秋水長天

 遊子帰客 夢断故郷雲水之間    西風古道 回首一片秋水長天

Entries

PRIDE-小魚兒與花無缺 第13巻(第37~最終集)

天よ! 蒼天よ! 何ぞかくまで無常なるや!
亡宋の三傑の一人、張世傑の言葉ということですが、物語の方、まさしくそういう状況になってまいりました。
ここまで悲劇にしなくても……


13-1



悪人谷を出たことを後悔している。天女も蘇桜も他の人たちも、自分と関わらなければ別の幸福な人生があったのではないかという小魚児。
神経を病んでしまった心蘭を抱えて、自分の方が参りそうな花無缺。
それでも2人が揃っていれば、何とか、現状を分析、困難に立ち向かう気力も湧いてくるようで――
話し合う――というか、もっぱら小魚児が口と頭脳を動かす中、2人は闇に潜む敵の存在と、その敵によって赤ん坊が奪われたことに気付きます。

その矢先、瀕死の星奴(月奴、つまり2人の母ちゃんの同僚ね)が無缺を訪れ、邀月たちが武功を失ったことが八大門派に知れ渡り、移花宮が攻撃されたと告げて、息を引き取ります。

駆けつけた無缺は、その場に剣を投げ出し、
「移花宮への恨みは花無缺が受ける。すきなだけやれ」
居並ぶ八大門派の使い手たちの中を、さらし者のように縛り上げられた2人の師父に向かって進みます。
その無缺に向かって斧の柄が、蹴りが、殴打が――というの、確か『白髪魔女伝』に似たようなシーンが――って、ちょ、ちょっと待てぃ。
顔だけはやめて、カオだけは!
(って、確か暁明の『鹿鼎記』のときも叫んでた気がしますが(^_^;)
なんか、右の横顔に、まともに蹴りが入ったように見えるんですもん(~_~;)

こうして、這うようにして師父たちの下へ辿り着き、遅参を詫びる無缺に、お前を育てた18年は無駄ではなかったと、初めて優しい笑みを見せる邀月宮主。
「いい弟子を育てた。無缺、お前は本当に優秀だ」
大師父の言葉と、髪に、頬にふれた優しい手は、あるいは無缺がなにより欲しかったものだったかもしれません。が、次の瞬間――
移花宮は江湖とのすべての諍いを終わりにすると宣言した邀月は、自ら敵の刃に身を投げかけて自害。姉上一人に暗い黄泉道を辿らせるわけには行かないと、憐星宮主も後を追って自刃してしまい、激情に襲われた無缺は、その場にいた八大門派の使い手を皆殺しにします。

そうして、師父たちを葬って帰ってきた無缺を待っていたのは、心蘭が縊死したという知らせでしたが――実は燕妃によって殺害されていたのでした。

小魚児の目が離れた、ほんのわずかの隙――どうも、これも燕妃の謀略臭い――に、赤ん坊の泣き声を辿った心蘭、ようやく我が子を見つけますが、そこには燕妃が待ち構えていて、
「花無缺も見る目がないわね。目の前の聡明な女(玉燕)を愛さずに、こんなバカな女(心蘭)を愛するなんて」
(そりゃ仕方がない。出会った頃は、心蘭のほうが魅力的だったし)
燕妃の言葉から、彼女が未だに無缺を得ることを諦めていないと知ります。

心蘭さえいなければ無缺は自分を愛するはずと言い、これまでに行った悪事の数々を、無缺のためという燕妃を、それは愛ではなく自己中心だと言い、自分がいなくても、無缺は燕妃を愛することはないと言う心蘭ですが、
そういう心蘭のほうは、無缺は何があっても私だけを愛してるのよって、なんか傲慢な感じがしますな。
そういう自分は無缺のために何をしたかというと、断腸崖から飛び降りた一件だって、憐星宮主のおかげで結果オーライになってはいるけど、結局無缺に死ぬほどの苦しみを与えたわけだし。あとは――ひたすら皆に助けられてただけって気がする(~_~;)
まあ、無缺の方は、苦しかったことの方が多かった愛でも、この愛を決して悔いはしないでしょうけど。

