秋水長天

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侠客行 最終週

しんどいのから先にやった方が正解だな、というのは、とある漫画家さんのところのアシさんの台詞だそうですが、正解ですな。

というわけで、とっとと済ませましょうか (^▽^;)


さて。



侠客島の武芸に固執する武芸者たちを立ち去らせるための嘘だったはずが、なぜか本当に噴火して沈んでゆく島から逃れた狗雑種(のらいぬ)たち、冷静になり、阿秀と史婆婆との約束の日から、もう一月近くが経過していることに気付き、2人は死んでしまったものと嘆き悲しみます。

が、船が崖に近づいた時、そこには、今まさに身を投げようとする史婆婆と阿秀の姿が。
咄嗟に帆柱を蹴り落とし、それに乗って水面を滑走する狗雑種。さらに軽功を使い、無事に2人を救うのですが――恰好よく見えなきゃいかんはずのここが、喜劇のワンシーンに見えてしまうのは何故だらう(・・?

ともあれ、2人の無事を喜ぶ狗雑種と白自在。何故――と理由を問うと、今年は閏年で2月が2回あったって。うん。太陰暦では、そういうことになりますわね。
(しかも、閏月と云うのは、毎回違うわけで、例えば慶応4年は閏月は5月だった――はずです、確か(^_^;)

というところへ、やっとこさ、凌霄城の危機を知らせに雪山派の弟子が――って、遅いってヾ(~O~;)
たしか凌霄城が占拠されたの、12月の十何日とか言ってたはずですもんね。
というのは兎も角も、一行は凌霄城へ。

その同じころ、こちらは長楽幇から逃げ出したのか放り出されたのかは不明ですが、ともかく、娑婆に戻った丁璫(てい・とう)、不三不四を探すうち、偶然にも石ちゅうぎょく(せき・ちゅうぎょく)の消息に行き当たり、謝煙客(しゃ・えんかく)の手に落ちている彼を救い出そうと、玄素荘に戻っている黒白双剣の元へ。
夫妻に温かく迎えられますが、その夜のうちに、梅芳姑(ばい・ほうこ)の手に落ちてしまいます。
が、中玉といちゃいちゃべたべただった歓歓楽楽の場合と違い、女癖の悪い中玉を、それでも一心に想う丁璫を、梅芳姑の方が哀れに思ったのか、丁璫の方が人の顔色をうかがうのが上手いのか、2人は義理の母娘の契りを結び、途中、芳姑の目を逃れた丁璫、謝煙客の留守中の摩天崖から中玉を助けだしますが、結局は2人揃って芳姑の監視下へ。

一方、凌霄城へ赴き、監禁されていた封万里(ふう・ばんり)と花万紫(か・ばんし)を救い出した狗雑種、
(天からお迎えが来た――とか言ってたから、てっきり昇天しちゃったと思ってたんですが、よく生き延びたよね~)
長楽幇で貝海石(ばい・かいせき)と対決。敗北した貝海石は、石室へと姿を消します。
――と云うエピソードはね、原作通りでは狗雑種クンが、折角侠客島で身につけた武芸の見せ場がないから、追加してあるのは正解だと思うんですが、話をここへ持ってくるまでの盛り上がりがないし、見てるこちらは、もう完全にうんざりしちゃってるので、はっきり言って、ああ、そうですか~~状態。
……って、読んでる方も、面白か無いですよね、こんなレビュー。
もうちょっとで終わりですからね~。(ヾ(--;)オイオイ)

武芸も人柄も随一と、石清の音頭で、満場一致で武林の盟主に推された狗雑種でしたが、その石に留まる事をせず、阿秀を伴い、石夫妻とともに中玉を探しに。
摩天崖を経て、行き着いた宿で偶然に、こちらは謝煙客に梅芳姑の手から取り戻された中玉と再会します。

自分が連れていたのは贋物で、石夫妻と連れ立っているのが、昔に河原に、素朴で善良な気性のままの狗雑種。
騙されていた――と知った謝煙客、中玉に怒りをぶつけようとします。
それを、「殺さないで!」とさえぎる狗雑種。

