2015/06/21 (Sun) 古剣奇譚 第29集~第30集

先日、ふとその気になって、山本周五郎の『樅ノ木は残った』を借りたんですが、な~んか読みにくくて1巻で挫折(^_^;)
読書メーターの感想を見てみると、読みにくかったと面白かったが半々くらいなので、そうするとこれは、相性のいい悪いとか、体質に合うかとか、そういう問題なんでしょうな。って薬かよ(笑)
(そういえば私、吉川英治もダメだしなぁ……)

さて。

前世の恋


人にも妖魔にも同じく善良なものと邪悪な者と善良なものがいるなら、両者に差はなく、共存は可能なのではないかと語る百里屠蘇(ひゃくり・とそ)。
さらに、自分に自由な生き方を許したように、方蘭生(ほう・らんせい)にも自由な生き方を許すべきではないか――って、なんと、大師兄に意見が出来ちゃうって、屠蘇クン、実に成長著しいわけですが、、そんな屠蘇の言葉に感じるところがあった陵越(りょう・えつ)、襄鈴(しょう・れい)を探し、傷つけたことを詫びて治療し、蘭生の現状を話して協力を依頼します。

途端に、現金に回復する蘭生。
ですが、それを見た如心(じょしん)は陵越を非難し、蘭生の生き方を尊重してやるべきだという陵越の言葉に耳を貸しません。
と言っても、如心姉さんの立場に立ってみるとねぇ。ブチ切れても仕方がないですわねぇ。蘭生と言い少恭と言い、如心さんは自分のことそっちのけで尽くしてるのに、それぞれ勝手に自分の思う人を見つけて、如心さんの方は振り向きもせずに、思う方向へ歩いて行っちゃおうとしてる――と、如心さんには思えるわけだし。蘭生も少恭も、決して如心さんをないがしろにしてるわけじゃないんだけど、如心さんが想ってほしいのとは違う方向で想ってますしねぇ。ホント、誰か如心さんにも良い人が登場しないものか。
もっとも、蘭生の件に関しては、如心さんも、相当意地になってますよね。

ということで、もう知らない、勝手にすればいいわと怒りのまま琴川へ帰ろうとした如心ですが、そこで、ああ、帰れ帰れ、これで自分は好きに出来る――とならないあたりが蘭生のいいところなんでしょうね。なだめたりすかしたり甘えたり、果ては跪いて、襄鈴のことをもっと公平な目で見てほしいと頼み込み、まだしばらく江都に滞在する気にさせます。
が、それにしても蘭生、回復早すぎだろ(^▽^;)

一方こちらは、陵越と如心の中が気になる芙蕖(ふきょ)。襄鈴のことで激昂した如心がめまいを起こし、それを陵越が支えたところを目撃したことから、
「大師兄は如心さんが好きなの?」
屠蘇クンに聞きに行くあたりが、素直でいいんですけどね。
で、話を聞いた屠蘇クン、ぽろっと、
「大師兄は蘭生が好きなだけだから」
……………………………をいヾ(~O~;)
で、芙蕖の反応に、誤解される言い方をしたと気付いて、違う違うと手をぱたぱたさせる屠蘇クンが可愛い(笑)
口数は増えたけど、相変わらず言語に関しては不自由みたいですねぇ(笑)
すかさず紅玉姐がフォローしてくれたからよかったケド。
んで、屠蘇も陵越も方家には世話になったし、蘭生はああいう憎めない子だから、陵越も弟のように思って気にかけてるんでしょうという紅玉さんのフォローに、
「大師兄、以前は屠蘇のことばっかりだったのに、今度は方家のことばかり!」
という芙蕖の反応に、どうやら居心地の悪くなった屠蘇クンが逃げた(笑)あと、

その紅玉さん、陵越は昇仙を目指しており、次期掌門として周囲の期待も大きい。芙蕖の想いは報いられることはないから、出来ることなら諦めるようにとアドバイスしますが――その紅玉さん自身が、なんと、紫胤(しいん)真人に想いを寄せていたとは!
(ポロッと本音を漏らして、違うのよ誤解しないでと否定する紅玉さんというのも、可愛らしかったですな)
で、紅玉さんに諭された芙蕖ですが、大師兄が私を想ってくれれば――と、確か訳されていた記憶ですが、これはむしろ、私の想いを知っていてくれれば、というか、相愛じゃなくても大師兄の中で一定の地位を占められれば、という感じですかね、とにかくそれで満足。結ばれようなどと高望みはしていない。そうして、
「我が心石にあらず、転ずべからず」
(と、中文版では言ってました。これ、『詩経』ですな)
想う心は動かせないと、なかなか健気です。
(つか、健気じゃない女性って、瑾娘(きんじょう)だけなんだよね)

