2011/09/04 (Sun) 書剣恩仇録

台風の足が遅い。
信じられないくらい遅い……(-_-;)
と云うことで、天候、荒れてます。
ま、こちらは、雨と風が別々の日なのが、幸いっちゃ幸いといえるかもしれませんが。
(昨日が風で、今日が雨ね)
ともあれ、こんな日は、仕事か火急の用件意外では、外出を控えた方がよろしいようで。
この際ですんで、ゆっくりと身体を休めつつ、久々に武侠の記事でも書きますかね。

と云うことで、このたび最終回を迎えた『書剣恩仇録』ですが……
(って、文章つながってないって ヾ(^o^;)


(以下、ネタバレ多数あります)

ああいうエンディングだったら、乾隆帝が主人公でも良かった~~というか、
中盤、原作エピソードに引きずられて、視点が陳家洛の方に移っちゃってましたが、結局、乾隆帝が主人公だったのね~。と云う終わり方でした。
(そういえば、オープニング・テーマもそういう感じだったし……)

だったら、もっとこう、全般的に乾隆帝中心の視点で描いた方が良かったんじゃ――って、それじゃ武侠にならんか(笑)

……と、いきなり結論だけ書いたんじゃ、ウチの方は、『金庸』を知らないお客さんも、結構みえますからねぇ。
まずは、ざっくりとあらすじでも。

清朝五代皇帝・雍正帝(ようぜいてい)の崩御により、乾隆帝(けんりゅうてい)が即位しするが、彼は実は臣下である漢人・陳世倌(ちん・せいかん)の息子。自身が康熙帝(こうきてい)の後継者となるため、優秀な跡継ぎを必要としていた雍正帝により、密かに生まれたばかりの皇女と入れ替えられたものであった。
陳世倌が殺害されたことからその事実を知った于万亭(う・ばんてい)は、夫人を保護するとともに、息子の陳家洛(ちん・からく)を養子に迎えて天山へ修行に出し、同時に「奔雷手(ほんらいしゅ)」文泰来(ぶん・たいらい)、「武諸葛」徐天宏(じょ・てんこう)ら江湖の好漢を集め、滅満興漢の秘密結社『紅花会』を結成する。
が、于万亭の正体は、実は雍正帝の弟、政争に敗れ『豚(サスヘ)』と改名させられ、死を装って江湖へ逃れていた愛新覚羅允禟(あいしんかくら・いんとう)だった。

名誉の回復と宮廷での権力を望む于万亭は、出生の秘密で乾隆帝を脅迫するとともに、再び死を装って江湖の表舞台から姿を消し、常氏兄弟、衛春華(えい・しゅんか)、石双英(せき・そうえい)らの腹心を使って『紅花会』を裏から操ろうとするとともに、常伯志(じょう・はくし)が表向きの主を務める永楽堡(えいらくほ)を使って兵馬を蓄えるとともに、西域に争いの火種をまく。

一方、義父の死により、心ならずも二代目総舵手を継いだ陳家洛は、乾隆帝出生の秘密を知ったため朝廷の手に捉えられた文泰来の救出に腐心。
十四番役・「金笛秀才」こと余魚同(よ、ぎょどう)の師叔で、現在は朝廷の走狗となっている「火手判官」張召重(ちょう・しょうじゅう)の度重なる妨害を受けつつ、張召重のせいで幼い息子と邸を失った鉄胆荘の荘主・周仲英(しゅう・ちゅうえい)、その娘で修行時代の陳家洛と義兄弟(!)の契りを交わした「俏李逵(しょうりき 愛らしい李逵の意)」周綺(しゅう・き) 、余魚同の師伯である陸菲青(りく・ひせい)と、その弟子で朝廷高官の一人娘の李沅芷(り・げんし)らの協力を受け、ついには、命を賭した余魚同の働きでようやく文泰来を救出する。
(ここがもう、引っ張る、引っ張る。で、あまり失敗続きなんで、救出に成功したときにゃ、逆にビックリしました(^▽^;)

そんな中、徐天宏と周綺、陳家洛と修行時代からの馴染みである西域七族同盟盟主の娘「翠羽黄衫」ホチントンとの恋、李沅芷の余魚同に対する片思いなどが進行。
同時に、偶然にも杭州を訪れていた乾隆帝と出会い、兄弟とは知らずに意気投合した陳家洛は、文泰来の救出後、策略をもって乾隆帝を捕らえ、兄弟の名乗りの後、反清復漢を誓わせる。
そうして、乾隆帝の出生の秘密を明かす品を少林寺から手に入れることを約すのだが、これも于万亭の読みの想定内――
と見えたのだが、その于万亭の策略も、彼の昔なじみで想い人、現在は月氏公主の自衛長、同時に武芸の師でもある布倩佳(ふ・せいか)の登場で破綻をきたし始める。

