秋水長天

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犀利仁師 第38集

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ようやく自ら父親の桎梏(しっこく)から逃れようとした聶文星でしたが、公孫毅はすでに、宋文文を告発したのは聶文星であるという情報を流してあると言い、自分のもとに留まるしかないよう、彼を追い込んでいました。
って、これ、息子を自分のもとに置きたい親のエゴ……には思えないよね。どっちかと云うと、気に入ってるものでも気に入ってないものでも、使わないものでも他人には渡さない。渡すくらいなら壊してしまえっていう、そういう勝手さを感じます。
と同時に、なんっともいえず薄汚いですな、このオヤジ(-"-)
まあ、政治家だの軍人だのは清廉なだけではやっておれない仕事ですが、それでも、こういう人間に政治をいじらせちゃぁいかんなあと、つくづくと思わせられるタイプです。

さて、その頃宋文文は、酒楼の女将のもとに身を寄せ、范大同がほぼつきっきりで面倒を見ておりました。(しかし、この人一体何者? ってくらい、色々面倒見がいいんだよね、女将さん)
ところが目下の宋文文、体の痛み(って、叩かれたところ、お尻なんだよね)より心の痛みの方が大きく、自分の身代わりになって、自分の4倍もの刑を受けた柳先生のことが気になって、一目でも様子を見ないことには心が休まりません。
「と云ってお前、その有様じゃ歩けないだろ」
「這う。たとえ這ってでも行く」
固い決意を見せる彼女に、だったら背負って行ってやると優しい范大同。
「僕たちの間に“ありがとう”は不要だ。宋文文の行きたいところへは、必ず一緒に行く」
(これは……なまじの感想やコメントは野暮だな(笑)

そうして柳先生はというと、不凡鏢局に引き取られていて、
――柳傲天、あなたは莫迦よ。言ってくれていたら、私も半分引き受けたのに。
と、路雲霏が涙にくれているところで、気がついた柳先生が片方ずつ目をあける、と云うシーンが割と好きなんですが(笑)
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そこへ宋文文と范大同が訪ねて来ますが、今のこの姿を見せたら、宋文文が余計に罪悪感を感じて苦しむだろうからと、雲霏に頼んで、そのまま帰らせようとします。
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が、宋文文は扉の前で、先生をそんな目に遭わせたのも学校が閉鎖されたのも私のせい、私の過ちと泣き、范大同は、一目でいいから逢ってやってくれと頼み――それを聞いた柳先生、過ちが辛いのなら、それを償う方法を考えろ。学校が閉鎖されたことが辛いのなら、学校を再建することを考えてみろと諭し、そうなんだ! と心づいた2人、希望へ向かって一歩踏み出します。

そうして、この言葉に目を開かれたのが、近くにいた不凡父ちゃん。奪ってしまった命は戻せないけれど、ただ悶々と苦しむよりは、それを償う方法を考えるべきだったと、自分を反省します。

一方、同安学院に編入が決まったものの、貴族と云ったせいで、級友になるべき生徒たちにたかられるハメになった金仁彬。入った先はいつもの酒楼ですが、その上に、学費に住宿費(と云うのは寮費用かな?)新しい制服と、相当に費用が掛かることを知って愕然。
というところで女将から声をかけられ、一角でひとり呑んでいる呉天宝と再会。
そこで再び女将から声をかけられ、連れたちが合わせて二十八両も食べた、と聞いて驚いた金仁彬、財布を亡くしたふりをしますが、代わって金を払おうというものは一人もおらず。それならと財布を持ってやって来たのは呉天宝でした。
ここで両者の人柄の差――これが両校の校風の差にもつながってくるわけなんでしょねぇ――を思い知った金仁彬、自分は料理は一口も食べてない、食べたものが払え、私は知らない!! と言い捨て、呉天宝を引きずるように酒楼を出ます。

そうして、あれは同級生になるんじゃないのかと心配する呉天宝に、同案学院への入学はやめた。貴族の自分に相応しい学校を探す。と云うのですが、それまでの間、
「お宅に先日みたいなバイトの口ない?」
「ない。あ、いや、帳簿は私がつけているから」
という呉天宝なんですが、服の袖口にほつれがあったりと、どうやら呉家の内情、意外に苦しいようです。
そういえば米騒動の時の損失を、呉家に押し付けると言ってたからなぁ、公孫毅(~_~;)