しかし、情はあるケド謹厳(きんげん)な人という印象だった紅玉さん、下山してから色々と意外な表情を見せてくれますなぁ。

そんな折、風晴雪(ふう・せいせつ)と尹千觴(いん・せんしょう)は、黒曜が青玉壇の弟子と接触しているのを目撃。早速捕まえて問い詰め、黒曜が瑾娘の命令で屠蘇と晴雪を見張っていたことを聞きだします。
15-1_20150621071212469.jpg
(――って、いつも黒曜ってばこんな立場(^▽^;)

青玉壇が一体何の目的で――と、屠蘇クン交えてミーティングの最中に、ひょっこりやってきたのが大師兄。で、なんと大師兄と千觴大哥、ここに至るまで顔を合わせたことがなかったんですな。
で、早々に逃げてしまった千觴に既視感を感じた大師兄。紅玉に相談の上、屠蘇と3人がかりで千觴の腕を試し、天墉城に侵入した鬼面人の一人――手っ取り早く言うと、大師兄に傷を負わせられた鬼面1号であることを確かめます。
が、背中に傷がなかったことから、肇臨(ちょう・りん)を殺害した鬼面人とは別人であることも判明。金のために雷厳(らい・げん)に頼まれてやったという千觴の証言から、黒幕は青玉壇と見た陵越は、仇討にはやる屠蘇を押さえ、千觴と共に青玉壇を調べに行くことに。

そうして留守番中の弟子を締め上げた2人は、雷厳が欧陽少恭(おうよう・しょうきょう)を伴って自閑山荘へ行っていることを聞きだします。
2人から連絡を受け、自閑山荘へ向かう屠蘇たち。
お姉ちゃんは許してくれないからと、内緒で後を追いかける蘭生と襄鈴ヾ(^▽^;)コレ

その自閑山荘と周辺の森は、百年前の山荘での惨劇のせいか、怨念と呪縛例によって穢れ、どうやら“場”そのものが歪んでおり、合流した屠蘇たちはその影響で散り散りにされ、それぞれが、千觴は少恭によって、夢魂枝という、人に幸福な夢を見せますが、その体を養分に成長するという花の種を飲ませられそうになり、晴雪は幽都に伴った屠蘇によって幽都婆と長老たちを殺されたうえ、自分も殺されそうになり、そうして屠蘇は、一族と母を失ったものの、焚寂剣の邪気を受けることなく、韓雲渓(かん・うんけい)として天墉城に引き取られ、兄弟弟子たちとの折り合いもよく暮らしますが、母と一族を蘇らせたいという思いにとらわれ、紫胤真人の指導の下、焚寂剣の力を解放しようと――って、ここまで来ると自閑山荘の邪霊も、鬼面人やら黒幕やらと関ってるんじゃないかという気がしてきますが、これが無関係だったんですねぇ(^_^;)――という具合に、心に秘めた願望や恐れによって翻弄されます。
が、紅玉のおかげで、後は千觴→晴雪→屠蘇と、順次幻覚から抜け出し、後は陵越一人(で、大師兄の見た幻が、悪霊に捕えられた幼い弟というところが、いかにも大師兄)というところでアクシデントが発生。

実は、森の入り口に襄鈴を残し、一人山荘を目指した蘭生が、こちらは怨念に妨げられることなく山荘へとたどり着いてしまい、少恭が玉横の行方をも求めて方術を行っている場面に遭遇。そこで、燭竜の鱗の鱗と青玉司南佩が反応。
どうやら、屠蘇たちに前に百年前の光景が再現され――
合流した屠蘇たちの前に、蘭生と月言にそっくりな男女が現れます。

2人の前世かと思われるその男女は、碧山派の師匠の娘の賀文君とその許婚で一番弟子の晋磊(しん・らい)。
自分と文君の留守中に、碧山派の秘伝書を狙う自閑山荘の葉問閑(よう・もんかん)に、師匠をはじめ一門尽くを殺害された晋磊は、仇を打つため、自閑山荘で行われる比武招親の場に乗り込み、見事、娘の沈香(しんこう)の婿の座を射止めます。
比武招親

そうして、何故比武招親に参加したのかと問う沈香に、昔、麓の街へ買い物に降りて来た彼女を一目見た時から恋していたと語るのですが……

ということで、蘭生と月言の思いがけない縁と前世が明らかになりかけてるわけですが、月言ちゃん、前世でも体が弱かったんですね。
対する蘭生は、思い込みが激しいというか、こうと決めたら一直線というあたりは前世も同じなようですが、性格やら性向やらは、どうやら真反対の模様。
で、中の人が、お調子者でお騒がせだけれど、育ちのいい御曹司役が似合っている分、復習という情念に囚われ、突き動かされている武芸者といった役は、見てて非常に違和感を感じるな~と(笑)
(多分、顔だちのせいもあるんでしょうねぇ)

ところで千觴大哥、少恭についてああいう幻を見るということは、心の奥底では、少恭の冷酷さ、得体のしれなさを感じている、ということになるんでしょうか。
同時に、紅玉姐が、ああいった幻覚では、自分の見たことのないものは現れないから、少恭に連れ込まれた密室には、以前に入ったことがあるはず、と言ってましたからねぇ。少恭のミステリアスな部分、ま~た増えちゃいましたねぇ。