「殺さないで、と言ったか? お前、ようやく頼みごとをしたな」
玄鉄令の約定が、ようやくここで果たされると、気色を見せる謝煙客に、しかし、それだけでは駄目だという狗雑種。
手元に置いて、どうか真人間に戻してやってほしい。
「母さんは、人に頼みごとをするなと言ったけど、これは大事なことだ。おじさん。どうか、お願いします」

こいつを真人間に――渋る謝煙客でしたが、石清にまで言葉を添えられ、ついに、引きうけざるを得なくなり、いう事を聞かなかったら皮をひん剥いてやると恫喝した上で、中玉を引きずってゆくことになりますが、その前に、
「かつて、お二人が侯監集で玄鉄令を手に入れようとしておられたは、儂をご子息の教師とするつもりでおられたか?」
問う謝煙客に、そうではなく、自分たちは殺されたもう一人の息子の仇を探している。あなたたら、その行方を見つけ出してくれたはず――と云う夫妻に、その方がどれほど良かったかと言った謝煙客、その、息子の仇が梅芳姑と知ってか、彼女の所在を示す一枚の紙を渡します。
そうして、狗雑種には愛用の笛を与え、別れを告げるのですが――気難しくて恐ろしいはずの摩天居士、いつの間にやらすっかり善人ですな(^_^;)

でもって梅芳姑、本当は丁不四が武芸に優れたある女性に産ませた娘で、途絶えた彼女の消息を求めて2人は侠客島へ渡り、そこで彼女の居場所を知って――と云う展開だったんですが、(で、丁不四も、白自在たちも、ぞろぞろ連なって梅芳姑のところへ行くことになってたんですが)それを所略した代わりに、謝煙客を引っ張り出してきたのね。

その紙片に従い、熊耳山へ赴いた一向。
で、山道を行く途中、狗雑種はここが、昔母と暮らした山であることに気付きます。
阿秀と、そして摩天崖からともなった犬の阿黄とともに先行した狗雑種、母がここに戻ってきていて、野草しかない貧しい食生活をしていることを憐れみ、狩りと採集で食材を整え、料理を始めます――って、石夫妻の仇討の助太刀に来たはずなのに、緊張感のない子だ(^_^;)

一方、こちらは梅芳姑と再会。醜怪な老婆の相になっていることに驚く石夫妻でしたが、閔柔の怒りはすさまじく、芳姑に致命傷を負わせます。
が、そこへ、阿黄の知らせで狗雑種が駆け付け、懸命の母の命乞い。
これほどの息子を、何故狗雑種なと呼び、父が誰かも教えないのかとの、糾弾に近い石清の問いをうすら笑った芳姑でしたが、20年前、石清が自分より閔柔を選んだ理由は、容貌も武芸も、万事に優れていた自分が、逆に石清を気おくれさせていたと聞き、小屋に戻り、隠していた美しい素顔をさらして自害します。

が、その腕にはくっきりと、処女の証の守宮砂が残されており、
この人が母さんでないなら、俺の父さんは、母さんは、誰なんだ?
その場を走り去った狗雑種、

俺は一体誰なんだ!?

虚空に向けて叫びを放ちます。


……という、ここは原作通りの、後味の悪い終わり方で、侠客行40集、全巻の終わりとあい成ります。
なんか、原作と違って芳姑、狗雑種に優しい言葉をかけてたし、なんか改心はしないまでも、生き方について多少は後悔してたみたいだし、これだったら狗雑種が誰の子か、話すか、書き残して行きそうな気がするけどなぁ。

あと丁璫がね、ジイさま2人は、侠客島から帰ってから何やら2人、勝手に悟ったような状態になっちゃったし、中玉は摩天崖だしで、何やら寄る辺ない身の上になっちゃったみたいで、可哀想で、こちらも後味が悪かったです。

あと、まあ、その他いろいろと思うところはありますが、大概、書くのに疲れて来たので、このあたりで。
(しかし、それにしても歓歓楽楽はどうなっちゃったんだ? それと、劉一手父娘の登場意義は?)