しかし……その子供の目の前で心蘭を絞め殺す燕妃、しかも表情が実に嬉しそうで――あらためて見ると、かなり恐い。
無缺くんも、とんだ女性に見込まれたなぁ……。

ともあれ、こうして愛する人を二度も失うという苦しみを無缺に与えて、心蘭は彼の人生から去って行き、彼女を荼毘に付した無缺は、遺骨を抱いて姿を消します。

そうして小魚児も、蘇桜を連れて、彼女の母の蘇如是の住む悪人谷へ。
毎日楽しく過ごさせれば、記憶も戻るかもしれないという如是の診断に従い、子供の頃の遊びを教え、蘇桜の相手をします。
谷へ戻っていた屠嬌嬌、李大嘴とともに、それを見守る如是。
効果が現れないため、他の方法を考えてみるという彼女に、子供に戻ってしまった蘇桜のの純粋な笑顔を見ていると、このままのほうが彼女には幸せではないかと思えてきたと、小魚児は語ります。
どうやら小魚児、本格的に蘇桜を愛し始めたようで――
(小魚児の台詞って、色々と深いので……本当にこれで二十歳前かよって(笑)

しかし、整蠱大師の洞窟へ連れて行き、大師の作ったロボットを見せたことで、記憶は戻り始めます。

が、その間に悪人谷は劉督主の攻撃を受け、毒を使って督主を倒そうとした如是は、逆に毒を吸収させられ、命を落としてしまいます。
一生蘇桜の面倒を見ます。如是に誓った小魚児は、整蠱大師の仕掛けを使って督主を倒し、記憶の戻った蘇桜とともに谷を脱出、李大嘴、屠嬌嬌とともに無缺の行方を捜します。

という頃、主人を失った単左単右とともに東廠(とうしょう)をも支配下におさめた燕妃は、天麟と名付けた無缺の息子を世継ぎにさせ、さらに五毒老租も配下に加え、向かう所敵無しの状態。
いよいよ、無缺を自分のものにしようと、動き始めます。
しかし、考えたらこれ、話のつくりはかなり大きくなってますが、その目的は、物凄く小さくなって来てて(なんせ、惚れた男を手に入れよう、ですからね)……簡単にそれに気付かせないあたりが、かなりスゴイかも(^▽^;)
(そういえば『多情剣客~』も、煎じ詰めれば李尋歓に振られた悪女が彼を殺そうとして失敗する話だったような……(^_^;)

同じ頃、谷の底で心蘭の墓を守っていた無缺は、八大門派連合の攻撃を受けますが――ここでの戦いも、見どころのひとつ。
心蘭の墓標の前に座す無缺に、八大門派の使い手たちがひしひしと迫る中、突如雷鳴が鳴り響くや、篠突く雨に。
そうして、無缺がまとっていた上着を脱ぎ捨てると、左右の腰には数振りずつの長剣。
「もう、血はたくさんだ」
濡れた上着で心蘭の墓標を覆い、そう呟き捨てると布で両目を覆い、次々と剣を取り替えながら、使い手たちを殺戮してゆくわけですが――
このシーンは多分、『レジェンド・オブ・フラッシュ・ファイター電光飛龍』から来てると思うんですが、時間は短いけど、凄絶味ではこちらの方が上でした。
(というか、見た瞬間は、無缺に感情移入しているせいもあって、気がつかなかったもの)

そうして、噂を聞きつけた小魚児たち、さらには燕南天が駆けつけたときには戦いは終わっており、心蘭を殺した犯人が分かったという燕妃からの贋の知らせを受け取った無缺は、心蘭の遺骨とともに京城へと赴いたあとでした。

犯人は分かったけれど逃げられてしまった。必ず探し出すからと無缺を宮中に留めた燕妃は、彼を篭絡しようとあの手この手。まず、五毒老租に用意させた、いわゆる媚薬で自分を心蘭と錯覚させ、無缺と一夜をともにしてしまいます。
ここ、思わず『浣花洗剣禄』21集、宝玉と珠児が目が覚めたら同衾していてというシーンと、比較してしまいました(^▽^;)

