新・笑傲江湖 第7集~第8集

儀琳2


さて。 弟子の儀琳(ぎりん)を令孤冲(れいこ・ちゅう)にかどわかされたと誤解している定逸(ていいつ)師太。弟子を令孤冲に殺された余滄海(よ・そうかい)。
当人が不在では何ともならないと、取り敢えずは話を躱そうとする岳不羣(がく・ふぐん)。
で、二番弟子の労徳諾(ろう・とくだく)と六番弟子の陸大有(りく・だいゆう)に冲さん探しにやらせようとした矢先、儀琳ちゃんが駈け込んで来て、冲さんは羅人傑(ら・じんけつ)に殺されたと告げます。
衝撃の余り倒れてしまう、小師妹・岳霊珊(がく・れいさん)。
(この反応は、まあ、普通でしょうな)

で、皆に詳細を放せと儀琳ちゃんが迫られたところで、場面は群玉院に変わり、おかげで私たちは、あの、要ることも要らんことも全部話して、聞いてる方をイラッとさせる儀琳ちゃんの話を聞かなくて済んでホッとさせられる――と云うか、まあ、お約束の手法ですが、
中では令孤冲が、曲洋(きょく・よう)長老による内功治療の真っ最中。

で、意識を取り戻し、救われた礼を言う冲さんに曲洋さん、冲さんの命は自分の内力でつないでいるので、治療をやめると死んでしまうが、大切な友人の身が気がかりで――と、これほどの人物が言うんだから、よくよく葛藤したんでしょうねぇ。
それに対し、知り合ったばかりの、死にかけの自分のことなどはどうでもいいから、旧友の方を優先してくれと、さらっと言ってのけるのが、令孤冲の令孤冲たるところ。
それに感動した曲洋、まだ内功の浅い令孤冲には、あるいは害になるかもしれないがと忠告した上で、彼の命を繋ぎとめるため、自分に内功の半分を与えることにします。

これが、今回終盤の悲劇と、桃谷六仙が出ていない分の、代わりの伏線になるのだなぁと、原作を知っている方は納得。で、こういう細かいところは上手いんですけどねぇ(^▽^;)

というところで、話は戻って劉正風(りゅう・せいふう)宅。
儀琳ちゃんが話を終えたところへ、雁のように尻から吹っ飛ぶ技という声とともに青城派の弟子の一人が叩き込まで、無数の蜂が舞い込み、その混乱のさなか、再び儀琳がかどわかされます。
令孤冲のために恒山派の秘薬を手に入れようという東方不敗の仕業ですが、それにしても、青城派に対して冲さんのやったいたずら、良く知ってたねぇ。

ともあれ、こうして妓楼へ連れてこられた儀琳ちゃん、そこはいかにも儀琳ちゃんらしく、パニくってきゃあきゃあゆってましたが、冲さんの顔を見せられ――やっぱり、きゃあきゃあゆってます(--;)
んで、冲さんの
「揺らすな。死んだらどうする」
って台詞が、妙に効いてて笑えたりして。

と、そうこうするうち、儀琳ちゃんの行方を追って師父たちのやって来た気配に、部屋を出た一同、たまたま居合わせた田兄ィ・田伯光(でん・はくこう)を使って定逸師太を退散させたり、
一旦は余滄海の手に落ちたりしますが、林平之の乱入と、令孤冲、東方不敗の機転と連携、さらには、巻き添えを嫌がった妓女の協力で、脱出用の地下通路から外へ逃れます。

というところで、田兄ィと定逸師太の手合わせ、あと、師太に取り押さえられた田兄ィが、ズボンを脱ぐぞ~と脅して師太の手から逃れる(ん? これって、蜀山奇伝でユン・ピョウたちがやってた)ところが、面白かったんですが、田兄ィが師太の前で大仰に名乗るところ、折角あの小魚児の、
「俺は女泣かせの色男。ついでに子供も泣かせるぜ……」
ばりの立て板に水でやってくれてるんだから、それを生かした訳をしてほしかったなぁ。
田兄ぃ2

(ちなみに、本家(?)小魚児のディッキーさん、緑竹翁の役で出演されるわけで、どんなかな~と、チラ見して見ましたら、ジイ様じゃないんだけど、この緑竹翁は、これはこれでいいんじゃないの? と思わせる感じがあって、そう言うあたりは、さすがディッキーさんでした)