乾隆帝とも旧知である布倩佳は、穏便な形で于万亭の名誉回復を図ろうとするが、彼女の存在が主人の策略の妨げとなることを懸念した常氏兄弟と衝突。争いの果て、常伯志は布倩佳の、布倩佳は常赫志(じょう・かくし)の、常赫志は駆けつけた于万亭の手にかかって命を落とす。

(ここの、于万亭の常赫志に向かって言った「(布倩佳は)最愛の女だ」って言葉には、ちょっとグッときましたが……
後が悪いですわな~。
布倩佳、実は乾隆帝にも想いを寄せられてたんですが、だもんだから于万亭、乾隆帝に対して、その「最愛の女」の死をも利用しようとするんだもの)

さらには――
忠実に仕えつつも度重なる失策から正体をあぶりだされた衛春華を、裏切り者と思い込んで自らの手で殺害、石双英をも喪って一人になった于万亭は、家洛が少林寺から手に入れた証拠を盾に、さらに『紅花会』の殲滅(せんめつ)を条件に名誉の回復を図るが、彼との抗争や、さらに皇太后の掣肘(せいちゅう)や親王たちと政争を経て、政治家、謀略家として大きく成長した(別名、開き直ったとも云う)乾隆帝は、既に彼の敵う相手ではなく、
命じられて『紅花会』の殲滅に向かった総舵で、率いてきた兵たちに去られ、さらには手駒としていた追風七騎にも裏切られ、『紅花会』の生き残りや家洛との激闘の果て、ついには自ら家洛の刃にかかって命を落とす。

(……そりゃぁ、乾隆帝にしてみれば、謀略家で扱いにくい、いつ帝位を窺うかも知れない“叔父上”よりも、実弟で文武に優れて、気概はあるけど、自分の手の上で転がせる程度に気のいい家洛の方が、手許に置く分には、いいに違いない。
が、それにしても于万亭、家洛クンのお母ちゃんを死に追いやったことは自分でバラしてたけど、それ以外の悪事~~無塵道人を『紅花会』メンバーにするために罠にはめて、片腕を失わせたことや、実は余魚同の家族を殺してたのに、罪を他人に押し付けて、敵討ちをしてやったフリをして、口をぬぐってたことはバレず終いか~(^_^;)

一方、紆余曲折(で片付けるか(^▽^;)の末、西域を討伐した乾隆帝は、かねてから執心の“和平のために西域から送られた玉瓶に描かれた美女”ホチントンの妹であるカスリーを手に入れるが、かつて家洛に「意中の人に贈るがいい」と与えた牌玉を彼女が持っていたことから、二人が相思の仲であると知り、杭州での盟約を果たさせるために訪れた家洛に、滅満興漢を条件に、カスリーの後宮入りへの説得を命じる。
(って、これ、考えたら『漢(おとこ)』として、最っ高に情けない行為ですよね(~_~;)
惚れたんなら、誠意を持って口説け。まあ、120%玉砕だろうケド)

その一方で、『紅花会』殲滅のための罠を張り、家洛たちを呼び出そうとするが、家洛に逃亡を促されながらも西域七族との和平と家洛への愛のために宮中へ戻ったカスリーにそれを悟られ、自害されてしまう。
それを知ったホチントンと家洛たちは、乾隆帝の使いでやってきた御前侍衛の白振の口ぶりから罠の存在を悟りつつ、カスリーの仇討ちのため宮中へ乗り込む。
が、宴席に乾隆帝は現れず、已む無くその場にいた乾隆帝の隠し子・福康安を人質に脱出。
紫禁城の外(って、一体あそこはどこ?)へ引きずり出した乾隆帝に対し、今後、民を虐げないことを約させた『紅花会』は、西域へ去る。
そうして、一人残された乾隆帝は――
(文中、色文字の部分が改変部分)

と云うところで、最初の文章(あ、台風の話じゃないですよ(笑)に戻るわけなんですが~
ホントねぇ、ここまで原作を改変するんだったら、もっとこう、で~んと乾隆帝を主役に据えて、特に終盤、カスリーを手に入れたあたりの心理やら、彼女への執着、家洛への気持ちの変化とか、もうちょっと描いたほうが良かったんじゃないかな。
でないと、特にカスリーに自害されて嘆くところが、なんか、説得力が感じられなくて~(^▽^;)