目が覚めて、隣にいるのが燕妃だと気付いて、びくっ!と跳ね起きる所とか、
心ならずも不貞(^_^;)を犯してしまったと気付いて、心蘭の遺骨あるテーブルにすっ飛んで行くところとか、やっぱ普通はあれくらい過敏に反応するよなぁ。

それにしても、墓前での決闘のときといい、心蘭の遺骨を抱いて泣きながら詫びるところヾ(--;)
といい、心蘭の死の衝撃で心が壊れてしまったのかなぁと思ったら、燕妃が何やら企んでいることに気付いた無缺、翻弄される振りをして、様子を伺っていたのでした。
……したたかになったもんだ(^_^;)

そんな無缺に天麟を引き合わせ、一緒に逃げて、3人で暮らしてもいいと言う燕妃。
自分は心蘭しか愛せないと答える無缺ですが、燕妃の耳には、どうやらこの言葉だけは通じないようで。
(ここで、泣いてむずかり続ける天麟を、わたしがと無缺が抱いた途端に、ぴったりと泣き止む、というシーンが入れられてまして、親子の絆というかなんと言うか、ちょっとぐっときました(^^ゞ

ところが折悪しく――というか、もしかしたらこれも燕妃の企みの一環だったのかもしれませんが、ここへ皇帝が入ってきてしまい、2人が一緒にいるところを見て、憤激のあまり昏倒。これまでに飲まされていた薬の副作用も手伝って、植物人間となってしまいます。

今や世継ぎの母――将来の幼帝の母として絶大な権力を手にした燕妃。
「いずれあなたを夫に迎えるわ。そして、誰にも口出しさせない」
そんな燕妃に、無缺は言います。
「ただの売春婦が、ここまでの権力を手にした。江玉燕、お前は大した女だよ」
宮中でどれだけの陰謀を企んだ。姉や父の死は。蘇桜のことは。そうして、息子と心蘭の死は。
あの夜のことだって、わたしが本当に騙されたと思っているのか。
13-2
彼女の怒りを掻き立てるために口にした無缺の言葉に、燕妃は天麟が無缺の息子であることを、さらに邀月、憐星二宮主の武功を奪ったことまでを明かしますが、心蘭に死については明かそうとしません。
(さすがに、そこだけは心得てるのね(~_~;)

移花接木により武功を奪われそうになった無缺ですが、そこへ駆けつけた小魚児、燕南天らに救われます。
が、李大嘴と屠嬌嬌が目の前で命を落とし、小魚児と無缺の2人を救うために、吸い込まれる内功を利用して燕妃に一矢を報いた燕南天も、2人にいたわりと励ましの言葉、燕妃を倒すための対策を講じるという使命を与えて天に帰します。
途中、ギャグキャラになっちゃったりもしましたが(^▽^;)
希代の大侠にふさわしい、見事な最後でした。

邀月、憐星の2人の上に、燕南天の武功までを手に入れ、もはや燕妃は天下無敵。
倒すには、猛毒を体内に入れて、内功と一緒にそれを吸収させるしかない。
話し合いの中でそう結論した小魚児と無缺、渋る蘇桜を説得――というより、右と左からやいのやいのと攻め立てて情報を引き出し、決して解毒できない毒王聖水の材料となる午夜魔蘭を手に入れるため、五毒老租のもとへ。
そこで見かけた紅葉先生から、塔加姫を捕らえる企みがあることを聞き出した無缺は、崑崙へ。
ここ、紅葉を痛めつける無缺の冷酷な表情が、なかなか魅力的でした。
痛めつけるだけ痛めつけておいて、用件が済んだらポイッと放り出したのには、思わず吹いたケド(笑)

その間に小魚児と蘇桜は五毒老租を倒して午夜魔蘭を手に入れますが、小魚児を庇って、蘇桜は花に噛まれてしまいます。人食い花なんですよね、実は。
それを隠して毒王聖水を作り上げる蘇桜。
そうは知らず蘇桜に求婚、燕妃を倒したら、無缺と甥っ子も連れて、4人で悪人谷へ行って楽しく暮らそう。子供は女の子が――と、将来の夢を語る小魚児。
しかし、そのときには蘇桜の体は溶け始めており――
痛くてたまらない。お願い、わたしを殺してと短剣を小魚児に渡した蘇桜が、それでも最後に望んだのは、天女と同じように、私のことも忘れて、というものでした。
……忘れないでじゃなくて、生きて、明日も歩いてゆくために、私を忘れて、ですからねえ。どこまで思いやり深いんだか。(当然、忘れられないけど)
何だって、こういう聡明で優しくて、辛抱強くて良い娘が、こういう死に方をしなきゃいけないのか……。

