね~)
後味の悪い話はないし、

あと、一緒に生活する人間からすると「歩く迷惑」「呼吸する災難」そのものなんだけど、はたから見ると、愛すべきダメ男との生活を描いた『マイ・フーリッシュ・アンクル』『ポトスの樹』など、笑える話もあって、なかなか楽しい一冊でした。
(しかし、『ポトスの樹』のお父さんが、ダメ親父になっちゃった理由ってのがな~。そもそも、そういう人が結婚して、この親になっちゃいかんと思うよ)

それから、私が借りたのはハードカバーで、やはり表紙が、モノレールねこの一部がパズルになってる絵ですが、裏表紙も同様で、こちらは目つきのよろしくない三毛猫(?)が半分パズルになってて、暖色系の雲の間から半分顔を出した黄色いお日様に照らされてて、ほんわかしたいい雰囲気の絵になってますし、各章の扉にも可愛いイラスト(しかも、あとから見ると、きっちり内容を表した絵になってる)があって、こういうのを見ると、いくらネット社会になって電子書籍が進んでも、こういう紙の本もなくならないだろうな、って思えます。


あっ、そう、そう。
タイトルの『モノレールねこ』の由来ですが、例の傍若無人なネコが太りすぎてて、塀の上に乗っかってると、垂れたおなかの肉が塀を挟んで、それがモノレールを連想させるから、なんだそうです。

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