秋水長天

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シルクロード英雄伝 第9集

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莫七(モウ・チー)はおそらく、口をふさぐために殺されたのだ。
そう推測した(ということは、命令したのは百花(バイフォ)かな?)藍雕(ラン、ディアオ)、燕逍遥(イェン・シャオヤオ)瑪瑙とともに、その場から引き揚げます。

そうして飛駝客桟の前、藍殿は楽器を好むと聞いたが、簫と剣戟の音とどちらが好みだと燕逍遥に問われ、
「友人とは蕭。敵とは剣。さて、どちらにする?」
「今は女連れだ。酒にしよう」
藍雕が一緒だからと、いわば適地である飛駝客桟でともに杯を交わすことにする燕逍遥。
そうして酒席での会話で、刀爺殺害を諦めてくれたら、供として付き合えるのにという藍雕。
「友か。いいな」
言いながら、筋は通さねばならないと言う燕逍遥。
本当に気が合いそう――と云うか、いい友人になれそうなんだけどなぁ。
それでもお互いの立場から、どうにも越えられない一線というのはあるもので、この藍雕というキャラ、結構気に入っているので、……なんか、切ないなぁ。

という頃、沙鶏(シャージー)のもとを訪れた件の老人、恩知らずは許せないと、刺客として伏せられていた3人の呪奴と、合わせて4人をほぼ一太刀で処分。
これも、正体がわかると納得ですが、滅茶苦茶強いです、このご老人。
で、実は沙鶏、人を殺して逃げて来たとも、御前の衛兵をやっていた時に、下女と割りない仲になって、彼女の助けで逃げて来たとも言っていましたが、行く先に困っているところを、この老人に助けられて、情報収集を目的として、この宿を任せられた、ということですから、本当に、許されざる裏切り行為だったわけですね。
しかし、それにしてもまあ、いともあっさり処分したものだわね~。
沙鶏って、結構使いでのあるキャラだと思うんですけど。

一方、自分では何をどうするすべもなく、酒坊で呑んだくれている金鳳(ジン・フォン)の所へ、葉亀(イエ・グイ)が、藍雕が燕逍遥と一緒に飛駝客桟で呑んでいるという情報を持ってきます。
あいつ、殺してやる! と、例によっての短絡で、客桟に乗り込む金鳳。
そうして、なぜこんな奴と飲んでいると、藍雕を詰問。
その金鳳に向かい、
「柳銀龍(リュウ・インロン)も白玉虎(バイ・ユーフー)も俺が殺した。次は金鳳を殺す。藍雕が俺と組んでいるのは、その方が得だからだ」
藍雕が裏切ったかのごとく言う燕逍遥。
で、当然、頭に血を登らせた金鳳は藍雕に斬りかかり、その金鳳を藍雕が取り押さえた――と思ったとたん、その喉元に燕逍遥の刀が擬されます。
これが目的だったんだ。……って、燕逍遥も結構悪辣な真似を……ヾ(--;)

そうして、いつぞや3人を沙鶏の客桟へ運んだ馬車で、いずれかへ連れて行かれる2人。

場所を改めて、依頼主の老人と話し合う燕逍遥。
沙鶏の件につき、あんな男を信用するなど手落ちだと非難する燕逍遥に、沙鶏は殺した。儂を責めるなという老人。人の心は計りがたく、人の一生は縛れないもの。心は変化するものだと言います。
「燕大侠には、すでに体験済みのことだろう」
と、老人が燕逍遥の顔を見るのは当たり前ですが、燕逍遥が瑪瑙の、瑪瑙が燕逍遥の、顔を、それぞれ、チラリと眺めるあたりが、非常に意味ありげで……。

と、ここで燕逍遥、効きたいことがあると話を改めます。
「柳銀龍や藍雕のような好漢が、刀爺を守ろうと命がけだ。聞いた話と違う」
「降りると言うのか?」
言った老人、善良で忠実に見えても、人の本性など知れたものではない。柳銀龍や藍雕は、刀爺の本性を知らずに命を犠牲にして忠誠を尽くしているのだと言います。
「刀爺は悪党だ」
うん。これは事実だ(笑)
(いや。笑ってる場合じゃないんだけどね)