その頃、崑崙国へ向かった無缺は、途中、単左単右の仕掛けた罠――というか正真正銘の檻ね――にかかってしまいますが、中原のものが彼を狙っているという噂を聞いて救援に来た塔加(タプカ)姫に助けられます。
ここでこの姫さんが出てきたんで、ちょっとビックリしましたけど、彼女と無缺の遣り取りで、ちょっと救われた気分。
で、無缺が剣を抜いて檻を斬り破ったのには、おもわず、おいおい ヾ(--;)
(十三代石川五右衛門かって ヾ(~O~;)
東廠番子を殴り倒し、蹴り倒し、剣を振るう無缺とか、騎馬隊率いてボウガン構えた塔加姫とか、本当に格好いいのに、なぜかここンとこ喜劇仕立てというのが、妙に笑えます。
(喜劇は笑うものですが(^▽^;)

そうして、隠れ家へ戻った無缺を待っていたのは、床に広がる血の染みとなった蘇桜と、一切の気力を失い、箪笥に籠もってしまった小魚児。
で、これを箪笥から引っ張り出して、何とか事情を聞きだした無缺の反応が――
箪笥の中にいたければ、3日でも3ヶ月でも3年でも、ずつとでも、気が済むまでいればいいと、小魚児を箪笥の中に押し込んで、気が済むまでといいながら扉を閉めて
「蘇桜が生き返るまで」
ガンッ!! って箪笥蹴飛ばして、
「生き返るまで、絶対出てくるな!!」
うっわぁ~。無缺がキレた~ って、マジでビックリしましたぁ(@@;)

「さもなくば立ち直り、蘇桜を埋葬して、そして復讐しろ。どっちだ、兄さん」
言われた小魚児、箪笥を開けて、そ~っと手を出すわけで――なんつうか、意外と根っこの所は、脆そうに見える無缺の方が強かったというか、
自力で絶望のどん底から這い上がってきた男というのは、ひと味違うようで。

そうして蘇桜の墓の前、どちらが毒を体内に入れるか、互いに自分がと譲らない2人に、天に任せましょと、無缺を案じてやってきた塔加姫がくじ引きを勧め、そうして外れを引き当てたのは小魚児のほう。
(実は両方外れ、もしくは当たりという、例のパターン)

一杯食べて体力を万全にしてねと2人に手料理を出した姫、兄弟での積もる話もあるでしょうし、ここは2人で。私は崑崙で待っているわといい置いて、さらりと去ってゆきます。
無缺を愛しているというのははっきり分かるし、男たちの覚悟――ことに無缺が命を捨てる覚悟なのは重々承知でしょうに、未練がましい所は見せない、一国を背負って立つ立場として育ったというのもあるんでしょうが、この人も見事な女性で――まったく、無缺といい小魚児といい、女運が良いんだか悪いんだか(^▽^;)
(というか、無事に生き残って崑崙へ? と期待させるあたり、製作者も意地が悪い(^_^;)

そうして2人になって、出会った頃の思い出話に興じる中、小魚児は隙を見て、無缺に麻酔の針を打ち、動けなくしてしまいます。
弟を死なせるものかよと、担いでいって寝台に放り込み、布団でくるんで、
針の効き目は24時間。目覚めた頃にはすべてが終わっている。遺体は捜すな。兄さんの小魚児は楽しい人だった。そう、お前の記憶に残りたい。
云った小魚児、まずは燕妃の留守を狙い、天麟とともに取り戻した六面サイコロを、自分が失敗したときは移花接木を習得して仇を討つようにと託します。

まだ十分に動けない体で、サイコロを放り投げ、行かせまいと小魚児につかみかかる無缺の、なんとも恨めしそうな目。
(じわっと涙がたまっているあたりがなんとも……)
さらに、去っていった小魚児を、這ってでも追いかけようとするところが、表情ともどもなんとも鬼気迫る感じで、ここも、何回見ても息を呑んでしまいます。
(それにしても、ここの兄弟仲も、TV放映されてたら、腐女子のいいカモだった気がする……(^▽^;)