この、力の抜けきったレビューにおつきあいくださった方々、ありがとうございました。

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Comment

 

レビューお疲れ様でした。

見て疲れ…書いて、なお疲れ…だったと思います

今回のドラマは私的には合わないタイプのドラマで、見る気分になれなくて二回ほどパスしてしまいました。

あの永楽~でもパスなしで見れたのに、これは無理でした。と言う事は永楽~がまだマシって事かな。

原作は面白かったのに残念です。
  • posted by 矢神由香 
  • URL 
  • 2013.09/23 11:57分 
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解説をいつも待ち遠しく見ていました
終わってしまってちょっと楽しみが減って
しまったのが残念ですが、中国の武侠ドラマ
なる物を知って良かったです。
有難う御座いました。

貝は死んで欲しかったな^_^;
  • posted by 大仏 
  • URL 
  • 2013.09/23 20:07分 
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由香 さんへ 

> レビューお疲れ様でした。
> 見て疲れ…書いて、なお疲れ…だったと思います

ありがとうございます。
本当に、このドラマはねぇ。
もう、途中で、見るの止そうかと思ったことが、少なくとも3度はありましたから。
わたし的にも、実に相性の悪いドラマでした。

> あの永楽~でもパスなしで見れたのに、これは無理でした。と言う事は永楽~がまだマシって事かな。

ですね~。
というか、永楽の方は、まだ役者が良かったし、萌えポイントもあったから。

> 原作は面白かったのに残念です。

同感です。
これ、40集なんて引き伸ばさずに、30集くらいで収めておいたら、もうちょっといい作品になったかもしれませんのにね。

まあ、兎も角も、ようやく終わりましたから。
で、次は、原作とは全く別物らしい『新版笑傲江湖』に期待デス。
  • posted by rei★azumi 
  • URL 
  • 2013.09/24 06:44分 
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大仏さんへ 

この力の抜けきったレビューを心待ちにしていていただいて恐縮&ありがとうございました。

『侠客行』は終わってしまいましたが、1週おいて、新しい作品が始まりますから。
これは、新しい作品でもありますし、
違ったテンポ、違った雰囲気の作品。ぜひご覧になってください。

> 貝は死んで欲しかったな^_^;

あはは……。確かに!
あれは、作品に文学的余韻を与えた、という事ですかねぇ? (^_^;)
  • posted by rei★azumi 
  • URL 
  • 2013.09/24 07:00分 
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祝・苦行達成 

お疲れ様でした。
千日回峰行を達成した功徳のようなものがあることを祈ります(^^;

これだけではなんなので、作中に出てくる閏年は1560年のことだと言われています。ドラマの衣装とかでは判別できないですけどw
まあ次の新笑傲江湖の衣装も見た目重視ですが。そのへんも突っ込みどころにするのも面白いと思います。

新笑傲江湖では于正監督があまりに改変したため、令狐冲役の霍建華が「これでは笑傲江湖じゃない」と文句をつけたため後半から無理に原作寄りの展開になっているのですが、そのせいで任盈盈が悪者みたいに(^^;
この監督が今神雕侠侶を撮っていますが、噂だと小龍女の初恋が尹志平で、楊過の本命が李莫愁になっているのだとか…。侠客行とは別の意味で、なんか頭痛がします。

大仏さんには「射雕英雄伝」などの正統派武侠ドラマを、まず見ていただきたいです。
  • posted by 八雲慶次郎 
  • URL 
  • 2013.09/24 22:58分 
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八雲幇主へ 

> お疲れ様でした。
> 千日回峰行を達成した功徳のようなものがあることを祈ります(^^;

ありがとうございます (-人-)合掌
もう、この解放感だけでも、十分以上の功徳かも、と思えてまいりました。
その上の幇主の労いのお言葉、もう、これ以上のものはございません。