「彼らの知らぬところで、刀爺は呪奴と結託している。悪辣だと思わぬか」
「どうして呪奴と結んで、隊商を裏切るの?」
瑪瑙の問いに、
「飛駝隊商の五堂十二旗のうち四堂は定遠侯の元側近」
答える老人。
十二旗主の一人の蒋虯(ジャン・チョウ)は定遠侯の元護衛。この5人は、刀爺が西域王となることに賛成はすまい。
ゆえに、孔雀刀を餌に、呪奴に五堂十二旗を排除させる計画を立てた。
証拠は何一つない。
が、刀爺が孔雀等の所在を秘密にしていること。呪奴に孔雀刀を返すことを拒み続けていること。非常時に、十二旗主をバラバラに葡萄城に呼び戻したこと。そして、刀爺を狙う刺客に、呪奴が攻撃を仕掛けたこと。これらがすでに証拠ではないのか。
そうして、今は十二旗主を囮に、刀爺に圧力をかけたいと言う老人。
なるほどと納得はした様子の燕逍遥でしたが、だが厳しいなとひとこと。

全てはおぬしの腕にかかっている。言い置いて老人が去って、そのまま一人で杯を傾けていくばくか。
ふと、何かを思いついたように席を立ち、追ってきた瑪瑙を足手まといと退け、一人、山の中へと分け入ります。

と、そこには明々と火がともされ、すでに廃墟かとも見える建物があり、そうしてその奥でことを奏でていたのは――
本物の天琴(テンチン)でした。
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3年前に実分が突然姿を消したことと、この地での思いがけない再会に、燕逍遥は辛い思いをしているだろうけれど、自分もまた傷ついている。
まだ愛していることを示す言葉を、やめろと退ける燕逍遥。
「こんな女の影を、3年も引きずっていたとはな!」
吐き捨てるように言います。

天琴が天竺の呪奴の両親のもとに生まれた生粋の呪奴であること。孔雀等は、教派間の争いから逃れて来た教主の娘から、定遠侯の手に渡ったこと。そして、依頼主である匈奴の老人が行ったことは偽りで、呪奴と刀爺は敵対していること。さらに、燕逍遥が世話をしていた孤児たちをさらったのは呪奴ではないことを、天琴から聞き出す燕逍遥。

その燕逍遥に、再度西域から去るように言う天琴。
子供たちの行方は自分が探す。依頼主から受け取った金も、自分が肩代わりしよう。だから、この件から手を引いてほしい。
残れば、あなたか私、どちらかが死ぬことになる。

暗器の毒も沙鶏の一件も、燕逍遥の命を奪うためではなく、ただ西域から遠ざけるため。天琴が『地獄』と言ったのは、自分たちが現在いるこの場所。その後は陽関へ送るつもりだった。
3年前に姿を消したのも、彼を愛すればこそ。東天王の命令で教徒にするために近づいたが、決して信教せぬと知り、しかし、命を奪えと言う命には従えず、真実を告げることも出来ず、黙って去るしかなかったのだと。

その天琴の真情を聞かされ、真実自分を想うなら、まだ愛しているなら、二人でここを離れようと言う燕逍遥。
自分には総護法としての使命があり、教派内の内紛もある。ここを去ることは――一緒になることはできないと言う天琴。

釈明をしながら、結局は別れを告げる。天琴の残酷さを責める燕逍遥。
それでも、真実を告げなければ一生後悔するからという天琴。

見つめ合い、そして、これが今生の別れかもと口にしたのは天琴の方。
男の頬を伝っていた涙をそっとぬぐい、元気でと言い残して背を向けます。
その、女を見送り、一すじの涙とともに恋の――ひとつの季節の終焉を噛みしめる燕逍遥。
夜の中、ただ炎ばかりが静かに、天に向かって揺らめいています。

そうして、傷心のまま『地獄』から出て来た燕逍遥を待ち受けていたのは瑪瑙。
心配で――と云った彼女の、このあたりが幼さですね。
私なら傷つけないのにと口に出して、燕逍遥を怒らせて――と云うかな、余計に傷つけてしまいます。
燕逍遥が好きな気持ちはわかるんですが……
というところで第10集へ。

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rei★azumi

Author:rei★azumi
ヒト属ネコ科 コタツ猫亜種 読書ネコ
『神鵰侠侶』で金庸にハマった、金庸初心者。
とりあえず、金庸の小説全作品読破を目指すも、突如神鵰侠侶二次小説にハマる。
さて、この先、どうなりますことやら。

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