さて、一方、
原作では余滄海が冲さんに手を出そうとしたところで、
「目下をいたぶるか、恥知らず!」
と、声をかけるだけだったはずの林ちゃん、こちらでは姿を見せちゃって、大丈夫なのか? と思ったら、すたこら逃げ出し~~なんか、自分を囮に余滄海と木高峰(もく・こうほう)を噛み合わせた形になったようですが、自分が中間に挟まれ、双方から内力を注ぎこまれ――これは下手すりゃ死ぬぞ、というところを、岳不羣に救われます。
4-1_201310310810453d8.jpg

ここで林ちゃん、寄らば大樹の影と――思ったんでしょうねえ、林家の礼と辟邪剣譜だけが目当てで、依頼主の林ちゃんの命すら顧みない、義侠心のかけらもない木高峰に見切りをつけ、崋山派への弟子入りを願い出て許されます。
が、実は林ちゃん、この前――つまり、ドラマでいうと先週ですが、食堂で霊珊たちを見かけて、彼女たちが崋山派の弟子で、林家と辟邪剣譜のことを探りに行っていたことを知ってるわけなんですよね。
てことは、青城派の企みを知って、娘と弟子を警告にやったけど間に合わなかったという岳不羣の言い分を、どこまで信用したかは不明ですが、林ちゃんのお腹の中も、岳不羣以上にいろいろ入っていそうな気がします。

で、その間、どこぞの廃屋で傷の療養中の冲さんと、世話をしてやれと東方不敗に置き去りにされた上、冲さんに恋心を抱いてしまってジタバタしている儀琳ちゃんについては、冲さんの傷がえらい痛そうだったなと云うのと、男はみんな狼よは別にいいんだけど、あんなところにわざわざCG使わんでも――と云うか、どうせ使うんなら、もうちょっとバランスのいい顔にしろよ~~という以外、さして突っ込みどころもないので置いておいて……。
あ。もう一個あったか。
儀琳ちゃんの小師妹に対する焼き餅の焼き方が、なんか、幼稚園児みたいでしたな。

ともあれ、また舞台は移って、劉正風の引退式。
自分はささやかながら官職につき、武林、江湖の恩怨からは手を引くと口上を述べ――向うの場合は、足ではなくて手を洗うんですな。弟子の用意した盥に手をつけようとしたその時、五岳旗を振りかざして待ったをかけたのは、総帥の左冷禅(さ・れいぜん)が遣わした費彬(ひ・ひん)と丁勉(てい・べん)。
(と、NECOさんサイトのストーリーで確認して、あれ? 陸伯(りく・はく)ドンは来てなかったのか? と思ったのは、李亜鵬版の冲さんの就任式とごっちゃになってたからなんですな(^▽^;)

魔教である日月神教の光明右使である曲洋との交流を非難、五岳剣派を裏切るつもりだと糾弾したうえ、身の証を立てたかったら曲洋を殺すようにと要求、承諾するはずもない劉正風を脅すため、弟子を、妻をと殺害してゆきます。

あまりの非道なやり方に憤った定逸師太も、“魔教との交流”を大義名分にされ、やむなく撤退、日和見の岳不羣も去り、孤立無援となった上、幼い息子が費彬の脅しに屈するのを見た劉正風、もはやこれまでと自害しようとしますが、そこへ現れたのが曲洋。
……って、冲さん置いて群玉院を出たのが昨日で、これまで、どこで何をしてたわけだ?

と云うのはともかくも、
それが正派を名乗るもののやり方かと、費彬たちを非難した上、2人と手を交えますが――ここで、冲さんに内力の半分を与えて来たという伏線が効いてくるわけですな。
内力の争いで吹き飛ばされ、後ろの柱だったか彫像だったかに叩きつけられ、咄嗟に「黒血神針」という毒針を放ち、劉正風を連れて逃亡します。
……って、ここのアクションはほぼ丸々原作通りで、武侠ドラマでこういうのは珍しいような。
というか、これまでの武侠ドラマって、アクションシーンはひと工夫もふた工夫も凝らしてますものねぇ。
してみると、このドラマは、アクションシーンはCG使って派手に見せてはいますが、むしろ、前夜の劉正風と夫人のシーンを、それも情感たっぷりに入れておいて、より悲劇性を盛り上げたりと、人間の感情面をメインに描きたがってる感じを受けます。