その公孫毅の最大の被害者である聶文星、なんせ、親を捨てて自立しようとしたら、それまで妨げられちゃいましたからねぇ。内心の苦痛を紛らわすように――と云うよりは、もう苦しくて苦しくて、動き回らずにはいられないという状態なんでしょうね――剣を振り回し、あれでは体を痛めると、見かねた墨瞳が剣を叩き落とす始末。
そうして、一緒に育った仲なので、とことん聶文星に優しい墨瞳、そんなことをしているより、柳傲天と路雲霏に逢いに行くべきだと2人の居場所を教えます。
それにしても、この墨瞳の聶文星に対する気持ち、この時代の人と云うのは『身分』と云うのをもの凄く意識するんだろうケド、それでも一種の恋愛感情かなぁ。

さて、そうして再び不凡鏢局。
路雲霏に世話をされながら、こんな幸福がいつまで続くんだろう。実は仇同士の間柄と雲霏が知ってしまったら――と、幾ばくかの不安を消せない柳傲天。
(だから、そういう不安要素は早めに解消しちゃった方が良いんだけど、そうするとお話にならないか、例によって(^▽^;)

でも2人のやり取りってのは相変わらずで、自分と一日中一つ部屋にいて気がふさがないかと聞く柳傲天に、
「一歩も離れず、あなたの面倒を見ます。一歩も離れず聶先生を守れって、前に言ったでしょ」
で、
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「报应来喽」って、身から出た錆と云うより、こんなところで報いが~って感じかな、そう言って泣き真似をする柳先生が可愛かったりするんですが(笑)
んで、
「ごそごそ独り言なんか言って。何考えてるの?」
「ん~。牛肉のスープが食べたいな。作れる?」
「失礼な! 材料買って来て作ってあげるから、待ってなさい!」
という感じですかね? 柳傲天のおデコをぺちっとして買い物に出ようとした路雲霏、鏢局の門前で聶文星に出会います。

宋文文を売ったのは聶先生だと聞いたが、自分には信じられない。聶先生はずっと穏やかで優しい人だったのにと云う路雲霏に、確かに宋文文を売ったのは自分だ。そればかりではなく、制服や慕容月の怪我、路雲霏を追い出すために厨房に火種を放置したのも、学校で起きた事件は全部自分の仕掛け。なぜなら、自分は旧勢力が女子入学政策を失敗させるために学院に送り込んだ駒だから――と聶先生、自分で自分の傷口に手を突っ込んで広げるようなことを言ってますが、つまりはそれだけ傷が深いんですねえ。
対する路雲霏、当然、そこまで推し量ることなどできないわけで、思わず平手打ちをした後、あなたには失望した。今日以降、愛する人を傷つけたあなたは、私の敵だと言い放ちます。
それに対して、ただ一つ、生涯自分を許さないでほしい。それが願いだと言って立ち去る聶文星。
んでこの後、屋敷の庭で飲んだくれて、子供みたいに丸まって泣いちゃう聶文星と云うのが、なんとも可哀想て……

同じころ鏢局の中では、柳傲天と路不凡がお話合い。雲霏の心を雲らせないために、不凡が傲天の父を殺したことは秘密に。それでも贖罪の機会を与えてほしいという不凡に、自分が望むのは父の潔白を明かすため、事件の黒幕を炙りだすことと柳傲天。不凡はそれに全力で協力すると、彼女を守りたい男2人の間で約束が成り立ちます。
あなたを恨みはしない。より以上に雲霏を愛している。もしあなたを恨むことで彼女を傷つけるなら、わたしは恨みに替えて、雲霏への愛を選ぶ。
いう柳傲天に、深く感動する路不凡。
この、雲霏を守りたいがゆえの2人の選択が、やがて思いがけない悲劇につながるのですが、それは後の話として……

聶文星と会ったことで思い悩み、柳傲天に促されるまま、その話を始める路雲霏。柳傲天と聶文星、2人ともが早い時期の彼女が男装の少女だと知っていたと聞いて驚く――って、これについては前に柳傲天のところへ文句を言いに行っているので、この作品としては珍しい齟齬になってるんですが、話の結論が出ないうちに「大変です!」と慕容月が駈け込んできます。