おかげで原作ではヒロインだったはずのカスリーなんて可哀想に、恋仲の姉と家洛との間に割り込んで、家洛の評判を落とした上に、自己チューだの鈍感だの無神経だのって批判されるために登場したようなもので(笑)
しかも出番少ないし、原作では乾隆帝と家洛の決裂の要因だったはずなんだけど、このドラマじゃ、カスリーがいなくても、終盤じゃ家洛は乾隆帝への信頼を失ってて、同じ時点で二人は決裂してたはずで、そうなると、彼女の存在意義が~~(~_~;)
(てか、カスリーいなくても話が成立しそうな気がするんですよね、このドラマの設定なら)

あと、前半見ごたえがあった分、終盤で広げすぎた風呂敷がしっかり畳めなかったのか、あちこちにシワやら畳み残しやら~~じゃない、何やら物足りなさが残りました。
特に、于万亭の最後とかね。
乾隆帝との謀略合戦に敗れ、何もかもなくしてのあの最後は、相応しいっちゃ相応しいんですが、なんか、話が一気に進みすぎまして、
あそこまで散々悪いコトやっといて、あの呆気ない最後はどうよって感じ。

それと、仇討ちが~余魚同の師父である武当派の掌門が、師弟である張召重にだまし討ちにあって、その仇を『紅花会』のメンバーがよってたかって~~というのは原作通りだから良いとして、(でも、さすがに原作とおりに狼の群れを出すわけには行かなかったようで、余魚同にトドメ刺させてましたが)
徐天宏が旅先で偶然家族の仇を見つけたんだけど、逃げられちゃって~というのと、
ホチントンの師父の関明梅が辰州三屍(って、名前覚えてないからオリキャラですよね)に殺されて、その三屍のうち一屍が生き残ってるから敵討ちを~と云うエピソードが、完結してないと云うか、宙に浮いたままですね。
(あれなら、徐天宏の仇討ちエピソードは省略しても良かったかも)

というか、原作とはイメージが違ったけど、お気に入りキャラだった天山双鷹が、あんなに早々と退場(16週)したのには、かなりビックリしました。
あと『紅花会』メンバーの大量死にもね。

もう、15週目で常氏兄弟が処分されちゃったのだけでも「ええーっ!!!!(@@!)」となったのに、18週目で章進、19週目に至っては楊成協、蒋四根、衛春華、石双英、無塵道人~~って、お~い、ちょっと待て~ぃ!
生き残りを数えた方が早いだろーが(~_~;)
てか、このメンバーがゾロゾロと登場する『飛狐外伝』の存在、完全に無視されとりますな(^_^;)

等々、色々と気になる部分はありましたし、前半では迫力の感じられた画面(文泰来救出大作戦とか)が、後半の戦争のシーンなどでは見劣りする感じになっちゃいましたが、武芸のシーンなどは、殆ど毎回「おっ!」と思える箇所があって、それぞれに見ごたえがありましたし、
重要なシーンは、ちゃんと余韻の残る作り方がしてあるし、
これならDVD買ってもいいかな~ってなシーンもチラホラとありましたし、
(といっても『笑傲江湖』と『鹿鼎記』と『碧血剣』の後だな、買うんなら(笑)
本音キャラで、結構言いたいことを言ってくれる周綺の存在もあって、かなり楽しめました。
(あとは、天山双鷹がもうちょっと長く出ててくれたらな~)

あと、まあ、余魚同が意外にうっとうしい性格してて~とか、陳家洛と福康安が瓜二つな設定、福康安が乾隆帝の隠し子だってこと以外、全く生かされてなくて勿体無かったよな~てな話なども色々ありますが、ま、ここは、このあたりで。


次回作は古龍の『流星剣侠伝 大人物』だそうで、
ウチの方に入ってきてるケーブルテレビの番組表の解説によりますと、
『英雄に会いたいと願う世間知らずのお嬢様が、さまざまな危機に見舞われる武侠ドラマ』
……って、なんか、タイトルだけじゃなくて解説もある意味すごいんですが(~_~;)
面白いといいなぁ。

でもって、今度はちゃんと記事が書けるといいなぁ。
(状況が状況なんで、あまり期待しないで下さいね~ (^^)/~~~

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武侠ドラマ 

書剣については置いておきましてw次の「大人物」は、古龍の代表的な作品の少し後の時代という設定ですので、その後の○○○が登場して…みたいなおまけもあるのでお楽しみに。