そうして訪れた朝――
小魚児は、燕妃を討つべく、無缺を装って残してきた果たし状に書いたとおり、移花宮へと赴き、
ようやく体の自由を取り戻した無缺は、偶然か天意か、六面サイコロから移花接木を破る方法を見出します。

そして、手紙の主が無缺と思い込んでやってきた燕妃は、小魚児の挑発に乗せられ、その内力を吸収しますが、すぐには死なず、小魚児は救援に訪れた無缺ともども危機に陥ります。
もう一度聞くわ。選択肢は2つ。私の男になるか(ここで無缺、鼻で笑ったよーな(^▽^;)私に殺されるか。無缺の首に手をかけて問う燕妃。(こういうシュチュエーション、結構ゾクゾクします――って、悪趣味?)
私の愛するのは心蘭だけと、なおも燕妃を拒む無缺。
ようやく、心蘭を手に掛けたを明かした燕妃、ついに無缺を殺そうとしますが、小魚児が自分の体でそれを庇い、隙を見て燕妃の腹に火薬を。
さらに、この瞬間のために最後の力と内力を温存していたのでしょう、移花接木の秘伝にしたがって玉枕の血穴に木片(小魚児が用意していた位牌のひとつ)を打ち込んだ無缺は――いくら相手がラスボスでも、女性相手にそこまでやるか、というくらいの猛攻でしたが、ようやく燕妃を倒します。

私のやってきたことはなに? 最後の瞬間に、自分の過ちを悟る燕妃。哀れといえば哀れな最後であります。

が、毒とともに自分の内力を吸収させた上に、重傷を負った小魚児は、無缺の腕の中で、もうくたくただから眠らせてくれと懇願します。
その兄を、何とかこちら側にとどめておこうとする無缺。
そうして――

nijigadetayo

かつて心蘭が暮らした断腸崖の谷底の家。心蘭と蘇桜と燕南天、三つの墓を守りながら、小魚児によって念魚(小魚児を思うという意味)と名付け直された幼い息子と暮らす無缺の姿がありました。
そうして小魚児は――
兄を失いたくない一心で無缺が刺した針のおかげで、かろうじて命は取り留めましたが、かつての燕南天と同じ植物状態。さらには死の前の天女と同じく、急速な老化に見舞われていました。

6年前、ああして針を刺して、兄さんをこちら側にとどめたのは正しかったのか。いっそ、安らかに逝かせた方がよかったのか。自問を繰り返しながら、何とか目覚めさせようと、懸命に話しかける無缺ですが、
「弟は疲れ果てたよ。兄さんは燕さんと競争でもしてるのか。頼むから起きてくれよ」

言ってる無缺の髪には、いつのまにやら白いものが混じっていて、まだ二十いくつの若いお父さんというのも、なんだかやけに痛々しくて、
…………ちょっと、こちらも人事じゃない状況もあるもんで、思い切り同情しながら、頼むから後味の悪い結末にはなってくれるなと祈る思いで見ておりましたら、
父さん虹が出たよと、無缺が息子に呼ばれて出て行った、その瞬間に小魚児の指がピクリと動き、そして朝になって――

夢の中で伯父さんが起きたと、無缺が息子に言っていることから、あれは無缺の見た夢だと解釈する人もおありでしょうが、私は現実だったと信じたい――というか、信じることに決めました。
saikai

ということで『PRIDE-小魚兒與花無缺』全13巻40集の完結でございます。
お付き合い、ありがとうございました。

スポンサーサイト

Comment

 

長いレビューお疲れ様でしたm(__)m。
毎回楽しく読ませて頂きました。

PRIDEって始め喜劇で展開して途中悲劇になっても最後は主人公や、その恋人、重要人物ははhappyendなるかと思いきや、前半喜劇で後半は悲劇、悲劇、悲劇で最後は、ちょっぴり切なすぎる終わり方で驚いてます。これは神雕~より、かなり悲劇ですよね。

私の場合、苦難や困難にブチ当たっても、最後は全て良しのhappyendって言う考えなんで、この物語の終わりかたは「う~ん…何だかな…(ーー;)」って感じです。
でも、アクションは見応えありそうだし
神雕~要素はチラホラ入ってて面白そうだし、それに前半の喜劇部分では笑わされそう。(^w^)

しかし…最後の画像の白髪混じりのニコさんの姿、十六年後の楊過を連想してしまいましたが、やっぱり楊過を意識してるんでしょうかね?