実は公孫毅が、墨瞳に不凡鏢局へ行って不凡父ちゃん連れて来いと、で、なんだ? もし柳傲天が死んじゃったら、東方婉児は一人だけだと、つまりは、ついでに殺して来いと命じたわけなのかな?
で、墨瞳と配下の面々を迎えた路不凡、柳先生の診察のために来た慕容月を走らせて、全力で柳傲天を守れ、部屋から出て来るなと伝言、墨瞳に対しては、公孫毅とはもう縁を切ると宣言します。
んで墨瞳の脅しに、
「全身全霊で柳傲天を守る。不凡鏢局なんぞ惜しいものか」
宣言する父ちゃん、かなり格好いいんですが――腕も立つはずハズなんですが、墨瞳よりはちょっと落ちるのかな? と云うところへ劉二妹がやってきてしまい、不凡危ないと彼女が混じってしまったので、アクションが喜劇に(^▽^;)
しかし、父ちゃんに抱えられて振り回されてるとはいえ、蹴りがちゃんと決まる二妹って、そこそこ使えるのでは?(笑)

と云う2人ですが、結局床に転がされてしまったところで、お祖母様が登場。
父ちゃんが二妹の耳を塞ぎ、お祖母様が自分の腹をさするや――
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殆ど超音波攻撃ですな(^▽^;)
雲霏は『獅子咆哮』と云ってますケド。

で、ぐらぐらのフラフラになった刺客たちに向かって、
「帰ってそなたらの主人に伝えい。ここには趙德祝(ちょう・しゅくとく)がおる。一万の殺し屋を差し向けようと、何ほどのものでもないとな。出てゆきゃ!!」
う~ん。さすが佘太君。ちがうか(^▽^;)

そうしてお祖母様、不凡父ちゃんと劉二妹を見て怒るんですが、怒る理由が普通じゃなかった(◎_◎;)
なんと、雲霏のお母さん、亡くなる時に父ちゃんに、どうか良い女性を見つけて、私の代わりに雲霏の面倒を見させてと遺言していってるんですね。その遺言があるのに、こんな良い女性がいるのに、なんでこれまで隠していた!? いや~。これは、なんと云ったらいいか(;・∀・)
で、父ちゃんそっちのけで「お母様~」「娘や」「私のお母様ぁ💛」と意気投合。
気の毒な不凡父ちゃん。

と云う頃の柳先生も、じゃあ、検査をしましょうか――ということで、場所が場所でもって、診察するのが若い娘さんなだけにね、師弟の間柄とはいえ、かなり居たたまれない思いをしてるようです(笑)
しかも、薬を調合してきましたが、これを塗る役目は路先生に、なんて言われて、これには雲霏も困惑してますが、この困惑も、柳先生がごにょごにょ反論するのも、お医者さん的毅然と板態度で、端から打ち砕かれてますし。
医学を教えるのに、男だ女だに拘っちゃいかんと、柳先生自身が言ってるし――で、こうなるとわかってたら、あんなにあれこれ教えるじゃなかったと柳先生、頭を抱える羽目に陥ってます。

一方、戻って来た墨瞳の報告を受けた公孫毅、不凡を処分してしまえと命じたようですね。
激怒した聶文星、あなたのやり方はいつもそうだと父親を怒鳴り付け、いっそ自分も殺せばいいと剣を差し付けます。
ならば、とばかりに公孫毅が抜いた剣を、素手で掴み止める墨瞳。
何故止めた。こんな生きることも死ぬことも出来ない苦しみに中にあるなら、死んだ方がマシだという聶文星。それに応じて怒りを発する公孫毅に、
「公子は唯一の骨肉。虎も我が子は食わないと言います」
常套句とはいえ墨瞳、この台詞はよくぞ言った、と思いましたが。
つまり公孫毅は虎に等しいと墨瞳も――いや、これもまた虎に失礼だな。
この墨瞳の言葉に剣をふり捨てた公孫毅、聶文星に向かい、二度と自分の前に顔を見せるなと叫びます。


犀利仁師 第38集


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rei★azumi

Author:rei★azumi
ヒト属ネコ科 コタツ猫亜種 読書ネコ
『神鵰侠侶』で金庸にハマった、金庸初心者。
とりあえず、金庸の小説全作品読破を目指すも、突如神鵰侠侶二次小説にハマる。
さて、この先、どうなりますことやら。

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