と云うのはさて置き、引退式の場を逃れて来た2人、河原で、二人で作曲した『笑傲江湖』をこころゆくまで奏で、この世の名残としますが……
この曲を聞きつけてやって来た令孤冲と儀琳が、お祭りか結婚式かと言ったように、意外に賑やかというか陽気な曲で、これも李亜鵬版では神韻縹渺(しんいんひょうびょう)というのかな、敢えて曲と云う感じにはせず、聞く人の想像力を刺激する風にしてあったのと対照的な印象を受けました。
『笑傲江湖』すなわち、江湖の鬱陶しいあれこれを笑い飛ばしてしまおう、というのをメインに持ってくるか、難曲という点をメインに持ってくるかで、どっちの解釈でも正しい気はするんですが……、
ぶっちゃけ『滄海一聲笑』混じってね?
いや。オマージュとして作ってるんなら、別にいいんだけどね。
(と云うあたりまで書いたら、ちょうどBGMにしたCDで『滄海一聲笑』が流れてきまして、これはこれで、始まりの部分が『難曲』な印象で。なるほど、これを越える曲を作るのは難しそうだ(^_^;)

百年が過ぎれば、敵も味方も土の下。家の名を辱めたと劉正風を嘆かせているあの息子もまた同じ。すべては忘れ去られ、曲だけが残る。
そう、友を励まし、供に曲を奏でる曲洋。
身を隠し、その曲を聴く令孤冲と儀琳。

というところへやって来たのが費彬で、2人を殺そうとしたばかりか、何とか助けようと出て行った令孤冲、儀琳までを殺そうとします。
子を見れば親がわかる。弟子を見れば師匠がわかると言いますが、全く、嵩山派といい青城派といい!

武功の未熟な令孤冲に儀琳は無論、深手を負っている曲洋と劉清風にも、費彬に抗する術はなく――って、あれ? 劉正風はいつの間に負傷したんだ?
原作では確かに重傷負ってますケド。

と、そこへ突然莫大(ばく・だい)先生が現れ、魔教と交わったものをどうすべきかという費彬の問いに、
「殺すべし」
答えながら、胡弓に仕込まれた剣を抜くや、費彬の腹をひと刺し。
再び胡弓を奏でながら、悠然と立ち去ります。

でも、このシーン、つい、李亜鵬版のあの枯れきった莫大先生の、
「おさな子を殺めるものは斬るべし」
と比べちゃうんですよね~。はぁ……。

というところで、以下次週。
(あ。明日だわ、放送(^_^;)

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コメント

こんにちは。
解説を待っていましたよ^^

今夜も楽しみです。
まだまだ、話が難しく?ややこしくなりそうなので
こちらで再度、復習できるので
嬉しいです。

みどり さんへ

お待たせいたしました (^^ゞ

ちょっと体調不良――と云うか、バイオリズムが目下3つ揃って底辺なので、
文章がなかなか進まなくて、遅くなってしまいました。
せめて、内容の方で補えていればいいんですが (^_^;)

> まだまだ、話が難しく?ややこしくなりそうなので

“金庸原作”物は、内容が盛りだくさんですものね。
その上、このドラマは、登場人物が多い割に、極端にキャラが濃いとか顔が濃い ヾ(--;)オイオイ
とかいう人が少ないですものねぇ。

取り敢えずは、名門正派の弟子の冲さんが、邪派の人たちに好かれてしまい、
エセ君子な師匠に嫌われて、苦労する話と、
親の仇を討とうとしている林ちゃんが、だんだん道を踏み外して行く話、
の、2本をメインに考えて見てみてください。
少しはわかりやすくなるかと思います。

> こちらで再度、復習できるので
> 嬉しいです。

あらら。
ありがとうございます。
では、頑張って、気を入れてレビューを書かねば。
(『侠客行』の時ほど、気を抜いてはおりませんが(^▽^;)

>桃谷六仙が出ていない分の、代わりの伏線になるのだなぁと、原作を知っている方は納得。

やはり、桃谷六仙は登場しないのですね。
ラブロマンス路線にはあの桁外れな賑々しさはそぐわないからでしょうかねぇ。でも、アクの強いキャラがことごとくいないって、ちょっと寂しいですね。

>が、実は林ちゃん、この前――つまり、ドラマでいうと先週ですが、食堂で霊珊たちを見かけて、彼女たちが崋山派の弟子で、林家と辟邪剣譜のことを探りに行っていたことを知ってるわけなんですよね。

あ、そうでした!
なるほど、確かに林ちゃんも腹に一物だわ…。

>……って、冲さん置いて群玉院を出たのが昨日で、これまで、どこで何をしてたわけだ?

ですよねぇ。話の展開はわかっていても、遅いよ、曲洋さん!と思ってしまいました。

>むしろ、前夜の劉正風と夫人のシーンを、それも情感たっぷりに入れておいて、より悲劇性を盛り上げたりと、人間の感情面をメインに描きたがってる感じを受けます。

同感です。
アクションシーンにはあまり目を見張る部分がないですが、情感はたっぷり描いてる印象を受けますね。

>子を見れば親がわかる。弟子を見れば師匠がわかると言いますが、全く、嵩山派といい青城派といい!