ちなみに、私は小魚児クンが好みですね…。(  ̄▽ ̄)
  • posted by 矢神由香 
  • URL 
  • 2012.12/27 20:15分 
  • [Edit]
  • [Res]

由香さんへ 

>長いレビューお疲れ様でしたm(__)m。
>毎回楽しく読ませて頂きました。

ありがとうございます。
何とか年内に終わらせようというのもあって、
頑張りすぎて燃え尽き現象が……(笑)

それにしても、凄いでしょう。
私も、まさかここまでの悲劇になるとは、見始めたときどころか、13巻に入るまで、まったく予測もしていませんでした。
それにしても……おそらく基本の設定(小魚児と花無缺の出自と育った環境)以外、原作は影も形もないでしょうに、こういう、登場人物がどんどんリストラされてゆくところだけは古龍だというのは……(^_^;)
本当に、ラスト近くのあのシーンは、見てて切なくて、参りました。

でも、本当にこれは、アクション部分だけでも、見る価値十分といえますよ。

>神雕~要素はチラホラ入ってて面白そうだし、それに前半の喜劇部分では笑わされそう。(^w^)

そりやぁ『カンフー少女』の王晶ですし。

>しかし…最後の画像の白髪混じりのニコさんの姿、十六年後の楊過を連想してしまいましたが、やっぱり楊過を意識してるんでしょうかね?

してますね~
もともと無缺の髪は、登場時点から裾というか、後ろのほうに白いのが混じっていて、おや? と思わせられたんですが、これは確実に楊過を意識してます。
なんせ『雪山飛狐』に倚天剣と屠龍刀、左右互搏術を登場させて視聴者をひっくり返らせた上、27歳で登場した胡斐は、外見から物腰まで、どう見ても神鵰侠時代の楊過だったという……本当に、どこまで神鵰侠侶が好きなんだか(^▽^;)

>ちなみに、私は小魚児クンが好みですね…。(  ̄▽ ̄)

やっぱり。
見た目――というか、演じておられる方は結構オジさんですが、小魚児、極上のいい男ですものね。

  • posted by rei★azumi 
  • URL 
  • 2012.12/28 06:23分 
  • [Edit]
  • [Res]

 

お疲れ様でしたw
王晶は「雪山飛狐」では、後半は脚本を丸投げしてグダグダでしたが、こちらは一応最後までやりきったようです。どうしても悲劇にしたかったみたいですが(^^;

古龍の話は、登場人物が次々と消えていって悲劇のようなものが多いように思われますが、この「絶代双驕」の原作に関してはほぼハッピーエンドだったりします。
小魚児と蘇桜、花無缺と鉄心蘭はもちろん燕南天なども無事です。
ラストは二組のカップルの婚礼で、燕南天は満面の笑みで祝い酒を振るまい、花無缺はこれから江無缺と名乗ることに。
小魚児は蘇桜に「結婚してもうすぐ父親にもなるのに、なんでまだ「小魚児」って呼ぶんだよ」というと、「小魚児!小魚児!w 江湖で「小魚児」三文字はあまりにも有名になって皆が「小魚児」って呼ぶんだから私も呼んであげるは、あなたが80の老爺になっても!」
…という甘々なハッピーエンドです(^^;

そこまでではなくても、2組とも救われるくらいにはしてほしかった気はします。
  • posted by 八雲慶次郎 
  • URL 
  • 2012.12/28 20:15分 
  • [Edit]
  • [Res]

八雲幇主へ 

ありがとうございます (*^_^*)