> これだけではなんなので、作中に出てくる閏年は1560年のことだと言われています。ドラマの衣装とかでは判別できないですけどw

おお!
閏二月という事で、ひょっとして年代が特定できるかなと、ぼやっと思ったんですが、やはり割り出されていましたか。
(衣装については、もう、深く考えるのはやめてます。はい)

> まあ次の新笑傲江湖の衣装も見た目重視ですが。そのへんも突っ込みどころにするのも面白いと思います。

はい。ありがとうございます。
そういえば、最近の作品って、衣装がどんどん華やかになってますね。
(でも、某作品と違って安っぽい感じを受けないのは、センスのせいか予算のせいか(笑)

> 新笑傲江湖では于正監督があまりに改変したため、令狐冲役の霍建華が「これでは笑傲江湖じゃない」と文句をつけたため後半から無理に原作寄りの展開になっているのですが、そのせいで任盈盈が悪者みたいに(^^;

うわぁ^^;
それは、楽しみなような、怖いような……。

> この監督が今神雕侠侶を撮っていますが、噂だと小龍女の初恋が尹志平で、楊過の本命が李莫愁になっているのだとか…。侠客行とは別の意味で、なんか頭痛がします。

ど……同感です (--;)
というか、そこまで変えるなら、神鵰じゃなくオリジナルで作れ!!! と、叫びたい気分です。
(特に楊過迷としては)

> 大仏さんには「射雕英雄伝」などの正統派武侠ドラマを、まず見ていただきたいです。

ですね。
正調があってこその破調、変調ですものね。
  • posted by rei★azumi 
  • URL 
  • 2013.09/25 19:52分 
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お疲れ様でした~!
きちんとストーリーを追ったレビューをされていて、毎度のことながら「すごいなぁ!」と感動しながら拝読しておりました。
私、ストーリー展開はこちらで、とかってreiさんとこにリンク貼ろうか、なんて思ってましたもん。
原作既読ならなおのこと、辛いドラマ鑑賞だったですよね。

とにかく、苦行からも解放されましたし、次回の、突っ込みどころ満載という『笑傲江湖』に期待しましょう~(笑)
  • posted by ふく*たま 
  • URL 
  • 2013.09/26 00:23分 
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ふく*たま さんへ 

> お疲れ様でした~!

ありがとうございます。
ふく*たまさんも、お疲れ様でした m(__)mペコ

> きちんとストーリーを追ったレビューをされていて、毎度のことながら「すごいなぁ!」と感動しながら拝読しておりました。

いえ、いえ。
いつものに比べると、本当に手を抜きまくりで(^^ゞ
(特に、今回の力の抜けっぷりは……気が付いたら、誤変換の嵐ですもの)
私は逆に、きちんとポイントを捕えて感想を書いておられる ふく*たま さんの方に感心しておりました。

> 私、ストーリー展開はこちらで、とかってreiさんとこにリンク貼ろうか、なんて思ってましたもん。

あら。
じゃあ、わたしは、感想はこちらでと、ふく*たまさんのところにリンクを張れば良かったかな(笑)

>原作既読ならなおのこと、辛いドラマ鑑賞だったですよね。

そうですねぇ。
結末がわかってる分、余計にイライラさせられた~と云うのは、ありますね。

> とにかく、苦行からも解放されましたし、次回の、突っ込みどころ満載という『笑傲江湖』に期待しましょう~(笑)

はい。
YOU TUBEでチラ見してきましたが、それだけでも突っ込みどころ満載――と云いうか、もう、ところどころに『笑傲江湖』が混じっている別物、と割り切って見た方が良い気がしました。
ただ、面白いからいいか~と思わせるパワーもあった気がします。
ともあれ、期待していい感じでしたよ。
(画面全体が、なんか、華やかでしたし)
  • posted by rei★azumi 
  • URL 
  • 2013.09/26 05:30分 
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rei★azumi

Author:rei★azumi
ヒト属ネコ科 コタツ猫亜種 読書ネコ
『神鵰侠侶』で金庸にハマった、金庸初心者。
とりあえず、金庸の小説全作品読破を目指すも、突如神鵰侠侶二次小説にハマる。
さて、この先、どうなりますことやら。

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