5年内くらいに中国で製作が予定されている金庸古龍原作の武侠ドラマは、次のようなものです。
金庸・天龍八部 射雕英雄伝 雪山飛狐 鹿鼎記 笑傲江湖 神雕侠侶
古龍・天涯明月刀(撮影中) 多情剣客無情剣 など
金庸のはすべて日本語版が出ているため、日本で出るかどうかが微妙かもしれません。
でも雪山飛狐は、前のをなかったコトにして出してほしいです(^^;

2011/09/05 20:02 | 八雲慶次郎 [ 編集 ]


 

終わりましたね~。
7割くらいしか鑑賞できてないんですが、
う~ん、なんか前半の密度と、
後半のスカスカな感じのギャップが…(^^;

オリキャラ、サスヘのおじさん、
かなり主要人物だったんだし、
どうせならラストを大幅に変えてしまうくらいの
展開を見せてほしかったです。
乾隆帝を殺しちゃうくらいの、ねぇ。
じゃなかったら原作通りでもよかったのでは…

余魚同はなんか残念でしたね~。

2011/09/05 21:39 | 阿吉 [ 編集 ]


八雲幇主へ 

毎度、情報ありがとうございます m(__)mペコ

>その後の○○○が登場して…
え? え? 誰だろう?
私の大好きな彼とか、彼とかかなぁ。
楽しみです。

それにしても金庸ドラマ、繰り返し、繰り返し制作されてるんですね。
てコトは、それぞれにアレンジもされてるんでしょうし……う~ん、見たいなぁ。
古龍の天涯名月刀も、タイトルがカッコいいし。
これは、中国語を勉強して、向こうのDVDを買うしかないかも……って、無理そう~(~_~;)
ホント、どこかで出してくれないかなぁ……。

>でも雪山飛狐は、前のをなかったコトにして出してほしいです(^^;
あはは……。
でも、そうですね。
あれも、アタマの方3分の1くらいは良かったんですケド(^▽^;)

2011/09/06 07:19 | rei★azumi [ 編集 ]


阿吉さんへ 

はい。終っちゃいました~。
で、全体をザザザ……と思い返してみると、
仰る通り、前半にあれこれブチ込みすぎて、後半で息切れ、ネタ切れしてしまったような……
こういうのって、アクションや特撮系の映画でもありがちですケド、全40話と云う長丁場なだけに、余計目立ちましたね~。

本当に、基本の構成をあそこまで変えるんだったら、ラストを無理矢理原作通りに納めなくてもよかったかもしれませんね。

>乾隆帝を殺しちゃうくらいの、ねぇ。
あっ、それ、いいですね。
で、于万亭か、乾隆帝の福康安あたりが身代わり皇帝になって、『紅花会』との全面対決になってゆく、と。
(そういえば、陳家洛が乾隆帝を殺して入れ替わるが……と云う話を作った読者さんもいるそうですよ)

>余魚同はなんか残念でしたね~。
ですね。
原作のほうでは、部諸葛と並びでお気に入りキャラだったのに~。

2011/09/06 07:33 | rei★azumi [ 編集 ]


 

終わっちゃいましたね~!
なかなか大胆なアレンジで結構面白かったんですが、最後が尻すぼみ~で、残念でしたねぇ。
中途半端に原作に沿わせるから、そんなんなら原作通りでよかったんじゃ?と思うコトが、特に後半では多かったです。
阿吉さんが言うように、いっそのこと原作から大幅に離れて終わってもよかったですよね。
すでに、もう別モノだったんだし・・・(^^;)

次回の『大人物』も面白そうで、楽しみです(^ー^)

2011/09/08 22:30 | ふく*たま [ 編集 ]


ふく*たま さんへ 

本当に、前半で期待させられた分、「う~ん(~_~;)」な終り方になっちゃいましたね~。
音楽やら画面構成やら、家洛の成長やら、色々良かった分、余計に勿体無かったです。

>阿吉さんが言うように、いっそのこと原作から大幅に離れて終わってもよかったですよね。

同感です。
あそこまで大胆にアレンジしたんなら、最後まで突っ走ってくれた方が、ですよね。

>次回の『大人物』も面白そうで、楽しみです(^ー^)

YOU TUBEで予告を拾って見たんですが、なかなか派手そうですよね。
ホント、楽しみです。

2011/09/09 07:26 | rei★azumi [ 編集 ]


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Author:rei★azumi
ヒト属ネコ科 コタツ猫亜種 読書ネコ
『神鵰侠侶』で金庸にハマった、金庸初心者。
とりあえず、金庸の小説全作品読破を目指すも、突如神鵰侠侶二次小説にハマる。
さて、この先、どうなりますことやら。

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