そういわれれば古龍作品――と言っても、私が読めたのは本当にほんの一部ですが、後味が悪いというか、極端に悲劇というのはなかったような。
『多情剣客~』なんて、何人生き残ったんだ、お~い? な結末でしたが、めっちゃ爽やかでしたものねぇ。
(『楚留香 蝙蝠伝奇』は、なんか、奇妙な虚しさは残りましたけど)

>…という甘々なハッピーエンドです(^^

すご~い(笑)
なんか、『笑傲江湖』の結末と張る気がしますが、あのメンバーなら、むしろ、こちらの結末の方が似合った気もします。

>そこまでではなくても、2組とも救われるくらいにはしてほしかった気はします。

同感――というか、せめて蘇桜は生き残って欲しかったです。
(女性キャラでは、彼女が一番好きなので)
  • posted by rei★azumi 
  • URL 
  • 2012.12/29 07:22分 
  • [Edit]
  • [Res]

 

本当に、そこまで悲劇にせんでも~~~!と言いたくなる結末でした。
でもって、八雲幇主のコメントで、原作はハッピーエンドだって知って、何で原作通りにしてくれないんだよぅ!と(_ _;)
「二組の婚礼で終劇」な大甘じゃなくてもいいから、せめて二組とも生き残るラストにしてほしかったですねぇ。
と、そういう細かい不満はありつつも、全体としては大変楽しめた作品でした。
ニコさん目当てに見始めたけれど、無缺より小魚儿の方に魅力を感じてしまったのも、仕方ないかな、と…(^▽^;)
あと、二人の笑える会話をもっと見てみたかったです。

長いことお借りしてしまって、本当に申し訳ないです。
本当は今日(8日)発送しようと思っていたのですが、台風が接近しているようなので、台風が通過してから発送しようと思います。
また改めてご連絡しますので、もう少し待っててくださいm(_ _)m
  • posted by ふく*たま 
  • URL 
  • 2013.10/08 16:19分 
  • [Edit]
  • [Res]

ふく*たま さんへ 

> 本当に、そこまで悲劇にせんでも~~~!と言いたくなる結末でした。
> でもって、八雲幇主のコメントで、原作はハッピーエンドだって知って、何で原作通りにしてくれないんだよぅ!と(_ _;)

ですよね。
全員、原作とはキャラというか性格が違うので、原作通りと云うのは無理としても、
せめて、もうちょっと後味の良い終わり方にしては欲しかったですよね。
(と云うか、最初のままの喜劇路線で最後までで突っ走ってくれても、
 多分、誰も文句は言わなかったと思います (^_^;)

> と、そういう細かい不満はありつつも、全体としては大変楽しめた作品でした。

ああ。それは良かったです。
> ニコさん目当てに見始めたけれど、無缺より小魚儿の方に魅力を感じてしまったのも、仕方ないかな、と…(^▽^;)

ディッキー小魚児、本当に極上の良い漢(おとこ)でしたものね(^^)

> あと、二人の笑える会話をもっと見てみたかったです。

同感です。
笑えるところも、しみじみとしたところも、それぞれに味があって良かったのに。
(2人の絡みが意外に少なかったのも、惜しかったですね)

> 本当は今日(8日)発送しようと思っていたのですが、台風が接近しているようなので、台風が通過してから発送しようと思います。
> また改めてご連絡しますので、もう少し待っててくださいm(_ _)m

了解です。
なんでしたら、もう一回りご覧になっても(^^)
  • posted by rei★azumi 
  • URL 
  • 2013.10/08 20:59分 
  • [Edit]
  • [Res]

管理人のみ閲覧できます 

このコメントは管理人のみ閲覧できます
  • posted by  
  •  
  • 2013.10/13 22:57分 
  • [Edit]
  • [Res]

Comment_form

管理者のみ表示。 | 非公開コメント投稿可能です。

ご案内

プロフィール

rei★azumi

Author:rei★azumi
ヒト属ネコ科 コタツ猫亜種 読書ネコ
『神鵰侠侶』で金庸にハマった、金庸初心者。
とりあえず、金庸の小説全作品読破を目指すも、突如神鵰侠侶二次小説にハマる。
さて、この先、どうなりますことやら。

最近の記事

FC2カウンター

月別アーカイブ

あし@

Pika_Mouse

powered by
3ET

右サイドメニュー

ブロとも申請フォーム

ブログ内検索