ホントに、この時の費彬は憎たらしかったですねぇ!

>あれ? 劉正風はいつの間に負傷したんだ?

自害しようと自分を傷つけてましたから、その影響じゃないでしょうか。

>でも、このシーン、つい、李亜鵬版のあの枯れきった莫大先生の、
「おさな子を殺めるものは斬るべし」
と比べちゃうんですよね~。

私もです~。
李亜鵬版のあのシーンは、ホント、カッコよかったですもんねぇ。
それに比べて今回のは、てんで…。
おまけに、二胡を弾きながら立ち去るのに、その二胡がぐらぐらしてるから、決まらないったら…(_ _;)

おはようございます。

やはり林ちゃんってそんな感じなのですね。
昨日30分ほど見ました。
続きは、家族のいない時に・・・。

しかし、ボーっと見ているせいで
沖さんが誰なのか?
ピンときません。
楽しみにビデオをみます^^

ふく*たま さんへ

> ラブロマンス路線にはあの桁外れな賑々しさはそぐわないからでしょうかねぇ。

蕭十一郎でも、騒々しいジイさまとか少年とか出てましたが、それでも純愛路線、立派に成立してましたから、脚本家の腕次第だと思います。
が……六仙があの調子で大騒ぎしたら、東方不敗に「うるさい!」と一蹴されそうではありますね。
(と云うか、冲さんの命にかかわるようなアレをやったら、問答無用で抹消されるかも(^_^;)

>アクの強いキャラがことごとくいないって、ちょっと寂しいですね。

同感です。
しかも! 9~10は、もうご覧になりました? 不戒和尚もいないんですよ!
田兄ィの不可不戒は、どうする気なんだろう(~_~;)

> ですよねぇ。話の展開はわかっていても、遅いよ、曲洋さん!と思ってしまいました。

しかも、命の危険のある冲さんを置いて出て行ってますものねぇ。
ここは、遅くなった理由で、もうワンシーン欲しかったところです。

> アクションシーンにはあまり目を見張る部分がないですが、

ここが、目を見張るところだらけだった(笑)前作と比べると、実に勿体ないところですが、

>情感はたっぷり描いてる印象を受けますね。

その分、こちらの丹念さはいいですよねぇ。

> ホントに、この時の費彬は憎たらしかったですねぇ!

まったく!
先の展開はわかってはいるものの、誰か出て来てやっつけてくれないものかと、つい、思ってしまいました。

> 自害しようと自分を傷つけてましたから、その影響じゃないでしょうか。

あ。なるほど!

> 私もです~。
> 李亜鵬版のあのシーンは、ホント、カッコよかったですもんねぇ。

やっぱり?
ですよね~。
自分のレビューを読み返したら、あまりのカッコよさに、「惚れちゃいそうです」って書いてましたもの(^▽^;)

> おまけに、二胡を弾きながら立ち去るのに、その二胡がぐらぐらしてるから、決まらないったら…(_ _;)

やっぱり気になりましたか、二胡。
本当に、恰好良く決めなきゃいけないシーンを、もう! (~_~メ)
でしたよね。

折角の“武”侠ドラマなのだし、『武』の描き方にも力を入れてほしかったですよね。

みどり さんへ

> おはようございます。

はい。おはようございます(って、翌朝ですが(^▽^;)

> やはり林ちゃんってそんな感じなのですね。

あ。わかります?
なので、そこのところを注目して、ご覧ください。

> 昨日30分ほど見ました。
> 続きは、家族のいない時に・・・。

わぁ。苦労して鑑賞してみえますねぇ。

> しかし、ボーっと見ているせいで
> 沖さんが誰なのか?
> ピンときません。

あらら……。冲さん印象薄かったんだ? 
というか、まだ盈盈ちゃんが出て来てないから、作中では「冲さん」って呼び方、されてませんでしたね。
失礼しました。
冲さん=令孤冲で、今回、面壁喰らった彼です。
彼が主人公で、原作者の金庸先生の小説の中では、随一の好漢と言われています。
大変な酒好きでもありますので、そのあたりも注目してみてください (^^)

スミマセン。
良く読んだら分かることでした。
令孤冲さんの事ですね。

今回、やはり林君の動きがあやしいし
次回が待ち遠しいです。

みどり さんへ

いえ、いえ(^^)

> 今回、やはり林君の動きがあやしいし
> 次回が待ち遠しいです。

はい。
次回またまた、林ちゃん、霊珊、冲さんの間に変化が~
ということで、ご期待くださいね。

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