一方、屠蘇クンの幻覚は――剣の稽古でひっくり返された屠蘇クンに、にっこり笑って手を差し伸べたのが陵端(りょう・たん)だったのが、屠蘇クンは、日ごろ苛められて、あんなことまでされたのに、陵端を恨んだり憎んだりしていない、こんな風に仲良くしたかったんだなぁと、ちょっと切なかったです。
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あと、久々の紫胤真人の登場は、残念ながら屠蘇クンの幻覚の中でしたが、「お母さん、どこ行っちゃったの~?」と泣いてるちっこい屠蘇クン(雲渓)をヨシヨシする師尊がツボでした(笑)
yosiyosi.jpg


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>山本周五郎の『樅ノ木は残った』を借りたんですが、な~んか読みにくくて1巻で挫折(^_^;)

あらら。本の虫のreiさんでもそういうことがあるんですね。
私は、随分以前に読みました。例によって、詳しい内容は忘れちゃいましたが、面白かった印象があります。
でも、確かに、作家さんとの相性ってあるかもしれませんね。

>と 言っても、如心姉さんの立場に立ってみるとねぇ。ブチ切れても仕方がないですわねぇ。

ですねぇ。
よかれと思ってやってるのに、報われないんですもんね。

>芙蕖の反応に、誤解される言い方をしたと気付いて、違う違うと手をぱたぱたさせる屠蘇クンが可愛い(笑)

はい、思わず、笑っちゃいました(笑)
考えてみれば、そう誤解する芙蕖も芙蕖ですけどね(^^;)

>(つか、健気じゃない女性って、瑾娘(きんじょう)だけなんだよね)

あっはっは、言えてる~!!(爆)

>同時に、紅玉姐が、ああいった幻覚では、自分の見たことのないものは現れないから、少恭に連れ込まれた密室には、以前に入ったことがあるはず、と言ってましたからねぇ。少恭のミステリアスな部分、ま~た増えちゃいましたねぇ。

千觴さんが記憶喪失なのも、少恭と関係があるのかしら?と疑っちゃいますねぇ(^^;)

>陵端を恨んだり憎んだりしていない、こんな風に仲良くしたかったんだなぁと、ちょっと切なかったです。

同感です。
屠蘇クン、普通に皆と友情を育んで生きたかったんだなぁ、としみじみ感じられたシーンでした。

>あと、久々の紫胤真人の登場

私も、久々の師尊の登場に、わーい!と喜んだクチです(笑)
もっとたくさん登場してくれたらいいのに・・・修行は終わってないのか。

2015/06/30 16:37 | ふく*たま [ 編集 ]


Re: ふく*たま さんへ 

> あらら。本の虫のreiさんでもそういうことがあるんですね。

いや、いや。これでも作家さんの――というか、文体の好き嫌いは大きくて(^▽^;)
それと、少し前に森村誠一版の伊達騒動『虹の刺客』というのを読んで、こちらがテンポが良くて面白かったので、比較してしまったのかもしれません。(原田甲斐の描き方を比較したくて読んだわけではありますが(^^;)

> でも、確かに、作家さんとの相性ってあるかもしれませんね。

それは大きいですね。
読書メーターを見ても、同じ小説で評価が大きく分かれるものがありますから。

> ですねぇ。
> よかれと思ってやってるのに、報われないんですもんね。

ですよ~。
というか、気がつけばみんなが如心さんに甘えていて、”如心さんのため”に何かをしよう、という人がいないような?

> はい、思わず、笑っちゃいました(笑)

でしょ、でしょ。

> 考えてみれば、そう誤解する芙蕖も芙蕖ですけどね(^^;)

そう言われれば!
でも、まあ、ここも、お約束ということで(笑)

> 千觴さんが記憶喪失なのも、少恭と関係があるのかしら?と疑っちゃいますねぇ(^^;)

で~す~よねぇ。
少恭なら、助けたついでに一服盛りかねない、というところがあったりしますものねぇ(^^;)

> 屠蘇クン、普通に皆と友情を育んで生きたかったんだなぁ、としみじみ感じられたシーンでした。

頭が良くても腕が立っても、屠蘇クン自身は、打たれれば痛い、くすぐられれば笑っちゃう、普通の男の子ですものねぇ。
と、感じさせられるシーンでもありましたね。

> 私も、久々の師尊の登場に、わーい!と喜んだクチです(笑)
> もっとたくさん登場してくれたらいいのに・・・修行は終わってないのか。

やっぱり? そうですよね。
修業、まだ終わってないみたいです。
(というか、師尊が乗り出したら、話がそこで完結しちゃいそうな?(笑)

2015/07/01 17:22 | rei★azumi [ 編集 ]


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ヒト属ネコ科 コタツ猫亜種 読書ネコ
『神鵰侠侶』で金庸にハマった、金庸初心者。
とりあえず、金庸の小説全作品読破を目指すも、突如神鵰侠侶二次小説にハマる。
さて、この先、どうなりますことやら。

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